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【537】北海道紀行(最終回)水辺にて

何でも大きいものを見るのは、気持ちがよい。
北海道の自然は、規模が大きく胸がすく思いがする。
なのに、町興しとか、観光客誘致とか、いろいろなイベント、祭りとか・・・
人が企画するものは、なべて志が貧素で、金儲け主義がちらちらほの見える。
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札幌から、函館に南下する途中で、洞爺湖に一泊した。
2008年に洞爺湖サミットがあった場所として有名。福田元首相のときだったか。
会議のロケーションとしては、理想的な場所で、湖水を渡る遊覧船の
上から、城郭のようなホテルを仰ぎ見ることができた。

また、昭和19年に火山の噴火でできた昭和新山、今も時々噴火する有珠山の
姿を見ることもできた。ロープウェイで中腹まで登る計画だったが、天候が
下り坂なのであきらめた。
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遊覧船で、洞爺湖の中ほどの小島へ。そこで飼われていたシカ。シカが樹木の
皮を食べるのか、どの樹の幹にも金網が巻き付けられていた。
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カモメも、船の甲板に来て乗客を物珍しげに見ていた。
観光地なのに人の気配がなく、サミット以来さびれてしまった感が否めない。

函館の郊外、大沼公園の散策で見た植物たち。
島全体に、イワガラミ(ユキノシタ科)というツルアジサイに似た蔓草が
本当に岩といわず、樹木にもからみついていた。

その他に多かったのは、マイズルソウ(ユリ科)が林床を覆っていた。
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マイズルソウは、初夏に白い細かい花を咲かせるが、それが、今は
赤や渋いウズラ色の実をつけているのだった。
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そのそばで見つけたツルリンドウ(リンドウ科)。
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全島でよく見たのはミヤマホツツジ(ツツジ科)春のツツジより、控えめながら、
長く伸びた雌蕊がかわいらしい。
水辺に多かったのが、ドクゼリハッカの花。
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島めぐりの途中に、 「♪~千の風になって」の碑があった。
作曲家の新井満さんの別荘がこの近くにあり、ここの自然の中で、生まれた曲だ
そうだ。もともとは、英語の歌だったのが、新井さんの手によって、日本語訳ができ、
あの曲に仕上がった。ちょっとさびしい歌だったなぁ~

    新井満さんの「千の風になって」

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私のズボンにへばり着いて東京まで運ばれてきたのは、このヌスビトハギの種

キンミズヒキ、エゾノコンギク・・・そろそろ秋の花々が登場しかけているようだった。

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by tamayam2 | 2012-09-15 11:29 | たび | Comments(4)

【536】函館にて

札幌から、南下し、洞爺湖を経て、最後は、函館に宿をとった。
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函館山から眼下を見渡すと、左に函館湾、右に津軽海峡と、まことに
雄大な景色が広がる。
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ロープウェイの下は、元町の教会群。
カトリック教会、ロシア正教、聖公会、プロテスタント・・・各派に
加えて、東本願寺の函館分院や大きな神社もあった。
(宗教関係者は、街の一等地をちゃんと押さえているのね。目ざとい!)
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かなり急な坂を上りつめると、どこからでも海が見え、頬に当たる風が心地よい。
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カトリック教会の前でちょうど花嫁さんが車から降りてくるところを目撃。
(女の子は、年をとってもお嫁さんを見るとワクワクしてしまうのね。)
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翌日は、バスで五稜郭へ。
五角形の珍しい城郭のモデルは、ヨーロッパだとか。
徳川幕府が北方警備のために築いたのが1857年、明治維新の前の話。
北の果てに、こんな巨大な建造物を造ってしまうとは、驚きです。

函館から特急で30分ほどの北へ行ったところに大沼国定公園がある。
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全国に「駒ヶ岳」と名がつく山々は数多いが、ここの駒ヶ岳は、蝦夷駒ヶ岳、
または、北海道駒ヶ岳と呼ばれる活火山である。とてもユニークな形の山だ。
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この山裾に拡がる大小様々な沼は、おそらく火山の噴火で生まれたのだろう、
冬になると沼の水が氷結して、歩けるようになると言う。しかし、夏場は、
小島と小島を結ぶ橋をたどって、一周できるようになっている。
北海道の植物が見たい私にはぴったりの場所。水辺の散策を楽しんだ。

