【617】食育 

しょくいく(食育)とは、食事に関する家庭での教育のことを言うのであろうか。
この新しい造語についてはよく知らないのだが、
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私の頭の中には、上の図のような古典的栄養ピラミッドのイメージがあって、
油脂は少なめに、ミルク・チーズなどの乳製品、肉・魚などのタンパク質は必要だが、
控えめに、野菜・果物のようなビタミン類はたっぷりと、そして、ごはん、パン、麺類などの
炭水化物は主食としてきちんと摂らなければならない、というイメージがある。
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日々の献立を考えるとき、そのバランスが大きく崩れないように気をつけている。
みな様は、いかがでしょうか。

孫と暮らした10日間、外泊が3日、外食が1回、家でご飯を食べることは5日・・・
子供たちの食事を見て大変気になった。一言で言うならば、食育がなっていない
のである。

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娘は職業婦人なので、家庭には、住み込みのお手伝いさんがおり、子供の食育は
もっぱらその人に任されているようだ。使用人だから、子供が機嫌よく過ごす
ことを第一に考えるであろう。

どうも、食事の仕方、与える食材が、いわゆる「ジャンク・フード」に偏って
いるように感じた。
おばあちゃんとしては、たくさんの夏野菜、たくさんの果物、肉、魚も
食べてほしかったのだけど、また用意があったのだけど、子供らの口には
なかなか入らなかった。栄養のあるものよりも、既成品のなんとなく腹のたしに
なるようなものばかり好むからだ。

老人所帯では、たいていのものは、手作りし、出来合いの食品はほとんど買わない。
だから、どんな商品が世の中に流通しているのかも知らず・・・その知識も
乏しいのであった。しかるに、彼らは、短時間のうちにコンビニや
スーパーに魅惑的な食べ物が売られていることを知ってしまい、その味に
感動したようなのだ。四六時中開いている店が歩いて行ける距離にあって、
金さえ出せば、ちょっと小腹を満たす食べ物が簡単に手に入る!!

子供たちに人気があったのは、ヤクルト、冷凍焼売、ホットケーキ、子供用カレー、
ピーナツ・バターを塗ったトースト、アイス・キャンデー・・・。

ウチの孫は、牛乳も、フレッシュ・ジュースも飲んでくれなかった。お肉や
お魚もほとんど食べなかった。ご飯の前におせんべいや、チップスなどを
食べているので、食欲が湧かないようなのだ。
われわれが子供のときは、
「間食はいけません!」と言われたものだが・・・孫たちの親は、甘くて
食事と食事の間にモノを与え過ぎるのだ。

どの国にも、国民食と呼べるような基本食がある。
日本なら、おにぎりだろうか。彼らは、これも気に入って小旅行の際に、
車中で食べていた。パリッとした海苔が包める独特な開け方も会得した。
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上のパンは、ドイツの平均的なサンドイッチ。Brotchenという邦価で約35円の
パンに水平に切れ目を入れ、無塩バターを塗り、ハム、サニーレタスを挟んだだけの
シンプルなもの。サンドイッチ一個が120円ぐらいか。6月にドイツに出かけたときも
昼食は、これで済ませた。
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こちらは、パン屋さん。早朝7時ごろから開いている。
為政者は、パンとミルク、バターの値段だけは、安く据え置いている。
それらは、文字通り、命の糧だから。
(値上げすれば、暴動が起きるに違いない??)
ドイツでは、日本のコンビニのようなものはほとんど無く、スーパーは週末には閉店
してしまう。
ちょこっと空腹を満たす「買い喰い」ができないことが、逆に国民の健康を守る点では、
よいのかもしれないなぁ~。

嗚呼、商店に食品があふれ、食育が危うくなっているアメリカや日本・・・
短時間の訪問では、子供たちとゆっくり食事について話す時間がとれなかった。
その点がちょっと残念なことであった。

by tamayam2 | 2013-07-17 16:24 | 日々のできごと
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