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【802】中井の「染の小道」

自分が住んでいる場所の歴史は、あんがい知らないものだ。ウチの近くに
妙正寺川が流れていて、新宿のほうへ行くと神田川になる。新宿の手前、
落合・中井辺りは、戦後は染物屋さんが軒を連ね栄えた町だったという。
中井に住んでいるYさんの案内で、25日は、かつての染物の町、
中井の「染の小道」を歩いてきた。
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いつもの川にたくさんの染物が飾られて…着物姿の人が散策し、こまやかな手仕事
の技をたくさん見せていただいた。
最寄り駅:西武新宿線・地下鉄大江戸線「中井」、地下鉄東西線「落合」。
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昔は、きたないドブ川だったが、今はきれいになっていた。カモたちも
日向ぼっこをしていた。しもた屋風の家を履物を脱いで入ると、みごとな作品の
数々を見せていただけた。狭い日本の家屋だが、うまく工夫してアトリエとして
改装している。特に関心したのは、この催しものは、たくさんの若い人が参加して
いること。造形大学の学生さんや、若い造形作家など。
若い人が何かやってみたくなるような”仕掛け”を仕掛けた人は、えらいなぁ~
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こちらは、山手通りから見た全貌。

16日、友人と銀座で会って、軽食をいただいた。
銀座駅の数寄屋橋交差点のところに新しいビルが建っていて、銀座東急プラザという。
中には、小洒落た店舗や、軽食屋が入っていて、これは、若い女性がターゲットだと
わかる。銀座四丁目は、大人の町だが、数寄屋橋は、銀座で働く若い女性の好みを
反映している。健康志向、ナチュラル・テイスト、シンプルで、お金をかけないで、
生活をエンジョイするライフスタイルが好まれているようだ。
やや居心地が悪かったが、でも、くつろげる空間だった。
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6Fは27mの吹き抜けになっており、デザインのコンセプトは、切子ガラスの江戸模様。
和風でもあり、モダンで機能的でもあり、いい演出だった。
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6Fの窓から下を見下ろすと数寄屋橋交差点。
今から60数年前に、「君の名は」というラジオドラマがあり後に、映画も作られた。
ここ銀座・数寄屋橋がお話の舞台だったと言っても、今の若い人は、岸恵子主演の
映画のことを知らない。”真知子巻き”も、春樹さんと真知子さんの待ち合わせ場所が
ここだったことも知らないのだ。だから、こういう話題は、避けた。

若い人が知っているのは、昨年来ヒットしているアニメ映画!
「君の名は。」……文末に「。」があるかないかの違いだそうです。でも、なかなか
評判の映画らしいので、観てみようかなと思う。

数寄屋橋交差点をあわただしく行き交う人々を見ていると、
「年年歳歳、花相似たり、歳歳年年、人同じからず」
という中国の古い詩の一節が浮かんできた。こんな話をしても誰も
理解できないので、口をつぐんだ。私が、現代のギャグにあまり通じていない
のと同様に、若い人は、古いことは何も知らないのだから。

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by tamayam2 | 2017-02-26 19:28 | 日々のできごと | Comments(6)

【764】春先のタウン・ウォッチング

先日2月27日に六本木にある東洋英和女学院
行われたコンサートに出かけた。

それに先だって、神保町で昼食をとろうということにした。
神田・神保町のすずらん通り。
午前11時過ぎだというのに、もう列ができていた。
  【 スヰート ポーヅ 】
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餃子と包子、どちらも似たようなものだが、違うの
だろうか。私は、看板の表記に関心をもった。
ヰやヅ…普段、あまり見かけない字ですね。

中国語のピンイン(拼音)では、包子Bāozi 餃子Jiǎozi
スヰート包子というのだから、餡マンのことかな??

私の関心事は、餃子よりもむしろ表記のほうなのですが・・・
ヰは、ローマ字入力では、wiで、ヅは、duと打つと
出てくる。
イとヰ、または、は、ヅとズの発音は同じなのか違うのか?
知り合いにチズ子さんもいるし、チヅ子さんもいる。
このようなことを、FaceBookで書いたところ、
かなりの反響があった。