北海道で、どこでもよく見かけたのは、オオウバユリの実。
背の高さが1mを越す頑丈な作り、大粒の実。何もかも大振りな植物の中でも群を抜いて
ユニークな存在だ。
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オオウバユリ【大姥百合 ユリ科 Cardiocrinum cordatum var. glehnii】
その他に北海道で優勢を誇っている植物の代表格は、オオイタドリであろう。
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背の高さが3mもある物さえあるという。葉も大きく、ジャングルのように
生い茂っている。
どちらも、アイヌの人たちの生活になくてはならない天然資源だったそうだ。
デンプンを採ったり、繊維を取ったり、薬用にしたり・・・。
オオイタドリ【大虎杖/ 痛取 タデ科 Peynoutria sachalinensis】

函館は、関東地方の横浜のように、西洋文化の影響が色濃く、エキゾティックな町。
同行者が殊のほか喜んだのは、イカなど、新鮮な魚介類が豊富なこと。
海の幸を満喫することができて、旅行の〆としては、最高の場所であった。
終わり良ければ、すべて良し、と言いますからね。)

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by tamayam2 | 2012-09-14 14:32 | たび | Comments(12)

【535】小樽にて

札幌に宿泊し、夕方ごろ小樽(おたる)に出かけようと前から考えていた。
小樽は、港町だし、大正、昭和のころの古い建築物が残っている。
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そういう街を歩くのは、ギラギラ太陽が照りつける昼間より、灯り灯しごろがふさわしい。
できれば、小樽で、上等なお寿司を食べたいと・・・。

札幌からJR快速で、40 分ほど、帰宅する女子高校生たちと乗り合わせた。
そのにぎやかなこと、東京と変わりない。

星置(ほしおき)、星見(ほしみ)と美しい駅名にうっとりとしていると、次は、
銭函(ぜにばこ)と来た!?
昔は、ニシン採りの漁師たちが活躍した漁港だから、銭函も銀行も大いに賑わったこと
だろう。
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昔ふうの第百十三国立銀行跡地は、今は、若い女性が群がるカフェ? だろうか。
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小樽駅の駅舎からしてしゃれている。窓には、本物のランプが。
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今は、漁港というより、若い女性が好みそうなハンドクラフトの店が、レトロな雰囲気の中に建ち並んでいる。
観光客にとっては、お目当てはガラス工芸品の小物なのかもしれない。
だから、ガラス製のランプなんですよね。

歴史的建造物は、内装を変えて、観光客向けに利用されているようだが、生活の匂い
がする建物もある。この歯医者さんなどは、お蔵の中に診療室があるんですね。
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さぁて~、楽しみにしていたお寿司の話ですが、
こういう ↓、若向きのところで、寿司あり、カニあり、冷やしラーメンあり・・・みたい
なところは避けて、大人向きの静かな店はないかしら・・・と考えた。
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威風堂々としている旧安田銀行小樽支店(現みずほ銀行)を改装した寿司屋に入った。
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実は、これが、大失敗。建物は、立派だったが、内容は居酒屋風、何でもアリの
お店だった。その時の無念な気持ちは後を引き、函館で、正統派寿司屋を探して当て、
小樽の敵を、函館で討ちとった のであった。

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by tamayam2 | 2012-09-13 21:35 | たび | Comments(6)

【534】札幌にて

9月に入っても猛暑が続く東京を離れ、北海道へ行けば、少しは
涼しいかも・・・と淡い期待をもって、札幌に出かけました。
私は2008年9月に札幌を訪問したことがあるのですが、同行者は北海道が初めて。
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また、ずっと以前に札幌に来たころ、学生時代の記憶があって、時分どきに、サッポロ・ビール工場に行こうと
考えたのです。
(そのアイディアは悪くなかった・・・)
たしか、市内にあったはずと思い、サッポロファクトリーという場所を目指す。
ファクトリーとは、工場の意味だと思って・・・しかし、工場らしいものは無く、
モダンな総合商業施設。ビルの中の通路をたどってやっと昔の工場の跡地らしき所に
出ました。たしかに、ありました、昔見たレンガの建物や高い煙突が!
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工場を見学しがてら冷たいビールを飲みたかったのですが、そういう場所は、
郊外の別のところに移転したようでした。なにしろ40年以上前の記憶ですから
当てになりません。札幌は、現地の人が口々におっしゃるように、9月を過ぎても
30度以上の残暑が居座っていて、今年の気候は異常だということ・・・(汗)

