【691b】緑色に輝くアジアの蝶2つ

スイス【687】とドイツの蝶園【689】で見たチョウのうち、
緑色に輝く美しい蝶に目がとまった。

モルフォ蝶もそうだが、蝶の翅の色のメタリックな輝きに魅せらせてしまい、
ただ茫然となる・・・(あ~、だんだん養老先生の世界にはまっていく・・・)。
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1)和名 コモンタイマイ(タテハチョウ科 アオスジアゲハの仲間)
【Graphium agamemnon 英語Tailed Jay】
スイスの蝶園で緑色の鮮やかな蝶が目に留まり、写真を撮りたいのだが、
高い樹の枝に張り付いて動かない。
こんな角度で撮るのが精いっぱいだった。
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  ウェブサイトで、この蝶を正面から撮った写真を拝借。
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  こちらは、ドイツの蝶園で撮った写真で、この蝶の裏翅。
  表とはかなり違う印象。
  帰国後に、和名は、コモンタイマイ、フィリピン、インドネシア等アジア系の蝶と
  知った。

2)和名 ルリタテアゲハ(アゲハチョウ科)
【Papilio palinurus英語 Emerald Swallowtail】
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  この蝶は、やはりアジア系の蝶で、コバルト色のような非常に美しい翅を
  もつが、飛ぶと速い。たまたま一頭が花にとまったら、すぐあとに一頭が
  加わった。交尾をするのかもしれない。翅を激しく震わせていた。
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  今森さんの図鑑でルリタテアゲハという名を知った。

3)構造色
上の蝶のように微妙な翅の緑色は、鱗粉の色ではなくて、鱗粉の細かいヒダの構造が
光の干渉によって起こる“構造色”という現象。見る角度によっていろいろな色調に
見える。身近なものでは、CD-Romの表面、シャボン玉、クジャクの羽、
カワセミの羽、玉虫のいわゆるタマムシ色・・・等。
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昆虫標本では、体液が翅の輝きを失わせるため、体の部分は、取り除かれる。
また、標本では、上下4枚の翅を最大に開いて見せようとする。
でも、実際の蝶は、標本のように翅を拡げて飛んでいるわけはない。
標本が全開きだったら、実物は、半開きか2/3開き状態だ。

そういう事情もあって、標本写真や図鑑のイメージから、私が撮影したチョウ
の名を確定するのには、かなり時間がかかる。

by tamayam2 | 2014-10-09 13:33 | たび
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