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【642】ツルアリドオシ

先回【621】と同じ場所、長野県、阿寺渓谷の林床に赤く輝く実を見つけた。
以前、新潟県で見たツルアリドオシ(アカネ科)だ。
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この植物の白い花は2つ並んで咲いており、それがどのような過程を経るのか
よくわからないが、ともかく2つの花の実が合着して一つの実になる。だから、
元は2つの花だった痕跡を示すように二つの穴が見える。と言っても、1㎝に満たない
小さな実だから、注意して見ないとよくわからない。
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ツルアリドオシ【蔓蟻通し アカネ科 Mitchella undulate Sieb. et Zucc.】
また、この植物は、別名、江戸時代の通貨一両とも呼ばれている。
万両、千両、百両(カラタチバナ)、十両(ヤブコウジ)、そして、一両がこの赤い実だ。
新年の生け花によく使われる千両、寺社の庭でよく見かける万両や百両、
十両は、新年の寄せ植えに、福寿草などと共に植えられる。一両は、とても小さすぎて、
人目につかず、ひっそりと森の奥深くに潜んでいる。
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一つの実に二つの頂点を持つのは、フッキソウの実。
フッキソウ【富貴草ツゲ科 Pachysandra terminalis】
住宅地でもグランドカヴァーとしてよく使われているが、森の中で見たこの実は、
真っ白で透き通るような美しさだった。北海道では、シカが好んで食べるとか。
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長野県の林で一番よく見かけたのは、マユミの実。紅色や、ピンク、肌色のものまで
いろいろバラエティがあった。この時期の野山を彩る主役と言えるだろう。
マユミ(檀、真弓 ニシキギ科 Euonymus hamiltonianus)
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10月13日、白馬山の初冠雪だった。バスの窓から見た白馬の山々。
藪の中に、発光ダイオードの光のようなものが輝く一隅があった。
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秋の実の中でも青く美しい、サワフタギだ。
サワフタギ【沢蓋木、ハイノキ科 Symplocos  sawafutagi 】
学名にsawafutagi と、和名がついているところを見ると、日本原産かもしれない。
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こちらの黒い実は、何だろう。ユリ科の植物のようだったが、葉が枯れ落ちて、
よくわからなかった。
秋の実を見つけては、子供のように喜び、撮影を楽しんだ。

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by tamayam2 | 2013-10-19 07:23 | たび | Comments(6)

【641】木曾山中で大文字草を見た

ダイモンジソウ(大文字草)という山野草がある。
花の形が大という字に似ているので、その名がついたが、ごく小さい
目立たない花である。ユキノシタ科なので、ユキノシタの花にもよく似ている。

今日は、台風26号のせいで、関東地方は、大荒れの天気だが、
その前の12日~14日までの三連休は好天に恵まれた。
私は長野県に出かけた。この花を見たのは、長野県も南、岐阜県に近い木曽郡大桑町、
阿寺(あでら)渓谷でのこと。
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急な斜面を川辺に降りて六段の滝というのを見ていたら、滝の水しぶきがかかる
滝壺に近い斜面に小さな白い花が咲いているのが見えた。
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望遠レンズで確かめると、大文字草のようだったので、ともかくシャッターを押した。
この季節に、こんな湿気の多い場所に咲くのだということがわかった。
そばの落ち葉の大きさから、この花のサイズを想像してください。
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町の花屋で、赤やピンクのダイモンジソウが売られているが、花期が終ったら、
管理できずに枯らしてしまうことが多いのではないか。滝の水しぶきがかかる
ような環境を年間維持するのは、とても難しいと思った。
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ここの渓谷の水は澄みきっているばかりでなく、コバルトブルーに近い。谷の岩石から
滲み出る成分によるものか、清流の色が人の心を和ませる。
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紅葉には、まだ早いようだったが、岸辺で見たマルバノキ、別名ベニマンサク
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木曾五木のヒノキなどと並んで、マンサク科の樹木が多い所だ。