たいていの人は、この界隈には、大陸風の変わったシナ料理を
食べさせる店が昔からあった、懐かしいというもの。

本当に、神保町の角には、救世軍があったり、岩波ホール
があったりする場所で、ちょっとエキゾチックな町並みが
おもしろい。主人がこの近くに勤務していたこと
があって、当時よく通っていた別の中華店で食事をした。
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そこから地下鉄で、六本木の東洋英和女学院へ。
いま、朝の連続ドラマ「朝が来た」のヒロイン、
広岡浅子というスケールの大きい女性と
以前の連続ドラマ「花子とアン」のヒロイン、
村岡花子の展示を、たまたま東洋英和史料館で見て、
面白く感じた。広岡浅子は、日本女子大学の設立者
でもあるし、スケールの大きい実業家。
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村岡花子は、東洋英和女学院の卒業生、明治から大正にかけての
知的な女性のはつらつとした活躍ぶりがまぶしいほどだ。
企画展のリンクはここ
ヴォ―リス(William Vories1880-1964)のディザインに似せて
作られた学院の扉。
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ホールのパイプオルガン。
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そして、3月、友人のお玄関先でみた、紙細工のひな人形。
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その方のお宅には、立派な段飾りのお雛様があるそうだ。
それを出すお座敷もあるのだが、肝心の孫たちが、
そろって受験中。受験が終われば、スキー旅行だ、卒業式だと
いそがしい。
雛飾りを出して、ちらし寿司でもこしらえて祝ってやりたい
けれども、若い人は、関心なし!
さびしいわ~と彼女は語った。

そう、時代がそういう悠長な時の過ごし方の価値を
認めなくなったのか…。いろいろな行事は・・・
ひな祭りも、ヴァレンタインも、花見も・・・和も洋も
ごっちゃまぜになって商業的なものに支配されてしまった・・・
そう嘆く友人の話にひとしきり耳を傾けた。

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by tamayam2 | 2016-03-07 08:18 | 日々のできごと | Comments(6)

【762】二月に突入!

暮れから正月にかけて、高揚したふんいきが少しずつ
落ち着いてきたころ、はっと気づけば、もう二月!
私も「びっこ」(差別用語?)ながら、歩けるように
なり、何とかフツーの日常生活を送っております。
長く歩くと足に負担がかかるのか、疲れますので、
ぼちぼちと出かけております。
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1月に小田原で、ウメの花を見ました。
ウメは、古典では「むめ」と書かれました。
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日本人は、「う」の前に口を結んで、mmeまたは、
ngmeと発音していたらしいです。中国語でも「メー」と
いうような発音ですからね。
このことをfacebookに書きましたら、いろいろな反応が
ありました。(すばやい反応が返ってくるところがSNSの良い点です)
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若い方で、何かおいしいものを食べたら、「うんまい」、とか
「うんめぇ~」とか、表記なさる方がいて、それがなかなか感じが
出ているので、mmai, mmeeは、ウメの表記と似ていると
コメントしました。そうしましたら、また、ある方が、
津軽弁では、おいしいことを、「め~」
おいしくないことを、「めぐね~」というと教えてくださいました。
ほほう!方言って、いいなぁ~、感じが出てるなぁ~と感動しました。
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放送禁止用語で、「びっこ」を禁止したり、つまらないことです。
他人に言うことはまずいのでしょうが、自分に言うのは、かまわない
でしょう。「片ちんば」で歩きますと、確かに、「びっこ」というのが
ぴったりの感じなのですよ。こういうのを、生きた言葉だというのです。
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さて、もう一つfacebookで反応がおもしろかった言葉の話題。
私が小学校6年生のとき、私立中学を受験しました。
今から、ウン十年も前の話です。
面接官から、家族のことについて話すように言われ、
話し終わりますと、
面接官「で、ご家族は、ごよったり?」
私「ん? 家族は、4人です!」
なんだか、珍問答ですね。12歳の私は、「ごよったり」の
意味は理解したらしいですが、なんだか、自分の語彙では
ないと感じて言い直したらしいのです。
「この時点で、一般的ではない言葉だったのですから、今じゃ、
おそらく死語でしょうね」とfacebookに書いたのです。
おひとり、おふたり、おさんにん、ごよったり・・・
こういう数え方。

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相当の年代の方も、初めて聞く言葉だ、とおっしゃいました。
また、ある方は、聞いたことがあるが、使ったことはない、と。

ある方のおばあ様は、よく、ノートのことを「帳面」に書きなさい、
と言われたが、意味がわからなかったとか。
昔の方は、「何人?」という代わりに、「いくたり(幾たり)?」と
おっしゃったとか。言葉を巡って豊かな会話が展開し、楽しかったです。

