【672】グアテマラで見たオオカバマダラ

【666】~【671】までグアテマラの話が続いております。そろそろこの辺で
止めようと思っておりますけど、あと一つ、オオカバマダラ(蝶)の話をお許しください。
関心のある人には有名な話ですが、初めて知る方もおられるでしょう。
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オオカバマダラは、英語でMonarch、皇帝というような意味ですが、カナダ、アメリカで
どこででも見られる普通のタテハチョウ科のチョウです。
このチョウは、渡り鳥のように「渡りをするチョウ」として有名で、先週、BS-TBSでも
「The 世界遺産」と言う番組で紹介していました。
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このチョウが集団で越冬するメキシコ、ミチョアカン州の生物圏保護区が
2008年に、世界遺産に登録されたということです。
保護区でチョウが木に鈴なりになって体を休めている驚くべき写真をごらんください。
(インターネットから)
オオカバマダラ【大樺斑 タテハチョウ科 Danaus plexippus】

私が2月に出かけたグアテマラは、メキシコのすぐ南に位置する国ですが、
わりにふつうにオオカバマダラを見ることができました。

メキシコで、死者の日、11月1日ごろ、ちょうどこのころ、
チョウの大群がはるばる3000Kmの道のりを、偏西風をうまく利用して
アメリカ・カナダの国境近くから渡ってくるのそうです。その数、10億頭!
そこで越冬し、3月には、また北へ戻っていくのです。
北行きは、4世代にわたって、南行きは一気に一世代で渡り切るそうです。
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あの小さい蝶の体にどうしてそんなエネルギーがあるのでしょう!?
チョウが摂取するのは、トウワタという植物の白い樹液(それは毒素も含んでおり、
その毒素を体に蓄え、鳥から捕食されないようにする)と、もう一つは、
メキシコの保護地区一帯に湧き出る水のミネラル成分だそうです。
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チョウは、なぜかわからないのですが、非常に偏食で、オオカバマダラの幼虫は、
トウワタしか食べません。成虫はトウワタの群生のあるところで卵を産み付けます。
トウワタがなくなれば、幼虫が育たないからです。

 付記)いろいろな間違いをご親切な「通行人」の方に教えていただき訂正を
     加えました。感謝いたします。4月26日記

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チョウの保護区のあるメキシコ、テオティワカン遺跡の近くですが、マヤ族は、
独特の生死観をもっており、死は命の終わりではなく、命は形を変えて永遠に繰り
返される営みと信じているそうです。
現在そこに住んでいるメキシコの人たちも、遠い国からやってくるオオカバマダラの
大群を死者の生まれ変わりと信じ、大切に扱っているということです。

日本では、自然界であまりオオカバマダラトウワタを見ることがありませんが、最近
このチョウは、トウワタを求めて、カナリア諸島、地中海地方にまで、遠征をしている
そうです。
トウワタ【唐綿 キョウチクトウ科 Asclepias curassavica】

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by tamayam2 | 2014-03-17 19:33 | たび | Comments(8)
Commented by maximiechan at 2014-03-17 22:49
私もその世界遺産の番組を見ました。
オオカバマダラの渡りのメカニズムは凄いですね。
さて、その番組の中でも蝶のブリーダーが出てきていましたが、
私はある本を通してアメリカでは結婚式などで放蝶が行われていることを知って吃驚しました。
その本については2010年11月14日に掲載した「読書の秋」という記事の中で紹介していますので、もしよかったら見てください。
Commented by ikutoissyo at 2014-03-17 23:20
オオカバマダラを見て、これ知ってる!と喜びながら読んでいくと・・・、日本にはいないのですね。
多摩動物園で飼育しているスジグロカバマダラでした。

それにしても、場所取り合戦のような鈴なりの蝶たち、凄いですね。

トウワタの種が風に乗って飛んでいく様を観たいです。
Commented by tamayam2 at 2014-03-18 08:07
♡ maximiechanさん、
お宅のBlogの「読書の秋」を拝見いたしました。まったくその通り
命を扱う業者たちの無神経さにいいようのない悲しみを感じます。
スポーツドリンクにジュースをまぜてオオカバマダラを飼育する・・・
そうやって育ったチョウの命はどうなるのでしょうか・・・結婚式の
余興に命を使うというのは、信じがたい行為だと思いました。
Commented by tamayam2 at 2014-03-18 08:11
♡  ikutoissyoさん、
沖縄、八重垣地方にはいるのかもしれません。その辺りには
トウワタが自生しているのをよく見ることもあります。
私は、今回の旅行で、こっそりトウワタの種をティッシュにくるんで
もって帰りましたが、東京地方で育つかどうか・・・??
ウチの庭には、チョウの食草が一杯です。ときどき変わった昆虫
が来てくれるので、楽しみです。
Commented by namiheiii at 2014-03-18 11:04
自分の目では見ることの出来ないであろう蝶や植物のきれいな写真を見せていただきありがとうございます。この蝶の生態、驚きと言うしかありません。
Commented by tamayam2 at 2014-03-18 20:15
♡  namiheiii先生、
私も、Blogを始めなければ、オオカバマダラのことも、トウワタ
のことも全く知らずにいたことと思います。何の因果か、自然界
のいろいろなことに興味をもってしまい・・・自分が出会う世界で
見知ったことを人々と分かち合うことができてうれしいです。
中米や南米のチョウがすごいというのを知ったのは、虫林さんの
ブラジルのレポートでした。まさか、中米に行けると思っていなかった
のですが、偶然にそのチャンスがやってきました。
Commented by 通行人 at 2014-04-19 13:51 x
おせっかいながら…
正確にはトウワタは、オオカバマダラの幼虫の食草です。
成虫はトウワタも含め、実にいろいろな花の蜜を吸います。
またトウワタの学名は、Asclepias curassavicaです。

お邪魔いたしました…
Commented by tamayam2 at 2014-04-26 12:51
♡ ご親切な通行人さま、
いろいろお教えいただき、ありがとうございました。
間違いを訂正しておきます。感謝して
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