午後のてらてらとした太陽が照りつける中、一刻も早く、冷たいビールが飲みたいわ、
なかなか正しい場所に行きつかないわ・・・同行者を先輩ぶって連れまわした手前、
焦ってしまいました。
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サッポロビールのこの★のマークは、開拓使のマークだそうです。
レンガ建ての旧工場跡地と昔の煙突を目に収め、早速その場を撤退しました。
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煙突の先っぽと台座は一枚に収められなかったので、頭の中でつなげてください。
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札幌では二泊したのですが、地下鉄や市電がとても便利でした。
市電で、藻岩山という市内が一望できる山にケーブルカーで登ってちょっと散策
しようと思ったのですが、札幌南区のこの辺りは、数日前からクマが出没していて、
山頂の散策路は閉鎖されていました。
本来はクマの生息地に、ケーブルカーなどの文明の利器を使って人間が入りこんで来た
結果、近頃は、ヒトとクマの不幸な遭遇が起きていて、ローカルニュースの一番の
話題でした。
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宿は、2008年に来たときドイツ人に教えてもらった和風旅館で、素泊まりにして、
朝は、朝市の無料送迎バスで海鮮尽くしの朝食を楽しみました。
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旧道庁のすぐわきに宿がありますので、敷地内を通行させてもらいました。
明治時代の北海道開拓史を偲ばせる堂々とした建物です。
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隣接する現道庁の壁には、四島返還の願いをこめた垂れ幕が!?!。
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四島というのは、北方四島のことですが、その名をすぐ言えるでしょうか?
・・・・歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島・・・・
今の人に、読めないだろうなぁ~。
(・・・・はぼまい、しこたん、くなしり、えとろふ・・・・)

ぼやぼやと平和ボケしている場合じゃありません。
”熱意と対話で”粘っこく発言しないと、自国の領土を外国に奪われかねません。
自分のものは、何としても「ウチのもんだぁっ」と主張し、するべきことをやって守っていかないと。

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by tamayam2 | 2012-09-10 15:33 | たび | Comments(10)

【531】レンゲショウマを初めて見た

ショウマ(升麻)という接尾辞がつく植物がある。漢方の言葉で、
消炎、解熱、発汗を促す効能があるそうです。8月の終わりに、初めて
有名なレンゲショウマの花を見ました。うつむきかげんで、なかなかお顔
を見ることはできませんが、透き通るような白、憂いを含んだ紫色の翳り・・・
ちょっと病弱な麗人のような、美しい花でした。日光植物園で。
レンゲショウマ【蓮華升麻 キンポウゲ科 Cimicifuga simplex】
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ツボミに乗っかっているのは誰? 早く、お降り。
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ひと月前に見たキレンゲショウマ(ユキノシタ科)とは別物です。
過去ログ:【522】日光植物園にて

栂池自然園では、サラシナショウマが長く白い花穂を風になびかせていました。
サラシナショウマ【更科升麻 キンポウゲ科 Anemonopsis macrophyila】
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日光では、たくさんのトンボを見ました。
これは、ハエドクソウ(蠅毒草)の茎にいたイトトンボ。ハエドクソウも、そばにあるミズヒキも茎が細く、撮影が難しいもの。
イトトンボと合わせて三大極細、撮影困難生物!
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こちらは、何というトンボだろうか、ヒヨドリバナの上で倒立をして動かないのです。
「おい、おい、もう止め!」声をかけても知らん顔をしていました。

