KY式 日本語

日本に帰国してから、困っていることの一つは、何かを読んだり、
人の話を聞いていて、よく分らない日本語の単語が多いこと。

ある雑誌の広告で、『KY式 日本語』北原 保雄 編著と
いうのを見た。


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北原 保雄先生は、
有名な国語学者で
いらっしゃる。
その北原先生が、
ご自分のイニシャル
KYを冠した日本語
というのは、いったい
どういうものだろうか、
と興味が引かれた。


北原 保雄先生というのは、それほど偉い国語学者なのですよ。


よく読んでみたら、KYは北原 保雄の略語ではなくて、
「空気 読めない」の略語だった。        
ガァーン!

KYは、時折、新聞や雑誌で見たことがあったが、なにか
意味不明の言葉で、私の頭の中の辞書には未登録の言葉だった。

安倍元首相が急に退陣したときに流行った言葉らしいが、
そういう一過性の流行語がいま、日本国中、津々浦々に
行き渡っているのだろうか。

だれでも、KYと聞けば、「空気、読めない」と解るの? え?

そもそも「空気、読めない」とは、周りの雰囲気をつかめないヤボな
奴というような意味なのだろうが、まさか、空気を読んで、政治を
行うわけではあるまいし・・・軽佻浮薄なこの時勢の軽さを象徴
するような上調子な言葉だ。
笑い事ではないと思う。

そういう注釈が必要な言葉ばかりでなく、地デジ(地上デジタル)と
いうような、音が汚い言葉。 (わたしゃ、切れ痔かと勘違いした!)

略語、外来語・・・教養のない私ども老人を戸惑わすこれらの言葉の
氾濫にみなさん、ついていけるのだろうか。
言葉は、人を排除するものではなくて、理解によって人をつなぐため
のものでしょうが!!!

道を尋ねると、「角にマツキヨがありますんで、右に曲がってもらって・・・」
などと言われる。
マツキヨとは、マツモトキヨシという薬局のことを指すのね。
(これじゃ、外国人はわからないぞ。)

洋菓子はスィーツ、ケーキ屋さんは、パテシエ、スポーツする人は、
アスリート
Athleteは、語頭のAにアクセントがあって、しかも、thの音があるので、
日本式アスリートのリーの上にアクセントがあると、
全く英語には聞こえない。

プロのスポーツ選手のことを指すのか、アマチュアのスポーツ愛好家
のことを言っているのか、
文脈で判断するしかなく、あいまいな使い方で混乱する。
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先日、熱海駅でコンシェルジェという看板を見た。その下に
(観光案内所)と日本語で書いてあったので、笑っちゃった。

こんなフランス語はだれでも知っているわけではないので、
はじめから日本語にすればよいのに。

ホテルのコンシェルジェ Concierge は、コンサートの切符を手配して
くれたり、半日バスツアーなどをアレンジしてくれたりする相談員の
ことで、旅先ではよくお世話になるプロフェッショナルのこと。

私のような無教養な年寄りには、誠に生きにくい世の中になったもの
だと嘆いておりまする。
by tamayam2 | 2008-03-15 08:12 | 日々のできごと | Comments(0)
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