【541】札幌でマイバウム

9月の第一週に札幌に行ったとき、 “マイバウム” を見た。
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地下鉄東西線 西11丁目駅へ行ったら、そこが大通り公園に面していた。
ありゃら、目の前にドイツ風の塔がそびえ立っているではないか。
マイバウム(Mai  baum)!ドイツ語では、五月の木、英語ではMay pole。
ミュンヘン市から贈られたものだそうだ。高さ23mもある。
サッポロ、ミュンヘン、ミルウォーキー・・・というのは三大ビールの産地でしたよね。
きっと、ミュンヘンと札幌は、友好都市なのでしょう。

南ドイツの町の広場でよく見かけるマイバウム
主に手工業者のギルド(同業者組合)の盾や職人が仕事をしている姿を模した人形
などが飾られる。
ふつうは五月に建てられ、翌年に新しくされるまで、一年間そのままにしておく。
五月一日には、このポールの下で、男女が民族衣装を着て踊ったり、歌ったり・・・。
春が来たことを寿ぎ、樹木の精に祈りを捧げるお祭りかなぁ~。
ドイツ民族は本当に森が好きで、森から生命の恵みを受けているという信仰が
強いようだ。
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札幌で、北大の植物園に行った。明治19年(1886年)の創設。札幌農学校の演習の
ための植物園で、園内に宮部金吾(初代園長)の記念館がある。
ハルニレなどの巨木が茂っており、植物たちはそれぞれの生育環境によって分類
されている。特徴的なのは、ここには、北方民族(主にアイヌ)が利用する植物群
のコーナーがあること。一番目についたのは、猛毒のトリカブト。矢毒として使われたのだろう。
過去ログ:【532】池とうの植物、8月末に、内地のトリカブト
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北海道のものは、エゾトリカブト、奥羽地方(主に青森県)のものは、
オクトリカブトと区別されている。

この植物は、葉と言わず花と言わず猛毒なので、触ることができないが、
ちゃんと花のお顔をこちらに見せてくれたので、奥の蕊まで撮影することができた。
辺りには人影もない。こうしてトリカブトの生い茂る林の一画を歩いていると、
殺人事件の犯人になったようなゾクゾクとした感じがしてくる。

トリカブトは、英語でMonkshoodという。カトリックの司教様などが
かぶっている帽子に似ているのだ。ドイツ語では、Eisenhut 鉄兜という意味。
中世の兵士がかぶっている鉄兜ですね。日本語の発想も同じです。
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やや開けたとところに茂っていたダンゴギク。これも猛毒ではないが、毒草と
いうことで、動物がときどき被害を受けるそうだ。
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その隣りに咲いていたのが、ハチジョウギク。八丈島とは無関係の無毒のキク。
鋸歯のある立派な葉がめずらしくて撮っていたら、モンキチョウが飛んで
きてくれた。
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家にも、マイバウムの鉛製の置物があります。
横の建物は、テラコッタでできた教会の模型。いずれも
ドイツでは珍しいものではありませんが、なかなか精巧に作られており、
ドイツ人のクラフトマンシップ(職人魂)を感じるので気に入っています。

by tamayam2 | 2012-09-26 09:19 | たび
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