これは、初めてみたジャコウソウの仲間。
アシタカジャコウソウ【愛鷹麝香草 シソ科 Chelonopsis yagiharana】
静岡県愛鷹山で発見されたからということです。
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こちらは、ウワバミソウ、別名ミズ。山菜として食されることもあるので、知って
おられるでしょう。お浸しにすると、しゃきしゃきしていておいしいです。
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ウワバミ、つまり蛇が生息するような湿地に繁茂しているのですね。
そんな話をしていたら、いましたよ。
やっぱりね。
じっと目を凝らして探してください。
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ヤマカガシは、小型ながら毒をもっています。
お親しくすると危険です。

同行のSさんは、日光植物園で、サル、タヌキに出会ったことがあるそうです。
今年は、鹿が、キレンゲショウマを食べに来て、被害を受けている・・・と
園の方が言っていました。全国的にずいぶん鹿の被害が多いようです。

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by tamayam2 | 2012-08-30 16:38 | 日々のできごと | Comments(10)

【529】日光でガガイモ科植物に出会う

このBlogでは、2009年あたりからガガイモ科の植物を何度か
取り上げました。2011年には、ガガイモ科その1~その4まで書いております。
(ったく、モノ好きですねぇ。)
その1は、過去ログ:2011年2月6日、ホヤについて

ガガイモ科には、サボテンのようなもの、ランのようなもの等々・・・非常に種類が
多く、形態もさまざまなのですが、なぜか、チョウに好まれるという共通項が
あるのです。Tamayam2が関心をもった理由は、むろんチョウがらみなのですが、
だんだん植物そのものの不思議さに惹かれるようになりました。

(1)Yamyam町で、ルリトウワタをプランターに植えているお宅がありました。
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(2)8月の初旬には、花が終わって、15㎝ほどの莢(さや)ができ、中から
ワタが噴き出しました。もちろん、ワタには種が入っていて飛ばしているのです。
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(3)7月31日に日光植物園に出かけ帰ろうとしたところ、入口の近くの植え込みに
葉の大きいツル草があり、鉛筆のような棒状のものがツルの中心からV字状に
突出しているのに気づきました。何だろうと思い、とりあえず撮影しておきました。
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(4)花の細部は、こんな感じ。★型の花、怪しい暗赤色がガガイモ科くさいとにらみました。
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(5)8月21日、長野県安曇野村の路傍で、ガガイモそのものに出会いました。
すでに、ザラザラした肌のイモ状の莢(さや)ができていました。
ガガイモの花は★形で、毛糸で編んだようにモコモコ状のピンクでした。
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(6)8月24日、日光植物園を再訪する機会が到来し、入口ちかくの植物は、
ガガイモ科ツルガシワであることがわかりました。花は、ほどんど終わりかけて
いましたが、綿毛が詰まっているであろう莢をたくさん観察することができました。
ツルガシワ【蔓柏 ガガイモ科カモメヅル属
Cynanchum grandifolium var. nikoense】 学名に日光の字が見える。

葉が立派ですから、柏という名がついたのでしょうが、ツルも丈夫そうで、周りの
植物に絡み付いていました。あのクズのような、頑丈な蔓です。刈り取られずに
道端で伸び伸びと葉を茂らせていて、ほっとしました。さすが、植物園です。
単なる雑草とは違う扱いでした。

(7)その日は、昨年中この植物園のリポートを愛読させていただいた山歩風景さんの案内で出かけたのですが、思いがけず、他のガガイモ科に出会うことができました。
ロックガーデンの中央部で、コバノカモメヅルを発見!
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コバノカモメヅル【小葉の鴎蔓 Cynanchum  sublanceolatum 】
こちらにも★型の、暗赤色の花がついていました。花の直径は1㎝以下で、細い蔓
でした。

花は、切れ込みが深いので、花びらが5枚あるように見えますが、じつは一つの花冠で、
中心部に雄蕊、雌蕊が固まってあるようです。

園内では、チョウの姿を何度が見かけましたが、チョウとこの植物との関係は
まだわからずじまいです。こういう地味な野草は、人には、見向きされない
ものですが、(昆虫の目で見れば・・・)何か魅力的な要素があり、ひそかに
取引関係が成り立っているのかもしれません。(^_-)-☆

植物に関心がある人とゆっくりおしゃべりしながら園内を歩き、池のほとりの静かな
ベンチでランチ。こういうひと時が、人生の一番幸せな時と言えるでしょう。
山歩風景さんどうもありがとうございました!