木曾五木とは、江戸時代、幕府はヒノキ、アスナロ、サワラ、コウヤマキ、ネズコの
五木の伐採を禁じた。「木一本、首一本」と言われるほど厳しい掟だった。
そのおかげで、藤村が『夜明け前』で書いているように、「木曾路はすべて山の中」なのだ。
2009年にオオヤマレンゲを見た赤沢自然休養林から比較的近いところにある。
過去ログ:2009年6月オオヤマレンゲ
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by tamayam2 | 2013-10-16 08:13 | たび | Comments(10)

【554】手触り

だいぶ寒くなったので、庭の火鉢池のメダカは、室内の水槽に移してやった。
ねぐらを探してうろうろするネコどもには、冬用のねぐらにヒーターを入れて
やった。ネコは、12歳の老猫だけれどもなでてやるとゴロゴロと喉を鳴らす。

下の植物の名は、ラムズイヤー(Lamb’s  ear)子羊の耳という意味。
子羊の耳をなでたことはないが、ネコの耳なら触ったことがある。
この葉をさわると、ちょうど、ネコの耳をなでてやったときの感覚と同じような、
手触りなのだ。少し厚みがありやわらかい毛が表面を覆っていて、しっとりと
している。ネコも幸せ、ヒトも幸せなひととき・・・。
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ラムズイヤー【Lamb’s ear シソ科 Stachys byzantina】
トルコ、アルメニア、イラン原産というから地中海地方の乾燥した大地が好きな
植物なのだろう。やや肉厚な葉には、水分を蓄える働きがあるに違いない。
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目立たないうす紫色の花には、いつもハチが群がっている。よい香りもするので、
乾燥してハーブとして扱われることもある。私は、この植物に会えば、ちょっと
葉を触りたくなる誘惑を抑えなければならない。
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こちらは、この夏、長野県、栂池高原の湿原地帯で撮ったもの。
有名なモウセンゴケ。まわりの突起からねばねば液を出し、(おそらく虫が
好む香りで誘惑し)寄ってくる虫をねばねば液で動けなくした上で、
じっくり体を溶かしてしまう。恐ろしいたくらみをもつ植物だ。
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植物というより、動物に近い働きをする食虫植物。下の葉は、ねばねば液を
もっていて虫を捕えるが、長く伸びた花に寄ってくる虫は、受粉のため花粉を
運んでもらわなければならない。だから、花はねばねば液に触れる気遣いのない
高い位置についている。うまく使いわけている点も心憎い。この写真では花が終わって
いるが、白やピンクのかわいい花。
モウセンゴケ【毛氈苔 モウセンゴケ科 Dorosena rotundifolia】
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こちらも8月にご紹介したことのある食虫植物、ムシトリスミレ。
八方尾根、標高2000mの山道で。

かわいい顔をしているけれども、油断がならない。ロゼッタ状の葉の表面に
ねばねば液がついていて寄ってくる虫を溶かす。そばには、食べ残した
虫の固い部分だけが散らばっているという。
ムシトリスミレ【虫捕菫 タヌキモ科 Pinguicula vulgaris】

花と虫がどういう関係になっているのか、表面をさらっと見ただけではわからないわね。

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by tamayam2 | 2012-11-03 12:38 | 日々のできごと | Comments(16)

【548】小学校で教えること

先日、信州に行ったとき、松本の開智学校を見てきた。
明治9年に建てられた尋常小学校の内部が保存されている。
明治政府が初めて学制を敷いたのが明治5年、教育県と言われる長野県は、
それから4年目にこんな立派な校舎を建てている。
県の予算だけではなく、民間の寄付もたくさんあったのだろう。
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校舎のファサードに、竜の彫り物があり、瑞雲がただよい、驚くべし、天使まで
舞っている。めでたいものは、東洋のものであれ、西洋のものであれ、あまねく
取り容れるのが日本の文化なのだから。
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懐かしい小学校の木製の机、石版や綿を丸めたロウセキを消すもの。
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だるまストーヴや謄写版。(私の世代は使っていました!)
オルガンの横にある台は、燭台(ろうそくを置く台)だそうだ。
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二階には、各時代の小学校の教科書が。
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寺子屋時代の百姓往来。 手習い帳。毛筆で、「以」という字から平仮名の「い」、
「伊」という字から片仮名の「イ」を教えたものだろうか。
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これは、ちょっと時代が違うようだが、「ヨキネコ、ワロキイヌ」って、価値観の
押し付けだわね。(笑)
「ユキ、シロシ、カラス クロシ」こういう紋切型は、覚えやすいけれども、
発想が貧困になりそう。
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また、廊下に展示されていた木版画は、当時の教育風景を描いているが、
子供には、まず、絵を見せてその名を教えていくのが基本のようです。
私が植物を見て名を覚えている様子とまったく同じ方法なので、思わず、にんまり
してしまいました。

