【693】嫌われ者の蛾

世の中には、私をふくめ蝶の好きな人は大勢いる。
クレージーとも思える蝶好きもいる。
しかし、蛾となると、たいだいにおいて嫌われている。

日本では、蝶と蛾を区別するが、世界的には、区別しない国も多い。
図鑑などでは、鱗翅類をひとくくりにしている場合が多い。
さて、蝶と蛾はどう違うか?
一般的な答えは、①蝶は、静止状態のとき、羽を閉じて立てる
         蛾は、べったっと拡げている。
        ②蝶の胴体は、細い。蛾は太い。
        ③蝶は昼間活動する。蛾は夜活動する。
        ④蝶の触角は、細く、雫形。蛾の触角は、太く、ブラシ状。
        ⑤蝶の幼虫は、芋虫の形。蛾の幼虫は、多くは毛虫の形。

しかし、この原則が当てはまらないケースがたくさんあります。
ですから、①~⑤の区別は、一応のチェック項目として記憶しておくことにします。
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上は、スイスの蝶園で見たアフリカの蛾です。
羽化してまもないフレッシュな個体で、
敵を威嚇するギョロ眼がついていて、とても美しい蛾でした。
アフリカオナガミズアオ【ヤママユガ科】
私のもっている図鑑(『蝶と蛾の写真図鑑』日本ヴォーグ社)にも載っていました。
下の絵です。
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先週、10月12日、静岡県天城高原に行ったのですが、宿舎の渡り廊下に
やはり大きなギョロ眼がついた蛾が止まっていました。
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撮影して、人に踏まれないように地面に放してやりました。
帰京して調べたところ、クスサンという【ヤママユガ科】の蛾で、
これは大発生して困る種類の蛾であることが判明しました。
そう言えば、2009年、北海道・網走のホテルの外に、この蛾の死骸がたくさん落ちて
いました。昨年、富良野市でも大発生したそうです。その時のポスター。
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この蛾は、クスノキ、クヌギ、クリ、コナラ、イチョウ、サクラ、ウメの葉を大量に
食べるそうですから、大発生すれば、森林は大被害を受けます。
これは嫌われ者の代表格ですから、私が放してやったのはよくない処置だったかも
しれません。
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蝶園には、蝶の他にこんな小鳥も放たれていました。
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また、矮性のウズラもチョコチョコと地面を歩いていました。
こういう鳥類との共存は問題がないのでしょう。
海外のあちこちの蝶園で割とよく見かける風景です。

by tamayam2 | 2014-10-18 20:03 | たび
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