私は、あまりTVを見ませんが、NHKの朝のニュース番組でさえ、
番組のスタッフどうしが、くつろいだ調子で話している場面の
意味がわからなくて、なぜ笑っているのだろう??と訝しく
思うことがしばしばです。タレントや芸能人の話題にうといこと
もありまして、本当に意味不明の言葉が増えてきています。
そろそろボケの兆候が始まったのかと、心配になることも
ありますが、やはり、現代語にうといのでしょう。
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やはり、語彙の変化は急速に進行しているように思えます。
Blogやfacebookで、自由にいろいろ発言できることは
よいことですが、基本になる言葉がガタガタ揺れて、これから
どうやって、意思疎通を図ればよいのか、ちょっと心配でも
あります。

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by tamayam2 | 2016-02-02 06:55 | 日々のできごと | Comments(12)

【759】スノーマンに会いに、銀座ブラ

10月31日に骨折して、7週間(49日)目に入った。
松葉杖が2本から1本になり、ゆっくりながら歩行できるように
なった。整形外科に毎週通っているが、薬をくれるでなし、
レントゲンを撮って骨がちゃんと着いているか確認するだけ。
でも、むくみも少なくなったし、だんだん健康な足の状態
に近づいていることがわかる。骨折の治療は、本当に
時間をかけて忍耐強くやるしかないのだ。
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12月に入って、気温は低いが晴れ渡った気持ちの良い日。
ちょっと気分転換に電車に乗って外出したくなった。
ウチからバスで西武池袋線練馬まで行く。そこから地下鉄
有楽町線に乗って、銀座一丁目まで行こうと計画を立てた。
もちろん、保護者付き、杖は、一本。
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地下鉄の区間は駅は12,3あるが、乗り換えなし。
銀座松屋で、「スノーマン展」をやっているので、それを目的地とする。
スノーマンは、イギリス人が創作した漫画。緩やかなストーリーは
あるが、セリフがないから、大人から子供にまで愛されている。
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ウチの孫たちは、なぜかスノーマンを溺愛しており、これが
無ければ夜も日も明けないほどなのだ。幼児のころ、ちょっとでも
スノーマンが見つからないと火がついたように泣く。代用品では
ダメで、自身の匂いのついた自分の人形でなくてはいけないのだった。

ピーナツという漫画のライナーズという子供が、ボロボロになった
毛布を引きずっているのと同じことだ。
「Security blanket」 あるいは、「安全毛布」という。

2010年に子供たちと一緒に過ごしたカナダ、ヴィクトリア島での
写真を見ると、二人は、いつもこの人形を抱えている。
このとき、1歳、3歳だった孫たちは、今は小学生になった。
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今年の2月に訪問したとき、子供部屋で見せてもらった、スノーマンは、
7体。あるものは、ボロボロになり顔は真っ黒だ。それでも、
洗うわけにはいかないのだった。
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最近の親からの便りによると、この子供たちの成績は、クラスで中位。
親はどちらもPh.D保持者なのにね~と、嘆いていた。
親は親、子は子、関係ないよ~と言っておいたが、幼少時の
「安全毛布」へのこだわりと成績は関係があるのだろうか・・・
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さて、金曜日の銀座は、人通りも多くなく、爆買いのガイジンさんたち
も目につかなかった。MIKIMOTO(御木本)は、社屋を改装中で
今年は、名物のクリスマスツリーはなかった。が、お隣の山野楽器が
大きなクリスマスツリーを店頭に出していた。
キラキラの♪のオーナメントがぶら下がっていた。
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三越の壁には、ショー・ウィンドーからはみ出した人形の
キャラクターたちが壁に落書きのように描かれていた。
「Life is a gift」 というような訳のわからない英語が書いて
あったが、こういうあいまいな言い方をしないで、
「年始年末は、三越でしっかりお買い物を!」と正直に
言ったらいいのに…。日本人は、直接にズバリということを避けて
なんとなく曖昧にへらへらと笑っていることがある。
「こんなん、世界では通じませんよ」とTamayam2は思いながら通りすぎる。
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杖をついて歩いているので、歩行は問題がないのだが、人に
接触すると困る。だから、デパートの中では、その点に注意し
ながらしずしずと歩いた。
Appleの前には若い人たちがいっぱいいて、道行く人たちで
さえスマホを見入っている。こういう人にぶつかると危険
なので、近づかないようにした。
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Ito-ya(伊東屋)は新装ビルで、入りたい気もあったが、
人が多そうなので、止めておく。
いつもなら必ず入る「教文館」のビルにも入らなかった。
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保護者と少しへヴィーな昼食をして、また、同じ行程で、
家にたどりついた。地下鉄は、エスカレータやエレベータが
整っていてほどんど問題がなかった。ありがたいこと!

