ガレと ジャポニスム

先日、サントリー美術館でガレとジャポニスム という展覧会を
観た。 Emille Galle(1846-1904)は、フランス、ロレーヌ地方、
ナンシーで、ガラス工芸品、家具などを多数を制作した。

その作風から、彼が日本の浮世絵や、伊万里などの陶磁器の意匠から
影響を深く受けたことがうかがえる。
フランスのアール・ヌーボー時代を代表する芸術家。

彼の経歴を見ると、ドイツのヴァイマールで美術を学んでいる。
ドイツでは、アール・ヌーボー様式を、ユンゲント・シュティル
(青春様式)というが、19世紀末にヨーロッパで開花した独特の
美の様式だ。アール・ヌーボーと聞いただけで、私の心はさわぐ。

この展覧会では、サントリー美術館の所蔵している作品に加え、
オルセー美術館などヨーロッパの名だたる美術館から拝借した
作品を含め、約40点を一堂に観ることができる。


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彼のガラス作品は、
ユリや水仙、
ダチュラ
(朝鮮朝顔)
やオダマキ、
人の生活に
身近な植物が
モチーフに
なっている。

→これは
茄子













その中に、(私の大好きな昆虫の姿が密かに隠されている。どこに虫が
隠れているのか、探すのが楽しい。


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昆虫は、
コウロギ、
カゲロウ、
トンボ、
バッタ、
チョウ・・・。



















昆虫以外には、カワセミのような鳥、コウモリやカニのような小動物
も、非常に写実的に繊細に描かれている。中でも、ドンボに対する思い
入れは深く、細口のガラス器の底に沈みこんで、もがいているよう
な生き物の姿を見ることができる。
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ヨーロッパの陶磁器などのディザインには、野草と鳥や虫がいっしょに
描かれているものがある。
チョウは良くても、丸々と太ったイモ虫や、蛾、蜘蛛などの図柄は、
日本人なら、食器には描かないのではなかろうか。
その描き方が妙に生々しく、(東洋人の感覚では)ぎょっとするような
ものもある。

そういうリアリズムがたまらなく西洋的で、面白く思う。

上の絵: Jan Van Kessel 虫と果物(アムステルダム国立博物館蔵)

5月15日まで。 六本木 東京Midtown サントリー美術館(火曜休)
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by tamayam2 | 2008-04-13 09:19 | 日々のできごと | Comments(0)
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