ショクダイオオコンニャクがやっと咲いた!

2010年7月に東京・小石川植物園でめずらしい熱帯の
花が開花した。
過去ログ2010年ショクダイオオコンニャク

それから1年4か月後、小石川から株分けされた
オオコンニャクが東京の西、神代植物公園で育っていて、
「開花間近」という情報を得たのが先週。
26日、28日、29日に出かけてみたが、顕著な変化が
見られなかった。

12月1日の朝のニュースで、「いよいよ開花!」と
聞いたので、小雨の中、朝一番に駆け付けた。
(おタクも好きねえという皮肉が聞こえてきたぞ!)


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小石川より、やや背が低いように見えるのは、真ん中に
屹立している心棒のようなものの天辺が欠けているため。
紫色でひだひだになっている仏炎苞の花径は、75cm。
(1日午後から、早くもしぼみ始めているという)
この花は、開花するまで7年かかると言われており、
開花後はわずか2日でしぼんでしまう。

甲虫を寄せて受粉するため、やや生臭い悪臭が漂っている。

こんなに成長の遅い植物を世話しながら、観察している
係り官は大変だろうなぁ。開花が始まったのが夜だったので、
徹夜だったらしく、赤い目をしていた。
国内では、8回目の開花例だそうだ。

この花を、ドイツでも見たが、新聞に写真が出て話題になった。
ヨーロッパの人には、コンニャクのおいしさも、よくわから
ないだろうが、日本人なら、親しみのもてる植物だ。
ダイエット食だし・・・おでんには欠かせない。
過去ログ2008年:ドイツでコンニャクの仲間に出会った

この植物は、我々がいつも食べているコンニャクと同じ、
サトイモ科であるが、こちらは食用ではなく、インドネシア・
スマトラの熱帯雨林にひっそりと生える世界最大級の花の一つ。

この花が展示されている隣りのラン室で、
毛むくじゃらの頭のような変わったランを見た。
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ギリシャ神話に、メデューサという女性の毛髪が何かの罰で毒蛇に
変えられてしまうという恐ろしい話があるそうだ。学名にmedusaeが
見える。たしかに人の毛髪のようではあった。26日には、展示してあったの
だが、その後はなかった。
(もしかしたら、非常に貴重なので、展示を引っ込めたのか?)

また下の2つのランは、東南アジア産のパフィオペディウムという
種類(Paphiopedillium)で、受粉の役目を担う虫をおびき寄せる
ような深い壺がついている。
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何か虫たちとの間に暗黙の取引があるような怪しげな壺である。

ランというのは、なんだか人体の一部のように精密で、気味が
悪いが、この世のものとは思えぬほど美しいものもある。
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この種類は、栽培するには上級篇らしい。そうでしょうとも!
by tamayam2 | 2011-12-01 20:57 | 日々のできごと
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