銀座通りも段差が少なく安全だが、一番心配なのは、人の動き
だった。とっさに駆け出す人、とっさに止まる人、
おしゃべりに夢中な人。そういう人に対して、
一般の人よりずっと動作の緩慢な「歩行不自由者」は、素速い対処
がしにくく、転倒しそうになるのだ。

今回は、ゆっくりと銀座一丁目から四丁目まで歩いただけだが、
都会の空気を胸いっぱい吸って、とてもいい気分転換になった。

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by tamayam2 | 2015-12-19 15:23 | 日々のできごと | Comments(30)

【747】敬老の日の銀ブラ

4か月ぶりの銀座。
友人の写真展に行った帰り、銀座通りを歩いてみた。

日本は、春のゴールデン・ウィークになぞらえて、秋は、
“シルバー・ウィーク”という連休ができたらしい。
土曜日が休みの会社員なら、19日(土)から秋分の日の
23日(水)まで、5連休。
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21日は敬老の日、22日は国民の休日という、要するに
橋掛けするための苦肉の策の休日…ともかく、働き過ぎの
日本人には、うれしい秋の休日なのだった。

新橋寄りの外堀通りから銀座通りを四丁目のほうへ、歩いていく。
さすがに歩行者天国の銀座通りは、賑わっている。
私どももなんだか気分がウキウキしてゆっくり歩いた。
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ん? ちょっと不思議な音がする。
ゴロゴロ、ガラガラ、ゴロゴロ、ガラガラ・・・
何だろう?
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取り壊された松坂屋デパートの跡地のあたりで、それが、
旅行用トランクを引きずる音だとわかった。
四丁目の交差点のあたりに近づくと、トランクを引っ張る人が
どんどん増えていったからだ。
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旅行者が駅でコインロッカーが探せずに、重い荷物を持ったまま
銀座へ繰り出した???
連れが言うには、「買い物したものを入れて持ち運ぶため」!
なぁるほど!
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いつものように、ご自慢のイヌにコスプレさせて、自慢している
おじさんもいた。帽子、サングラス、襟巻、お洋服を着せられて
暑苦しいだろうに、イヌはしっかりと任務をこなしていた。
健気で、気の毒なワンちゃん。
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こちらのイヌは、まだ自然体で、よかった。
フランスでのびのびと沼を泳ぎまわっていた友人のイヌと
比べ、なんだか気の毒な日本のおイヌさま。

さて、どこで食事をしようか、ということになった。
有楽町と新橋の間のガード下を最近は、コリドー通り
というそうだ。Corridor(回廊、廊下)という言葉から
来たのでしょうね。
“こりどーどおり”・・・舌を噛みそうだな。

その中に、「近畿大学水産研究所」というレストランが
あって、連れ合いが入ってみたいと言う。
“研究所”と言ったって、そうではなく、喰い物屋さんなのだが、
近畿大学のこの名の研究所が養殖したマグロなど、和歌山産の
養殖魚を中心にしたレストランなのだ。
30分前に出かけたのに、すでに列ができており、番号を
登録して平均1時間待ちというふれこみだった。
幸い私どもは、30分待ちぐらいでテープル席に案内された。

すべて近大卒業の折り紙つきお魚の刺身は、大変おいしかった。
うん? 養殖=品劣ると思っている方には向かないと思うが、
品質もサーヴィスも実によかった。
お勧めです。
この大学は、1948年から、「海を耕す」という信念のもと、
日本人の食は、海の畑で創り出さなければ、という思いから
和歌山県白浜に研究所を作り、魚の養殖について研究しているそうです。
くわしくは、HPここ
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(このお嬢さんたちは、きれいだったが、スカートが短すぎて・・・
 正面から撮影した写真は、ここに載せるわけにはいかないのだった。)

銀座にアジアからのお客様が増え、日本料理を飲食するように
なって以来、元々生魚を食する文化の無い国の方々も刺身に
舌つづみを打つようになったという。そういう方々の人口は、
日本どころではない。

やはり、天然モノに頼っていては、今に資源が枯渇するのでは
なかろうか。養殖について研究している大学は立派だ。

喰い物屋さんが、研究所と名乗っても、まぁいいと思うよ。
ちょっと、紛らわしいけれどもね (^_-)-☆

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by tamayam2 | 2015-09-22 14:47 | 日々のできごと | Comments(10)