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by tamayam2 | 2012-08-26 16:54 | たび | Comments(4)

【522】日光植物園にて

とうとう、やっぱり、ついに・・・8月になりました。

暦の上では、大暑も過ぎ、そろそろ立秋に入るのでしょうか。

Blog仲間のKanmyougamaさんは、鹿児島にお住まいですが、
陶芸家としてのお仕事も、畑仕事も、お仲間とのゴルフも・・・
どれも頑張っていらっしゃる。その方が村上鬼城のこの句に
共感を覚えると言われます。ああ、ったく、その通り!
私も膝を打ったことです。

・・・・念力のゆるめば死ぬる大暑かな・・・・   
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同じくBlog仲間のKimikoさんが日光植物園のことを書いておられたので、
7月31日、新宿から直通電車で出かけてみました。
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「栃木県は、内陸部だから、暑いよ」という家人の忠告通り、
日光もけっこう暑かったです。でも、広大な園内を歩いていると
木々の間に涼風もが吹き、田母沢御用邸に隣接する川べりの道は、
特に気持ちよかったです。
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園内の今の主役は、ダイコン草の黄色い花とハエドク草という
目立たない薄紫の花でしょうか。
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一番見たかったキレンゲショウマは、まだ蕾が多かったですが、
少し開花しているものもありました。
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キレンゲショウマ【黄蓮華升麻 ユキノシタ科 Kirengeshoma palmate Yatabe】
一属一種の珍しい花です。学名のYatabeとは、植物学者、矢田部良吉氏の
こと。この花の命名をめぐっては、牧野富太郎氏と論争があったらしいですが、
花は人間界の論争とは無関係に夏のこの時期にちゃんと花を咲かせてくれます。
その日会ったのは、たくさんのトンボたち。

ヒヨドリバナなど、蝶が好きな花がたくさんありましたが、蝶も
暑い中はどこかに身をひそめているものか、あまり姿を見ませんでした。

私にとって初見の花は、キヌタ草。 その昔、洗濯に使ったという砧。
4枚の輪生した葉が美しい野草ですが、花は米粒より小さく、撮影は
難しかったです。
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キヌタソウ【砧草 アカネ科 Galium kinuta Nakai et Hara】
学名にkinutaがありますから、日本固有種なのでしょう。
Nakaiというのは、中井猛之進、Haraは、原寛という植物学者です。
 


                  
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by tamayam2 | 2012-08-03 06:53 | たび | Comments(10)

【513】梅雨の晴れ間に

俗にクマに襲われたら、木に登れ、と言われているようだけど、
これは間違いのようだ。
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新潟県、当間(あてま)高原の山中には、クマが出現するということだが、
ブナの木の幹に残された爪痕を見ると、クマは木登りが上手だということが明白だ。
オレンジ色の囲ったところが爪痕。
かなり高いところまで登っている。

春先に、冬眠から目覚めたクマは、出始めたブナの新芽を食べるために木に登る。
クマは、便秘症で、ブナの新芽が排便を促す良薬なのだそうだ。
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この森で見た初見の植物は、
ツルアリドオシ【蔓蟻通し アカネ科 Mitchella undulate Sieb. et Zucc.】
赤い実には、よく見ると点が2つある。この実は、白い2つの花が合着して
1つの実を作っているそうだ。学名から見ると、シーボルトとツッカリーニの
両名が命名している。
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ブナの森のそばの広葉樹林には、コナラ、ミズナラ、リョウブ、タムシバ、クロモジ等
たくさんの樹木が茂っていた。そして、その葉の上には・・・【512】で
ご紹介したモンキンガ以外にも、シャクガの仲間やゾウムシに出会うことができた。
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あ、そうそう、カエルさんにも。
モリアオガエルがどうか・・・?
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樹木が生い茂る林の中に、ぽっかりと空いた空間に青い空が見える。
梅雨の合間は、天気の保障はないけれど、あまり暑くないし、虫にも
出会えるし・・・(夏休み前なので、昆虫採集の子供たちにも会わずにすむし・・・)
Tamayam2にとって、幸せな散策となった。

