今日の切手(6):ドイツのメルヘン 

先回、ドイツのメルヘン街道のお話をしました。
ドイツの切手にメルヘン(童話)をテーマにしたものが
あったような気がしたので、探してみた。
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ずいぶん昔の、東西ドイツに分かれていたころの切手。
左は、グリム童話の白雪姫ですわね。
ガラスのお棺の中の白雪姫は、継母の毒リンゴを食べて
死んでしまったのです。悲しむ小人たち・・・・。
そこへ、白馬にまたがった王子さまが、飄然とあらわれて、
・・・・めでたし、めでたしという結末でした。

女の子が、どんなに窮地に陥っても、いつか、私の王子さま
が、マントを翻してやってきてくれる・・・と信じて疑わ
ないのは、きっと、白雪姫のこのシーンが焼き付けられて
いるのでしょうね。

この頃は、子供向けの童話には、どぎつい刺激的なシーンを
伏せて、おだやかな結末に行き着くように作り変えられる
とか。グリムの原作は、いじめや拷問、殺人のシーンさえ
ある。森の中の一人暮らしのおばあさんが、平然と子供を
釜ゆでにしたりするもの。

右の切手は、ドイツの国民的漫画家、ウィルヘルム・ブッシュ
(Wilhelm Busch 1832—1908)の描く子供の世界。
『Max und Moritz』
(マックスとモーリッツ)のキャラクターです。↓
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この子たちは、大変な
いたずら好きで、
大人をからかっては、
大騒動を巻き起こす。


子供だって負けてはいないのです。

ドイツの子供たちは、幼少時から性悪説を学んでいるみたい
ですよ。すなわち、

自分の安全は自分で守らないとだれも助けてくれない。
うっかり甘い言葉を信じてしまうと、森の中の魔法使いのおば
あさんに釜ゆでにされる危険もあると。

童話を通して冷厳な社会のルールを学んでいるようにも
見えます。メルヘンという言葉は、けっして甘美なイメージ
ばかりではないんですよ、じつは。
by tamayam2 | 2008-07-23 09:30 | 日々のできごと | Comments(0)
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