【745】水辺の植物…フランスの場合

フランスの地方都市に住むEさんの所にお邪魔して、
彼女の大事な生活の場、マレ(Marais 沼地)を何度か
訪れ、植物群の豊かなことに幻惑された。
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波止場の近くに綿毛を出して咲いているアカバナ(アカバナ科)
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お彼岸のころに咲くエゾミソハギ(ミソハギ科)も風に揺れている。
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水辺にただようコウホネ(コウホネ科)。
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午後2時ごろ、未の刻に咲くというヒツジグサ(スイレン科)
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面白い形の葉のオモダカ(オモダカ科)
Eさんが静かに漕いでくれる小舟に乗って、私はワクワクしながら
写真を撮った。
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マレの大事な水路には、アシが茂っている場所もあるが、ひときわ
通行を妨げるようにはびこっている水草に気がついた。
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あまり見かけない水草なので、Eさんに問うと、ジューシー(Jussie)と
呼ばれる外来植物というお話だった。だれかが、南米産のこの
水草を植えたところ、この一帯に広がり、今では侵略的外来植物
として、迷惑がられているという。
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日本でこれに似ている植物は、ミズキンバイ(Ludwigia stipulacea
アカバナ科)と言い、こちらは、侵略的どころか、絶滅危惧種Ⅱ類(VU)
に指定されているとか、何だかわけがわからなくなってしまった!
多すぎれば侵略的、少なすぎれば、絶滅危惧種!!??

私の見るところ、水草一般に、ときに侵略的になる可能性があり、
もし水面一面を覆うようになれば、水面下に生きる魚、貝などの
水生生物は死滅する。よく金魚屋で売っているホテイアオイ
ボタンウキクサオオカナダモ…なども、水槽の中で、涼しげに
生えている量の場合は、好もしいが、調整池などで、始末に困る事態に
まで繁茂し、除去作業が必要になるとなれば、深刻だ。
上にあげたエゾミソハギも、侵略的外来種ワースト100(IUCN)に
入っており、風媒花のアカバナだって、いつ悪者扱いにされるか
わかったものではない。
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ただ、Eさんの耕しておられる彼女の領地にたどり着くためには、
小舟が欠かすことのできない交通手段であり、その通行を妨げる
この憎っくき“ジューシー”を何とかしなければならないのだが、
この水草の排除には、何人かの男手が必要。何人かで共同作業
を行わないと、とても手に負えないほどの量なのだ!

そして、一時的には、除去できても、また春になれば、
この辺りの水路を覆うのは、火を見るより明らかで、
この作業は、イタチごっこの様相なのだ。

外国から新奇な生物を持ち込んではならない、という原則
を犯すとこういうことになる。しかし、日本もこういう問題に
関して言えば、非常に無頓着で、無教養な国なのだ!

花屋にあふれかえるたくさんの外国の花々、今まで日本の風土に
存在しなかった植物を安易に導入することによって、どんなことが
起こるのか・・・フランスのジューシーは、まだ日本に入ってきて
いないようだが、こんな事態がいろいろなところで密かに起こり
つつあるに違いない。

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by tamayam2 | 2015-09-14 13:46 | たび | Comments(10)

【743】マレに隣接した暮らし

長年のBlog友、Eさんのお宅を訪ねようと思った
一番の動機は、彼女のお話によく出てくるマレ、
Les Marais(沼地)というものがどういう所なのか。
そこでどんなことをなさっているのか、興味を覚えた
からだ。
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私は、ホテルから歩いて10分ほどの彼女のお宅に通った。
見上げるようなプラタナスの大樹の並木道。この横が
すてきな公園になっている。
川べりにひときわ窓辺の花の美しい家があった。
どんな人がお住いなのだろうか。
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カモ、オオバンが泳ぎ、リスが屋根伝いにチョロチョロと顔を
出す道。岸辺に咲く野草は何だろうか….うっかりイヌの落し物
を踏まないように!

