天皇陛下の傘寿を記念して、皇居・乾(いぬい)通り一般公開が
12月3日~7日まで行われている。春は、サクラのころだった。 東京では、モミジの見ごろが12月初旬に当たるのだろう。 5日、私も東京駅から参加した。 群衆の行く方向へ、ただただ歩いていく。地下鉄二重橋駅や日比谷駅を見て 二重橋広場へ。そこから先は、警備員の指示に従って、止まったり歩んだり。 入口の坂下門まで、1時間半ほどかかった。 参加される方は、ざっと見まわしたところ6,70代の年配者が圧倒的に多い。 杖をついておられる方もいる。カメラ片手に撮影モードの方もいらっしゃるが、 「皇居へ参内する」というお気持ちからか、ネクタイ姿の紳士も見られる。 「こんな機会は生涯ない無いと思いますから・・・」と言って長野県から 来られた老婦人と話をした。「天皇陛下がお庭を一般公開してくださるとは、何という お気づかいでしょう。80歳を越えてなお、地方へ行幸・行啓もなさるし…」 天皇・皇后両陛下はご高齢にもかかわらず、よくご公務をなさると私も感心して しまう。一般人ならば、とうに停年退職して、老後生活を楽しまれているであろうに。 そして、ご夫婦の仲睦まじいこと、その理想的なご夫婦の生き方に、私は単純に感動する。 坂下門をくぐると乾通りに入る。乾(いぬい)は北西の方角を表している。 イロハモミジ(Acer palmatum)は、日本の代表的なモミジ。 英語でJapanese mapleという。西洋では、黄色のモミジをたくさん見かけるが、 真っ赤なものは少ない。 一部すでに盛りが過ぎているものも見られたが、どの樹も大木で、伸び伸びと育っている。 普段は、皇室関係者しか目にしないだろうネ。 私がとても心惹かれたのは、トウカエデ(Acer buergerianum)の大木。 この木は原産地が中国、台湾で、イロハモミジと並んで東洋的な樹木だ。 蓮池濠の葦原をバックに、淡く紅葉した三裂葉を美しいと思った。 坂下門から乾門まで約750mの道は、人が触れ合うほど混んではおらず、 なんとかチャチャッと撮影をすることができた。 乾門から出て昼食を済ましてから、再び平川門から東御苑に入った。 東御苑は月、金曜日を除き、いつも一般公開されている。 二の丸雑木林は、昭和天皇の自然のままに残すようにというご遺志に従って、 管理されており、樹木の自然な姿を見ることができる。 都心のド真ん中に貴重な自然空間ができている。 この木は、おそらくハゼかウルシだろう。 すっかり秋色に色づいた高木を見上げながら落ち葉を踏みしめ、 大手門から退出した。 足が棒のようになったが、いい一日を過ごした。
by tamayam2
| 2014-12-06 09:28
| 日々のできごと
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