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温泉に入るサル

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12月27日、長野県の北部、志賀高原に近い地獄谷に出かけた。
地獄谷野猿公苑では、温泉に入るニホンザルが観察できるという。
上林温泉郷から雪道を歩くこと20分。横湯川から噴き出す噴泉の
湯煙りの向こうにサル用の温泉が見えた。はやる気持ちを
抑えつつ、温泉のそばに近づく。
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サルが気持ちよさそうに、湯浴みをしている。
親子で、家族で・・・それぞれにグルーミングをしている。
ノミを取っているような仕草だが、そういう実質的な目的という
より、コミュニケーションの一種だそうだ。しきりに相手の
背中をまさぐっている。
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いたずらっ子の子どもたちや、陶然と目を細めて温まっている老サル。
どのサルもおっとりとしていて、平和な雰囲気がただよっている。

このサルのことを初めて知ったのは、2007年9月、米国、
ワシントンDCで、たまたま自然史博物館(National Museum of
Natural History)に立ち寄ったときのこと。私は巨大な恐竜の骨格
を横目で眺めつつ、動物の写真展へ足を運んだ。すると、会場の
正面に大きなニホンザルの写真が展示されているではないか!
ひぇ~、日本のサル?と思ったら、それが、地獄谷野猿公苑で
お仕事をなさっている萩原敏夫氏の作品だった。ネイチャーズ 
ベスト国際写真コンテストでグランプリに輝いた作品は、毎日現場
でサルの生態を知り尽くしている人の観察眼の確かさが感じられた。
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サルと言えば、宮崎県幸島のイモを洗うサルや、青森県下北半島の
北限のサルがよく知られている。
今でもニホンザルの生態研究が行われているのだろうか。
この頃は、人間の生活圏が広がり、各地で野生動物をめぐって、
保護か捕獲かの論争が続いていると聞く。

地獄谷では、餌付けされたサルを見に年間10万人が訪れるそうで
ある。私が非常に驚いたことは、ここで出会った人々の約8割が
外国人だったこと。東洋人も、西洋人も、さまざまな国から、
けわしい雪道をせっせと歩いてサルを見るために来ているのだった。

山ノ内町立ロマン美術館の人の話でも、美術館の来館者の半数以上が
外国人であるという。長野オリンピックのときに、珍しいニホンザルの
生態が世界の人々に紹介されて以来だそうだ。この日に出合った
外国人の数の多さにたまげた私も、なんとなく彼らが日本で
何が見たいか納得できるような気がした。
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by tamayam2 | 2008-12-29 12:41 | たび | Comments(8)

福助さん

今年も残り少なくなりました。クリスマスの後には、すぐ
お正月ですね。町の飾りつけにも縁起のよいものが目につくように
なりました。最近見た福助人形は日本の開運グッズのひとつ。

福助人形には、いろいろ種類があるようですが、5つの要件を
満たしている必要があるそうです。いわく、
1)子どもである 2)頭が体に比して大きく、福耳である 
3)ちょんまげを結っている 4)裃(かみしも)を着ている
5)座布団に正座している
骨董品とは言え、けっこうなお値段です。
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上は、11月に訪れた盛岡市の古道具屋で。
じつは、真ん中のかぶの油彩画がおもしろく、ちょっと買ってみたい衝動
に駆られました。古箪笥や火鉢なども、東北らしくていいなあと思った
のです・・・・が、物欲の虫を押さえこむ呪文をひとこと唱え、
足早にその場を立ち去ったのは言うまでもありません。
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これは、12月のはじめ、箱根富士屋ホテル近くの骨董屋で見た
福助さん。屈託のない表情がいいですねえ。

西洋では、クリスマスの前に、子どもに新しい靴下を買ってやります。
中にいろいろなグディ(Goody 子どもが喜びそうなもの ) を詰めてね。
ベッドの枠や暖炉にしばらく吊るしておきます。25日の朝までは
開けちゃだめなんですね。

私どもの年代なら、福助と言えば、福助足袋(ふくすけたび)
という、足袋屋さんの商標を思い出すのですよ。私の母の世代では、
お正月の前に下駄や足袋(たび)を新調したのでしょう。

私の幼いころ、暮れに、靴下や下着、パジャマなどを買ってもらった
ものです。新年までは下ろさないで箪笥にしまっておいたのです。
♪もういくつ寝るとお正月・・・と何度も箪笥の中を覗いて待った
ものですよ。