大聖堂がある町だから、中世には、司教座というものがあって、
司教様が君臨しておられた。言ってみれば、そこは、カトリックの
王国のようなものだから、司祭、修道僧などのヒエラルキー
が存在していて、従う民の胃袋を満たす必要があった。

農地として、考えだされたのが、このマレ(沼地)だったらしい。
肥沃な土を盛り上げて小島を作り、そこで、野菜や果樹を育てた。
労働力は、修道士が担った。ふぅ~む、なるほど、よく考えられた
土地利用法。
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かつての修道士たちが汗を流し作った小島が、現在は1200もあると
いう。小島は、市民に賃貸されており、第一線を退いた中高年の人
たちの趣味と実益の場として、大いに活用されている。
一国一城ではなくて、一国一島の主となって耕作をしたり、
釣をしたり・・・友人を招いてお茶を楽しんだり・・・

但し、この島には、水道、電気はない。農機具を入れる小屋を
建てることはできるが、そこに住まうことはできない。
人々は、小さなボートをもっていて、竹の竿を静かに
掉さして、小島の間を移動する。

島でできた収穫物は、親しい友人にお裾わけ。
大がかりな土木工事や物資の運搬は、日本の“結い”のように
近隣に人たちが助け合って行う。
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そんな中で、わが友Eさんは、健気に近隣の方々の輪に
とけこんで、心からこの小島の領主の生活を楽しんでいらっしゃる
のだった。アジア人は、彼女一人という。
竹竿一本をあやつる船頭さん。
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水先案内を務めるのは、かっちゃんというイヌ。
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かっちゃんは、必要とあらば、果敢にも水に飛び込み、
またある時には、小舟から島へひょいと飛び移り、
またひょいと舟に戻ってくるという芸当もやって見せる。
そのすばしこいことと言ったら・・・・
その合間に、水際の野ネズミの穴に鼻を突っ込んで、
野ネズミを驚かしたり、領地の防衛、安全管理の
責任も担っているのだ。

かっちゃんは、島に上陸したとたん、非常に活発になり、忙しい。
私のような客をかまっている暇はないと言わんばかりに、島中を
駆け回って総点検に余念がない。
さっと水に飛び込んでは、がぶがぶと水を飲み、
島に戻って来ては、ネズミ穴を探す。
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こんな幸せなイヌがこの世の中にいるだろうか!
イヌのお洋服を着せられて、室内に閉じ込められている
ヤワな都会のイヌではなく、本当に野生のイヌが目を輝かせて
動き回っているのだ!

わずか数日の客人である私から見て、彼ら(Eさんとかっちゃん)
の生き方は、人間としてイヌとして、シンプルではあるが、
根源的な喜びに満ちた生活を実践しているように思える。

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by tamayam2 | 2015-09-08 13:02 | たび | Comments(16)

【741】フランスの3つの都市を訪ねて

この夏、私の関心のある学会がフランス・ボルドーで開催
されることが決まっていた。10年前にドイツに住んでいた
のだが、ちょっとフランスは敬遠していて、数回仕事で
出かけた他は、近づかないようにしていた。
フランス語ができない者にとって不親切らしい、という噂が
を聞いていたし、更に、いろいろな小犯罪に巻き込まれた
ケースを聞いていたので。
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学会は、ちょっと気が張るけれども、もう一つ個人的に
お訪ねしたい方があって、連絡を取ってみた。
その方とお会いしたこともないし、どこに住んでおられるかも
知らないのに・・・。

そうしたら、その方、Eさんの住んでいるところは、ロアール
地方Bという町であることがわかった。
フランスにもユーレイル・パスがあるはず・・・できるだけ
鉄道でお訪ねしようと、4月の連休ごろから調べ始めた。

Eさんに質問して、一つ一つの疑問をクリアしていきながら、
フランスの鉄道の旅はだんだん現実味を帯びてきて、ついに
8月21日~31日まで10日間のフランス旅行が実現した。
Eさん、ありがとうございました!
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Eさんは、私が知りたいことだけを、的確に答えてくださるだけで、
いわゆる観光案内書にでてくるような惹句はおっしゃらないの
だった。それが助かった!そういう情報は、日本でいくらでも
手に入れることができるから。

さて、私が日本から到着するのは、①パリ。そこから彼女住む町
②Bまで南下すること約200Km 。学会のある③ボルドーは、
更に270Kmほど南西へいった大西洋岸にある町。
私の計画では、①→②→③→① と進行するはずだった。
鉄道で乗り換えることも面白い経験と考えていた。

ところが、彼女のアドヴァイスによれば、①→②のあとは、
また振出しのパリ①に戻って、③に行くのがお勧めという。
自身で列車の便を調べてみても、それがフランスでは常識で
あるようだった。
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日本で言うと、東京→静岡。 静岡→東京。 
       東京→金沢  金沢→東京。
すべて、鉄道というのは、パリを起点にして放射状に運行
しているらしく、フランスの地方都市間を結ぶ支線の連絡が
よくないのだった。どこへ行くにも、まずパリに戻って、
やり直したほうが時間的に効率がよいということがわかった。
これがフランス流! (面白い発見)