閑話休題
最近週刊誌で知って驚いたことですが、広島県野間川にできたダム湖の名を公募したところ、
「栗(マロン)湖」という名が採用されたそうです。県の名称検討委員会が
選考に当たり、「耳に心地よく、若い世代に受け入れやすい」名称として、栗湖と書いて
(「クリコ」と読ませるのではなく)「マロンコ」と読ませるそうです。

栗の砂糖漬けをマロングラッセと言いますが、栗=マロンではなく、ちょっと無理が
あるなぁ~(>_<)

地名に、こういう一見外国語風、片仮名語の命名はいかがなものだろうか??
漢字の本来の音でも訓でもないモノを読ませて、洒落たつもりになっているとは!

今、この地方は、栗が実り紅葉が美しい季節を迎えているでしょうに、こんな
変テコな名前をつけて、若い世代におもねて・・・県の役人の貧困な発想は
代々に記憶されるべし。

教師をしている友人が言っていましたが、この頃の子供の名前が判じ物のようで
読めない、覚えられない・・・で、困ってしまうそうです。

月と書いて、ルナちゃん、澄海と書いて、スカイちゃん、海と書いてマーレちゃん、
心愛は、ココアちゃん、留樹は、ルージュちゃん・・・この頃の若い親は、いったい
何を考えているのでしょう。この子たちが大きくなるまで、人生の様々な場面で
いちいち説明を要するような名をつけなくても、わが日本語にたくさんいい名前が
あるでしょうに!
 
外国かぶれを通り越して、日本語を忌避しているようにさえ感じます。

小学校では、日本語の読み書きと同時に、日本語の美しさを十分味うことができる
能力を涵養してほしいですね。

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by tamayam2 | 2012-10-17 13:03 | 日々のできごと | Comments(10)

【546】高ボッチにて

信州・箕輪町で、赤ソバの畑を見た翌日、塩尻ICから、前から行きたいと
思っていた高ボッチ高原へ足をのばした。高ボッチは、標高1665m、山頂まで
車で登れる。上は、一面のススキの高原で、眼下に諏訪湖が光って見えた。
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遠くに見えるのは、南アルプスの山々。

チョウがいるかと期待していたが、チョウには、ほとんど出会わず、そのかわり
アキアカネがたくさん飛んでいた。しかも、よく見ると2匹が連なって飛んでいるのだ。
飛翔中のトンボの撮影は、とても速すぎでできなかった。止まっているのはこんな感じ。
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冬になる前に子孫を残すという一大事業をすませなければならないのだろう。

もう少し先の鉢伏山(標高1929m)にも車で山頂近くまで行けるということが
わかったが、道が狭くなるので、次回に足を伸ばすことにする。
初夏から夏にかけて高原の花が見られそうだ。田中澄江の『新・花の百名山』
鉢伏山が登場している。
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向こうに見える山が鉢伏山。手前の木は、マユミ。この辺一帯ではマユミが多かった。
マユミ【真弓 ニシキギ科 Euonymus sieboldianus】
シーボルトの命名です。★!
ニシキギ科なので、葉も紅葉するのでしょう。
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こちらは、ヒョウモンチョウ。右横の植物が初見のナギナタコウジュ
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ナギナタコウジュ【薙刀香薷 シソ科 Elasholtzia ciliata】

花が一方の側にしか付かないので、薙刀の刃に見立てたのでしょう。

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by tamayam2 | 2012-10-11 23:53 | たび | Comments(10)

