2012年 04月 08日 ( 1 )

牧野富太郎生誕150年

Blog仲間で高知県在住のtabikitiさんから
牧野富太郎先生生誕150周年の催しものが、東京練馬区の牧野記念庭園
であることを教えていただいた。
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5日、家からそう遠くないので出かけてみた。
西武池袋線大泉学園から歩いて6,7分、学芸大学付属中の
そばにある。子供のころから、牧野先生のお名前は知って
いたし、当時は、植物図鑑と言えば牧野植物図鑑のことだった。
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ニリンソウ【二輪草 キンポウゲ科 Anemone flaccida】
長じて植物に関心を持つようになって、リンネの二名法に
親しむようになると、Makinoが学名に出てくる植物の
多さに驚く。しかし、牧野先生の言動が、保守的な学問の
殿堂、東京大学植物学研究室に様々な問題を巻き起こした
事情も知るようになった。何しろ牧野先生は、植物採集の
実績は人一倍あるものの、学問的基礎がない。
学歴は小学校中退だ。
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寒緋桜 ↑
高知県のご実家が裕福なお宅だったことから、自由な発想で
好きな研究に打ち込めたのだろう。その後、実家の経済が
傾くと、さすがの先生も生計を立てるのに苦労するようになる。
子だくさんで、野山で植物採集ばかりしている極楽トンボの
ような夫と生活を共にした夫人の苦労は如何ばかりか!
先生は晩年、新種の笹を亡き妻の名をとって、スエコザサ
(寿衛子笹)と命名して、労をねぎらわれている。
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練馬区の記念庭園の中にある先生の旧邸の書斎。↑
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書斎の壁の銘板。 ↑
「学問は底の知られざる技芸也」と書かれている。
東大の先生方には、学問を技芸と言われちゃあ、抵抗が
あるだろうなぁ~。

先生は、精密画の技能にも優れた才能を発揮された。
6月17日まで、練馬区の牧野記念庭園内で牧野富太郎関連の展示
が見られる。HPはここ

書斎にあった「活かし箱」は、採取した植物を枯らさない
ように保存するための箱だという。精密画を描くためには、
枯らしては困るわけですね。今のようにデジタル写真が
あるわけじゃなし、すべて手作業で時間をかけてていねいに
やっておられたのだ。
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先生はまた、サクラを大変愛しておられた。
私が訪れた5日には、カンヒザクラ(寒緋桜)やヤマザクラが
きれいに咲いていた。
その他、オトメツバキ、バイモ、ニリンソウ、ヒトリシズカ、
ヤブレガサ、カタクリ、ハナニラなど先生が自宅のお庭に集め
られた野草があちこちで花を咲かせていた。

とても人間的で、愛すべき牧野先生は、一般の人々に
植物観察や分類学の面白さを教えてくれたすばらしい
教師だった。権威におもねず、言いたいことをズバズバ
おっしゃるから、周りはヒヤヒヤしただろうが、こういう
人の生き方は痛快だ。

土佐の高知県立牧野植物園は、交通のアクセスがあまり
よくないが、国内ではおそらくピカ一の植物園。
以前に訪れたことがあるが、駆け足だった。
今度は、その辺りに宿をとって二日ぐらいかけてゆっくり
見てみたい。HPはここ

by tamayam2 | 2012-04-08 18:32 | 日々のできごと | Comments(8)