いまでは、いつでも好きなときに、靴下やら、下着を買い、まだ
くたびれていなくても、なぁんとなく飽きたと言っては、新しい
ものを衝動買いしたりして・・・。
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ユニクロの人気商品、 HEAT TECHをちょっと好奇心に駆られて
買ってしまいましたが、あれはなかなかよろしいものでした。

外国人は、“ユニキュロ”とか言って、この日本ブランドがお気に
入りです。銀座四丁目にほど近い銀座店にも外国語が飛び交って
いました。

海外では、招き猫、福だるまは、わりによく知られた日本の
開運グッズですが、福助さんは少々影が薄いキャラクターかな。
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by tamayam2 | 2008-12-23 11:04 | 日々のできごと | Comments(10)

すし と さしみ

最近の新聞によると、外国人に人気がある東京の観光スポット、
築地市場のマグロのセリ場で、見学者の立ち入りを禁止した
そうだ。ま、年始年末の忙繁期なのだから、仕方がなかろう。
観光客に対するサーヴィスより、書き入れ時なのだから。

外国人のマナーの悪さに閉口して・・・というのも事実だろう。
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写真; ↑ 12月 築地市場で
あんな巨大な魚を生で食べる日本人って、外国人にとって、
不思議も不思議、解明したい日本文化の謎の一つなのだ。

そして、いったん、マグロの握りを口にするや、多くの
外国人は、その魅力に魅了されてしまう。そして、
魚好きに転向してしまうまで時間がかからない。

赤く美しく、脂があって、魚臭さがない肉片は、生ハムのような
素敵な食品に見えるに違いない。生ものは食べない中国人にも
刺身の人気が広がっていると聞く。
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写真:↑ 12月 銀座で
若い人には、信じられないことかもしれないが、私は
大学生になるまで、マグロの刺身を食べたことがなかった。
寿司屋の暖簾をくぐったこともなかった。
寿司屋は学生が手軽に行ける店ではなかった。

そういう場所に子ども連れで来る客もなかった。
酔客が酒を飲みに行くところだと思っていた。
(いま小学生ぐらいの子どもが、回転寿司屋で、大トロとか
中トロとかを食べたいと叫んでいるのを見ると仰天する。)


育った家庭は格別貧しいというわけでもなかったが、夕飯の
おかずは、イワシ、アジ、サバなどの青身の魚が主だった。
マグロなんて家庭の食卓に登場する魚ではなかったのよ。

アメリカでも、ヨーロッパでも、魚は健康に良いと言って、
SUSHIと称するものがよく食べられるようになってきた。

私の住んでいたドイツの町では、SUSHIMI(すしみ?)という
寿司と刺身の合体したような名前のレストランがあった。

ドイツ人にも寿司と刺身はどう違うのかよく質問された。

寿司と皆が思っているものは、たいてい巻き寿司のことで、
刺身と思っているものは、江戸前の寿司のことが多かった。
食べたことも見たこともないものを、説明するのはけっこう
難しい。

私がよく作って見せたのは、ちらし寿司や、押し寿司。
しかし、そういう形態のものは、彼らの中では、お米のサラダか
お米のサンドイッチに分類され、寿司というカテゴリーには
属さない代物なのであった。

嗚呼、文化の多様性を説明するのは、そう簡単なことではない。
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by tamayam2 | 2008-12-18 12:55 | 日々のできごと | Comments(20)

蝶のとまるクリスマスツリー

もうすぐクリスマスですね。
街角で、教会で、きれいに飾りつけされたクリスマスツリーや、
ツリーのライトアップが見られる時期になりました。

みな様のお家のツリーには、どんな飾り物がぶら下がるの
でしょうか。


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このツリーは、
2.5mほどの
小さいツリー
です。
ちょっと
変わっている
のは、生きた
チョウが
とまって
いることです。









オオゴマダラ 沖縄地方でよくみられる蝶です。
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白い綿の下に金色と緑色の紡錘形のものが下がっていますね。
これらはプラスティックや金属製の飾りものではなく、
天然のサナギです。
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金色のものが、オオゴマダラのサナギ。
16日ほどで羽化し、蝶の成虫になります。緑色のものは、
琉球アサギマダラのサナギです。写真下は、その成虫 ↓
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この珍しい蝶のツリーは、栃木県井頭公園(いがしらこうえん)
花ちょう遊館で、27日まで。私は、産経新聞でこのニュースを
読み、ぜひ見てみたいと思い出かけたのです。東京から、
高速道路を使って片道2時間。ちょっとした遠出でした。