【545】さびれた温泉地で

連休前に急に思い立って長野県にでかけたので、小都市郊外の温泉町に
宿をとった。食事前に町を一巡しても一時間とかからない。
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人通りはなく、廃業した大型観光ホテルの駐車場には秋草が茂っていた。
空地や道端に生い茂る秋草の実がものめずらしく、写真を撮った。
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ホウキグサ【箒草 アカザ科 Kochia scoparia】
またの名を帚木(ははきぎ)あの、源氏物語の一章ですよ!
乾かして箒(ほうき)にする他、実はトンブリと言って食用になります。
畑のキャビアですよ。(^_-)-☆ 赤い色が美しいし、強壮・利尿剤として薬効もあり、
言うことなしの植物でありますね。
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民家の垣根に、きれいな紫色の実と黄金色の実。
やんごとなきムラサキシキブ(紫式部)と、恥多きヘクソカズラ(屁糞蔓)の妙なコラボです。
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その近くでは、アオツヅラフジの美しい瑠璃色の実にも出会えました。
アオツヅラフジ【青葛藤 ツヅラフジ科 Cocculus orbiculatus】
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空地で見た世にも恐ろしいチョウセンアサガオの実が通学路にまで大きな株を広げていました。
チョウセンアサガオ【朝鮮朝顔 ナス科 Datura】
あの華岡青洲が乳ガンの手術をするときに麻酔薬として用いたのがこの植物から抽出した
薬です。日本初の麻酔薬。
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トウゴマ【唐胡麻 トウダイグサ科 Ricinus communis】
有名なヒマシ油、下剤になる薬草です。
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こちらは、かわいい赤い実。
アスパラガスの実です。
アスパラガスは、若い茎は食用に、細かい羽のような葉は生け花に、使われます。

西洋人が初夏に白アスパラガスを大量に食べたがるのは、日本人が地物の筍(たけのこ)を初夏にいただくのと同じ心理でしょう。
長い冬を過ごした後に、土から芽生えたもののエネルギーを体内に吸収したくなる
のでしょうね。

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by tamayam2 | 2012-10-08 11:32 | たび | Comments(12)

【544】三連休の前に

最近は、月曜日を祝日にして、土、日、月と三連休にしてしまうことが多い。
十月の第1週に信州に行こうと思っていたが、混雑を避けるため、急に思い立ち
連休前に出かけることにした。
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この赤い原は、何の畑だと思いますか?

Blog仲間のNickさんが、毎年ご紹介くださる長野県箕輪(みのわ)町の、
「赤ソバの里」の風景です。
高嶺ルビーというヒマラヤ原産のソバの種を観光用に植えているそうです。
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ネパールの人もソバを食べているのですね。
西洋でもbuckwheatは、パンやパンケーキの材料として健康志向の方に人気があります。

さて、「赤ソバの里」は、伊北ICを降りてから、案内の道しるべを頼りに農道の中に入って行きます。
しばらく行くと、町のボランティアの方が管理している駐車場に着きます。
そこから少し歩いた谷あいの一角が赤ソバ畑です。
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赤に近い濃いピンクから、比較的薄いピンクまで、ソバの花が一斉に風に揺れて
いる様は壮観です。アカタテハやキチョウも見ることができました。

町の人が経営するにわか造りのソバ屋さんで赤ソバのザルもいただきました。
歯ごたえあり、しっかりしまったソバのお味でした。
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駐車場の入り口に小高い丘が築いてあり、ヘヴンリーブルーでしょうか、たくさんの
青いアサガオの花の塔ができていました。駐車料金も、入園料も無料で・・・申し訳け
ないようなサーヴィスを受け、箕輪町の心意気に感動しました。今年は、13日に
閉園するそうです。
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新田次郎の小説に、『聖職の碑(いしぶみ)』というのがあり、大正2年(1913年)8月に
起きた山岳遭難事件がテーマになっています。
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「中箕輪尋常小学校の修学旅行で赤羽校長に引率された37名の児童が
 伊那駒ヶ岳に登り、急な天候変化のために11名が遭難した事件」と
 本の解説に書いてあります。ちょうど100年前の事件です。

 伊那駒ヶ岳とは一般的には、木曾駒ヶ岳のこと、私がロープウェイで登った「千畳敷
 カール」のさらに上の方らしいです。3000m級の高地に小学生が徒歩で登ったとは、
 信じられないことです。

