Blog「イーハートーブ・ガーデン」のnenemuさんは、
宮沢賢治の研究家で、賢治の作品にまつわる植物について 毎回すばらしいエッセイをお書きになっている。この頃は、 特に写真がすばらしく、私はへぇ~と口を開けたまま、声も 出なくなってしまう。遊び心がいっぱいで、どこから、どうして そんなものが見えてしまうのだろうか・・・と感心すること しきり。 彼女は私のコメントの返事に、 「お花を見るときの物差しは、①この花を賢治は見たか ②この花を賢治は作品で取り上げているか 最近①にも②にも該当しない植物が多くなりました。」 nenemuさんの頭の中には、まず、賢治の詩があって、そこから 植物へ、関心の渦が波紋のように広がっていくらしいです。 まず、言葉ありき、なのですね。 さて、私は、植物観察をドイツで始めたものですから、 北ヨーロッパで見た花が日本にあるか、あるとすれば、どのように 扱われているのか、和名は何か・・・など、nenemuさんの 関心事に比べると恥ずかしいほど、現実的なものです。 ![]() 日本で初めて園芸店で見た変わった植物、そのお話から いたしましょう。毎年、Valentain Dayが近づくと、この鉢植え が花屋の店先に並ぶのです。名は、Love love heartですって。 (けっ!はじゅかしい。) 二人のハートが寄り添っていますからね。多分、この鉢植えは、 夏ごろまでには、手入れが行き届かなくて捨てられてしまう でしょう。 (愛し合っていたカップルも別れているかもしれません。) 季節的消費財なのです。 ![]() また、このハートカズラもよく見かける園芸植物ですが、 上記の植物とこれは、私の関心のあるガガイモ科なのですよ。 ただ、ただ、葉の形がハート型だというそれだけの理由で 商品価値が生まれるようです。 上:Love love heart【ガガイモ科ホヤ属 Hoya kerrii】 タイやニューギニアが原産国のようです。 下:ハートカズラ【ハート蔓 ガガイモ科セロぺギア属 Geropedia woodii】 ガガイモ科の植物は、草本のものもあれば、ツル草もあり、 また、多肉植物のような形態をとるものもあり、まことに 興味がつきません。 先のnenemuさんは、賢治の自然讃歌の言葉として、 「すべて天上技師Nature氏のごく斬新な設計だ。」 を紹介しています。 私も冷静に自然を観察しているのですが、その造形美に 唖然として、えっ? どうして? ほう!と言葉を 失って撮影してしまうことがよくあります。 ![]() クガイソウ【九蓋草 ゴマノハグサ科 Veronicastrum sibiricum】 葉が輪状に出て美しいです。 ![]() ラシャガキグサ【羅紗掻草 マツムシソウ科 別名 オニナベナ Dipsacus fullonum ssp. sativus】 この花の種がこぼれた後、ドライフラワーにして、ラシャなどの 繊維を毛羽立てるときに使われたそうです。今でも西洋では、 毛糸屋さんで売っています。毛並をそろえたり、毛玉をとったり、 実用的な道具として。 ![]() クレオーメ【風蝶草 フウチョウソウ科 Cleome spinosa 】 風の中でチョウが舞っているようなあでやかさですね。 “天上技師Nature氏”の造形美に脱帽するのみです。
by tamayam2
| 2011-07-04 20:58
| 日々のできごと
|
以前の記事
お気に入りブログ
チョコットメモ記 ケルンだより その2 山歩風景 野草風薫 季節の窓 Seaso... 今日も元気でCiao! 小畔川日記 ... NATURE DIARY イーハトーブ・ガーデン 楽・遊・学・ビバ人生!! オルガニスト愛のイタリア... 風任せ自由人 写ればおっけー。コンデジ... 蝶鳥ウォッチング たかがヤマト、されどヤマト アメリカからニュージーランドへ 風のとおる家から Nick's Photo... フランス Bons vi... メモ帳
メール:Yamyamcho1♦yahoo.co.jp♦を@に変えてください。Wein, Weib und... " target="_blanアトリエ・チビッコhttp://blog.livedoor.jp/tastenleben/トミ子
検索
タグ
植物(530)
東京(253) 小動物(230) 日本の町々(111) たび(102) 意見(88) ことば(84) 信州(84) 歴史(83) 美術(79) ドイツ(71) 人(59) 米国(49) 旨いもの(44) ヨーロッパの旅(39) 山(37) 銀座(34) その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||