Eさんを知ったきっかけは、モクゲンジ(ムクロジ科)という植物。
彼女がWikipediaでモクゲンジについて調べていたら、その説明の
すぐ下に、私のBlogのモクゲンジの説明と写真があったらしいのだ。
(今は、そのBlogは化石化していているが…2006年9月のこと)
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行ってみてわかったことだが、彼女のお宅からすぐ大通りに
出ると、その通りの街路樹がモクゲンジなのだった。
Eさんは、“モクゲンジ通り”と呼んでいた(*^。^*)
しかも、今その種がこぼれんばかりに膨らんで、一部は、
実がはぜて、種が地面に撒き散らされている。
この実がお正月の羽根つきの追羽根として使われた黒い実!
現代の子供たちは、羽根つきの遊びも追い羽根も知らない
でしょうねぇ~
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モクゲンジ【無患子 Koelreutenia paniculata】
4日間の滞在の間、彼女の生活に闖入させていただき、
植物のお話、人生のもろもろのお話・・・とても充実した時を
過ごさせていただきました。
それらの話は、このBlogでおいおい書いていこうと思っています。
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冒頭の3枚の写真、
初見の面白いと思った花は、マメ科Caesalpinia gilliesii
和名は、無いので学名で示す。アルゼンチンやウルグアイが
原産という。パリとボルドーの植物園で見て、美しいと思った。
日本のジャケツイバラ(Caesalpinia sepiaria var. japonica)
近縁種だと思う。

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by tamayam2 | 2015-09-03 17:33 | たび | Comments(8)

【740】白黒写真へのチャレンジ、5日間

お盆休みの先週(8月12日[水]~16日[日])みな様はいかが
お過ごしでしたか。Facebookによると、若いお父さん、
お母さんはやっぱり子供連れで旅行をされている人が
多いですね。私のような年配者にとっては、特にドラマティック
なことのない、日常の延長が続くはずでした。

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< Day1 無窮華 ムグンファは、韓国の国花。和名は、ムクゲ
        8月といえば、70年前の戦争のことを思い出さずにはおれない。>


ところが、アラスカに住むKという友人から、急に指名
を受けて、5日間白黒写真チャレンジというプログラムに
参加するハメになりました。
 Kから届いたルールは、
【白黒写真チャレンジ】
① 5日間、毎日1枚づつモノクロ写真をPOST
②@#fivedayblackandwhitechallenge のタグを付ける
③ 1日1枚写真をPOSTするごとに、誰かこのイベントに
参戦して欲しいと思う方1名にメンション飛ばして指名・推薦。
(5日間で計5名)
※指名された方は、辞退、スルーOKです。

 
 ちょっと“幸福の手紙”めいていますが、そういうことが
繰り返されると、このサイトには、次々と白黒写真が溜まっていき、
公開されることになります。
管理者はらくちんですね。
  #fivedayblackandwhitechallengeのサイトは、ここ

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  <Day2 これは西表島のマングローブの林で見た板根
         私が気に入っている自然。>


はじめは、「ちょっと面倒だな」と感じたのですが、
ま、過去の写真の整理をするよい機会になるか、と第一日目を
Upしてみました。白黒写真を最近は、撮ったことがない
ので、どうするのかもわかりませんでした。
幸い私が使っている、PhotoScapeという無料ソフトに、
カラーをモノクロに帰る機能が付いていましたので、それを
利用することにしました。

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   <Day3 これは、バルト三国の一つ、ラトビアのリガという首都の夕暮れ。
     この国は、今はEUに入っているものの、過去には、近隣大国、ドイツや
     ロシアに蹂躙された歴史をもつ。広い道路の真ん中に家路を急ぐ自転車
     の男が走っていった。その姿が人間くさくて撮影。>

    
 11日~15日まで、何とか5枚のモノクロ写真をUpし、
Facebookでお付き合いのある、写真がお好きそうな方5名に
声をかけてみました。その内の4名が応じてくださったので、
その方がたの作品を毎日拝見する楽しみが加わりました。

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   <Day4  これは、青森県弘前市で見たねぷた祭りの大屋台。
    明かりが灯ったら絢爛豪華だが、白黒でもかなりの迫力なので。Up
    してみた。妖艶な女性の姿が、ちょっと粋だと思ったので。>