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by tamayam2 | 2012-10-06 15:11 | たび | Comments(16)

【540】季節の移ろい

あれほど猛威をふるっていた暑さが下火になって、今日は朝から大雨。
秋へと一気に季節が移っていく予感がする。雨を待ちわびていた街路樹も
生き生きと葉を輝かせている。よかったなぁ~
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涼しくなったら、頭の血の巡りが少しよくなったのか、片付けものをしようという
気が起きる。今までは、大きな物を動かすのも大儀だった。
あれをこっちにもっていって、それは処分して・・・など。
こういうことは、体力もさることながら、知力、決断力が必要だ。
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先代から引き継いた大きな木製の椅子を処分することにする。
合板ではない木材を使っているものだから、年々よい艶が出てくるが、動かすのに
大変重い。 (もう、十分に愛おしんで使った!)
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綿の冬ふとんも、ウールの毛布類も思い切って処分をすることにした。
(重い寝具は、肩が凝るし、扱いにくい。)
あ、それから大きいトランク(旅行カバン)も。
年をとってくると、重いものが身にこたえる。

重厚長大なものより、軽薄短小のものへ・・・。
このごろの繊維は、かる~くて洗濯しやすく、暖かい素材が増えた。
海外旅行用トランクもゴロゴロ引っ張るキャスター付きが主流になった。
ああ、世の中が変わったのだ!
そして、私の筋力も衰え、重いものを動かすことが億劫になった。

昔、鉄製の中華鍋や、重いホウロウのスープ鍋を買い込んで悦に入っていたとき、
同居していた母が重いから・・・と敬遠してアルミのぺラぺラの鍋で煮炊きしていた。

一定の年にならないと、身体に感じる重みを実感することができないのだなぁ~
(ごめんなさいね、お母さん。)

今年の夏に、たくさんの未知の植物に出会った。
Blogに出しそびれてしまったものを、補遺として載せておく。
上のピンクの唇形の花はオニシオガマ
8月下旬に栂池高原で見た。
オニシオガマ【鬼塩竈 ゴマノハグザ科 Podicularis nipponica】
種小名には、nipponica ★!
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こちらも同じ場所で。
エゾシオガマ【蝦夷塩竈 ゴマノハグサ科 Podicularis yezoensis】
種小名には、yezoensis(蝦夷) ★!

7月にご紹介したのは、八方尾根で見たヨツバシオガマ 葉が輪生で4枚あるから、四葉。

ヨツバシオガマ【四葉塩竈 ゴマノハグサ科 Podicularis chamissonis var. japonica】
種小名には、japonica ★!
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ヨツバシオガマは、1500mを越す草原で見たが、上記の二つは、湿地帯で見た。
ナンバンギセルのような半寄生植物だということだ。

三つの塩竈の葉が一部羽状だったり、そうでなかったり、毛羽立っていたり・・・。
シオガマと名が付く植物は、まだあるようだが、三つそろったので・・・

学名から見て、どうやら日本とその周辺が原産国のようですね。(*^。^*)

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by tamayam2 | 2012-09-23 17:30 | 日々のできごと | Comments(10)

【533】山ガール

9月になりました。
あの暑い夏の日々に一応カンマを打って猛暑から離れたいところですが、
まだまだ暑さが衰える気配がありません。皆様は、お元気でお過ごしでしょうか。
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(8月19日 白馬岩岳(1289m)から白馬三山の雪渓を見る)
この夏には、7月と8月に白馬方面へ2度出かけ夏山の楽しさを味わいました。

中高年の登山経験に乏しい女性が2000m級の山に登ることができるのは、
何を隠そう、ゴンドラやローウェイ、スキーリフト等、文明の利器を
存分に活用できるからできることです。本当にありがたいことでございます。

昔は、登山と言えば、大きなリックを背負って、ごっつい登山ウェアに身を
固めた男性が主でしたが、今は、登山用品の開発が進みハイテク化したおかげでしょう、
身なりもずいぶん軽々しくなりました。