このようにチョウが館内を自由に飛びまわっているのが見られる
蝶館は、全国にどのくらいあるのでしょうか。

私が知っているのは、東京、多摩動物園。外国では、米国、
ワシントンDCの動物園、ドイツのフランクフルト動物園。

蝶のサナギがこんなに美しいとは、信じられないくらいです。
12月に何百匹の蝶が乱舞するさまを見て、うっとりとしました。
幸せなひとときでしたよ。
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by tamayam2 | 2008-12-14 14:10 | 日々のできごと | Comments(19)

箱根 富士屋ホテル

ちょっとご年輩の方をおもてなしすることになり、
箱根 富士屋ホテルで昼食をいただいた。創業130年
(明治11年)、箱根がまだ有名になる前、外国人のため
のリゾートとして開発されたそうだ。
ここに遊んだ内外の著名人は数多いが、いまでは、
(ちょっと声を低めて言うと)博物館的な存在だ。
事実、ホテル内に130年にわたる歴史を物語る博物館が
ある。
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建物は5館から成っており、洋館あり、伝統的な日本館あり、
造園術の粋が凝らされた庭園もある。
館内のいたるところに立ち込めているのは、ハーブティーの
香り。このホテルオリジナルのクリスマス用の香りという。
西洋の上質なアフタヌーン・ティーの香りというべきか。
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お料理は正統派のフランス料理。パンやソースも凝っていると
いうではないが、手づくりならではの確かなお味。
一つ一つのコースの料理に奇抜さはないけれど、丁寧に、
心をこめて作られている。
お昼にしては、ちょっとヘヴィなお食事の後に、銀製の
フィンガーボールが出たのには驚いた。
別に指を汚すほどのものが出されたわけではないが、その
伝統的なサーヴィスに、ちょっと貴婦人になったような
気持ちがして、悪い気分じゃなかったのですよ。
(一年に一日だけ貴婦人になったつもり・・・ふふふ)
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  ↑ 箱根細工
効率一辺倒のいまの社会では、こんな行き届いたサーヴィスを
していたのでは、経済的に合わないだろうなあ。そして、それを
評価する人は、少数派だろうなあ。
箱根駅伝の通る国道1号線周辺では、まだ紅葉が見られ
12月とは思えないほど温暖な一日だった。
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by tamayam2 | 2008-12-07 18:00 | たび | Comments(10)

○○○が無いと、困る

いよいよ一年の最後の月になりました。今日は、陽もささず、
うすら寒い一日です。
さて、東京都23区にあるわがYamyam町一丁目のお話。
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町内に古くからあったXX湯という銭湯(お風呂屋さん)が
取り壊された。こう燃料費が高騰しては、持ちこたえられなかった
のに違いない。
更地になってみると、銭湯が占めていた面積というのは、
意外なほど広い。ここに早晩、大型都会風マンションが建つの
だろう。どっしりした破風の構えがあるお風呂屋さんがあった
ことなど、たちまち人々の記憶から失われるだろう。

聞けば、いま銭湯の大人料金は、450円だとか。(安いなあ)
450円という額は、コーヒー店(あ、喫茶店というものもあまり
見かけなくなりましたね)のコーヒー一杯の値段ぐらいだろうか。
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Yamyam町は都心から通勤1時間圏内だから、付近には、圧倒的に
若い勤労者や学生が多い。そういう人たちの住む小型アパートの
どの部屋にもお風呂が付いているかどうか・・・。
銭湯が無くなって困っている人たちも少なくないのではないか。
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○○○が無くなって困っているという話になると・・・・。

私の家の周りに最近見かけないもの、米屋、魚屋、豆腐屋。
パック詰めの切り身でなく、魚の目の輝きをみて、生きがよければ、
半身をお刺身に、もう一方に荒塩を振って、塩焼きに、という
ぐあいに一本まるごと買いたいのだが・・・魚を並べて売る魚屋
自体が消えてしまったのだ。幸いなことに、まだまともな八百屋と
肉屋は存続している。

豆腐屋も一丁売って、たった170円しか取れないのだったら、後継者
が絶えるのは当然だ。早朝に起きて冷たい作業をして、一丁、一丁
売っていたのではいくらも日銭が稼げまい。豆腐好きの私なら、
出来たての豆腐に500円払っても惜しくはないが・・・。
米、魚、豆腐・・・どれをとっても日本食に欠かせない食材
なのにね。

自分の町で気安く買えないというのは、困る、困るわけですよ。

お宅の町ではいかがでしょうか。


写真:11月28日 銀座通りにて。
    一番下:76年ぶりに全面改装したWAKOのショー・ウインドー
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by tamayam2 | 2008-12-02 12:22 | 日々のできごと | Comments(12)