 カラーの写真はどうしても色のインパクトに頼りがちですが、
白黒だと、写真そのもののメッセージ性が非常に重要になって
来ます。カラーでは成功でも、モノクロでは全く使いものに
ならない写真があることにも気づきました。

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    <Day5  トルコ、イスタンブールのアヤソフィア寺院で。椅子に座ろうと
     近づいたら、イスラム教の女性が眼以外、黒い衣をまとい祈祷をしていた。
     この寺院は、キリスト教、イスラム教の拠点として繰り返し使われ今は、
     博物館となっている。>


とても新鮮な体験で、5日間の写真掲載を終えた時点では、
自分としてモノクロ写真についてたくさんのことを学びました。
また、読者からのコメントも参考になりました。
多くの人のよい作品を観ることによって、鑑賞したり
批評したりする喜びも味わいました。

 ヒョウタンから駒ですが、ちょっとユニークな参加型
学習というのでしょうか。UAS Todayというアメリカ
の新聞社の企画のようですが、アメリカ人は、こういうの
にすぐ乗りますね。私も乗ってみたわけです。
私が出品した5枚の写真と簡単な説明を載せます。

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by tamayam2 | 2015-08-17 15:05 | 日々のできごと | Comments(6)

【734】個人的に気に入っている花々

忙しかった6月が終わり、7月に入りました。
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梅雨なので、庭の花々もぼちぼちですが、種から育てた
トウワタの花が咲いています。その種は、2014年2月にグアテマラに
出かけたとき、トウワタの莢(さや)がはぜて種がこぼれそうになって
いるものを見つけたので、ティッシュ・ペーパーに包んで持ちかえった
ものです。
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トウワタ【唐綿 Asclepia curassavica】
グアテマラ原産というわけではなく、日本の蝶園では、きっと植えてある
ものです。なぜなら、オオカバマダラの食草であるし、他の蝶にも
間違いなく好かれる植物。

(なるべくチョウの好きそうな植物を植え、蝶をおびき出し、家に居ながら
 にしてチョウを観察したい・・・というのが私の長年の夢なんです。)


昔の分類では、ガガイモ科だったが、今は、キョウチクトウ科に
属しています。キョウチクトウは毒性があるが、トウワタも茎を折ると
白い汁がでて、何となく怪しそうです。英語ではMilk-weed。
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花の作りが立体的と言おうか、濃いオレンジの部分が下向きで、黄色の部分が
立ち上がってとがっています。この部分が雄蕊、雌蕊のある部分なのでしょう。
ガガイモ科の花は、だいたい中心部が個性的で、造形的に面白い。
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先日出かけた富山県立植物園の温室で見た時計草の赤いもの。
アカバナトケイソウ【赤花時計草 トケイソウ科 Passiflora coccicea】
この花の中心部も突出しており、雄蕊、雌蕊の形がとてもユニークです。
時計の長針、短針に見立てて命名したのでしょうが、よく観察しています。
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昨年行ったグアテマラで、蝶や植物の図鑑を買いたかったのですが、
探すことができず、町の中心部の本屋さんで見たのは、コスタリカの
植物図鑑でした。近隣の国だから、ま、いいか、と思って買いましたが・・・
ざっと熱帯植物を紹介してある本ですが、調べものに役に立っています。
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グアテマラでは、植物の本もチョウの本も探すことができなかったのですが、
自国の自然にもっと誇りをもってもいいのになぁ~と思ったことでした。
自然の宝庫のようなところなのに・・・その渦中にいる人は、そんなことに
あまり関心がないのか、その日のことに追われ過ぎているのか・・・
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ギョウリュウバイ【檉柳梅 フトモモ科Leptospermum scoparium】
この花は、ニュージーランドではありふれた樹木でした。この花に群がる
ハチから採ったマヌカ・ハニーは、とても高価な蜂蜜です。
抗生物質を含んでいるとか。
マオリ語でManukaですから、マヌカ・ハニーと呼ばれるのです。

一度、庭に植えたことがあったのですが、枯らしてしまいました。
ニュージーランドに住んでいたときには、雑木扱いだったのですが、
今になって見れば懐かしく、庭に植えて近くで眺めたい花です。
同じフトモモ科のギンバイソウと同様、葉にもよい香りがあります。

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by tamayam2 | 2015-07-01 15:09 | 日々のできごと | Comments(6)