一般に“山ガール”と呼ばれる若い女性たちも多いです。
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カップルで登山を楽しむ方も多く、中には幼児や乳児連れの方も見かけます。
子供たちは、とても元気で、どうしてあんなに身のこなしが軽いのかと
感嘆するほど、どんどん先に登って行きます。

私は、肺活量が少ないのかすぐ息が上がってしまう質なので、ひたすら、
黙々と歩を進めていきます。カメラを片手に、スティックを片手に持ちますので、
あまり良い姿とは言えません。

全般的には中高年の方々が多いですが、中高年の方々は、余裕があるのか、
親切で、仲間同士で仲良くおしゃべりを楽しんでおられます。
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“山ガール”の典型的なファッションは、上のようなものですが、
男女の場合、両方とも半パンツで、スパッツ、あるいはレギンス履きの方が多いです。
この頃のスパッツは、カラフルで、テーピング効果も考慮され筋肉をトレーニングしたり
保護したりする機能付きだそうです。
ファッションばかりでは、ないのですね。
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私がひとつ、とてもゲンナリすることは、登山する人の層が広がったせいか、
山の中で、べちゃべちゃと際限ないおしゃべりを耳にすることです。
過去に出かけた山の話・・・家族の話、孫の話、同僚のダレソレさんの話を、
グループでベチャクチャやられると、狭い山道では、否応なく耳に
飛び込んできますので、避けようがないのです。一種の口害ですねぇ。

山では、お静かに~と私は、心の中で思っているのですが・・・
はしゃいでいる人々は、ますますテンションが高まって歌を歌う人、大声で
叫ぶ人・・・まるで、街中の行動と変わらないのです。

やはり、高度の高いところに行ったら、心を静かにして、自然の声に
耳を澄ませたいなぁ~と思います。
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以前にも掲載したのですが、8月半ばに再訪した栂池の亜高山地帯で見た
ハイマツの雄花オオシラビソ(青森トドマツ)の球果の美しさを再録しておきます。

こんな美しいものが目の前にあるのに、娑婆のよしなし事をベチャベチャ話していたら、
もったいないと思うのですよ・・・。

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by tamayam2 | 2012-09-01 22:33 | たび | Comments(16)

【532】池とうの植物、8月末

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山の高いところに窪みができ、雨水がたまる。そこに植物が生え始めるが、
寒冷な場所なので、植物が腐らず泥炭化し、だんだん植物の住みやすい環境が整う。
そういう湿原のことを池塘(ちとう)というらしい。
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7月15日に栂池自然公園に行ったが、8月21日に行ったときには、
植物の様子はずいぶん変わっていた。
ナナカマドは、一部真っ赤に紅葉していた。

浮島湿原の辺りに、谷地トリカブトが群生していた。
前回には、全く見られなかった植物だ。
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ヤチトリカブト【谷地鳥兜 キンポウゲ科 Aconitum senanense var. papludicola】
Aconitumはトリカブトのことだが、senanenseは、信濃(信州)という意味。
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同じ場所で、オオレイジンソウも見た。
オオレイジンソウ【大伶人草 キンポウゲ科 Aconitum loczyanum】

8月24日に日光植物園で見たのは、
ヤマトリカブト【山鳥兜 キンポウゲ科 Aconitum japonicum】
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だいたいにおいてキンポウゲ科の植物は、クセがあるものが多いが、
トリカブトの類は、最強の毒草。外国の植物園では、人の手に触れないような
囲いの奥に植えてある。
私が見た初見の花は、ホツツジ。8月の下旬の栂池には、これが我が物顔に
咲き誇っていた。
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ホツツジ【穂ツツジ ツツジ科 Elliottia paniculata】
日本でしか見られない植物とのこと。

7月に満開だったキヌガサソウ(衣笠草)の大輪の花は見られなかったが、
花後の姿はこんな感じ。
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サンカヨウ(山荷葉)の青い実がもうたくさんついていた。
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ひと月経てば、主役が交替して別の種類の花々が賑やかに草原を彩る。

過去ログ:【515】栂池高原にて

体力が許せば、いろいろな季節に刻々と変わる湿原の姿を、見てみたいと思う。

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by tamayam2 | 2012-08-31 15:41 | たび | Comments(4)