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by tamayam2 | 2012-07-08 21:44 | たび | Comments(12)

【512】ブナの赤ちゃん

先週、新潟県十日町市に出かけた。
国内有数の豪雪地帯で、冬の積雪は3m~4mに達するという。、
新しい家の1階は、コンクリート造りのガレージになっていて、
住居は二階から上になっているのだった。
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その辺りのブナ林を散歩する機会に恵まれたので、喜んで参加した。
7月の第一週だが、よく晴れた日だったので、木漏れ日が美しかった。
これがブナの赤ちゃん。
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ブナは毎年種を落とすのではなく、6年~8年ごとに大量の種を
地面に落とす。ふかふかの腐葉土の中から、かわいい双葉が芽生える。
多くの種は、小動物の餌になってしまうが、何本かは、次世代の幼木に
育つ。
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いま、世間はパンダの赤ちゃんのことで、大喜びをしているが、
この土地の人は、今年はブナの赤ちゃんの大量出現に大喜びなのだった。
ハウチワカエデの葉が風にそよぎ、大振りのホオノ木の葉が天を覆う。
成長期にある若葉はどれもこれも輝くように美しい。
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オオカメの木(別名 ムシカリ)は、まだ虫に喰われず、丸い葉のまんまだ。
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森の中で、都会ではあまり見かけない黄色の蛾を見た。
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キンモン蛾。この蛾は林の中を悠々と飛んで羽を広げては葉の上にとまるのだった。
モンシロチョウより、小ぶりで黄色の濃いものも白っぽいものもいた。

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by tamayam2 | 2012-07-07 21:32 | たび | Comments(8)

【511】アジサイを見に

6月も下旬になりましたのに、うすら寒い日や汗ばむような日が
交互に訪れ、一向に安定しません。快晴の一日、梅雨の合間の
晴れの日は、出かけるべしと思い出かけたのです。

梅雨の花、アジサイは、どこでも見られる花ですが、それはその、撮影地
があるのでありまして、関東では、鎌倉と相場が決まっているのでございます。
で、出かけたのはいいですが、私のような平凡な発想をする凡人が
いかに多いことでしょう! 
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週日にもかかわらず、どこも人がいっぱい。
狭い古都の道は、すれ違うのも肩が触れ合うほど、車道の車は
渋滞で動きません。
有名な寺社、明月院、瑞泉寺などの薄暗い境内や雨に濡れた苔むした
階段などがアジサイの似合う情景でしょうが、
そういう名所は、くわばら、くわばらです。
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ま、アジサイが駄目でも、この時期見たかったのは、
イワタバコです。湿った崖などに緑の大ぶりの葉をだらりと下げ地味な花が
咲いているかもしれない・・・と思い探しましたが、ちょうど花期が終わった
ころだったのでしょう、たった一つ名残の花を見ることができました。
イワタバコ【岩煙草 イワタバコ科 Cinandron ramondioides】

長谷寺のアジサイの散歩道は、入場制限をしていて待ち時間が
1時間という恐ろしさ、そこは避けて横のほうから、人影が映らないように
注意しながら写してみました。それがトップの写真です。

ピンクや青の丸い形をしたアジサイは、大ざっぱな分類では玉アジサイでしょう。
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額アジサイという種類は、回りの装飾花はじつはガク(萼)で、本物の花は、
中心の粒々だとういうことです。
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この頃は、西洋アジサイの部類も多く、まるで打ち上げ花火のように絢爛豪華な
ものもあります。
アマチャや、ウツギの種類は、昔から、日本の山野に自生しているアジサイ
の仲間でしょうか。本当にいろいろな種類を見ることができました。
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やっぱり雨の中、曇り空の下、アジサイは似合うような気もしますが、
人波と喧騒の中、いろいろな種類のアジサイのコレクションを見るのも、
また愉しからずや。

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by tamayam2 | 2012-06-28 08:57 | たび | Comments(10)