【649】よき友あり

枕草子117段に、
よき友、三つあり。一つには、物くるる友。
二つには医師(くすし)。
三つには、知恵ある友・・・・・とある。
(このことは、以前に書いた。)
私の知り合いに、医師ではありませんが、「知恵ある友」がおります。
その方の依頼で、彼の職場で、若い人々に講演を頼まれました。
一度は、お断わりしたものの、私の体験が少しは若い人にお役に立つかも知れず・・・
と思い直し、恐れ多くもお引きうけしてしまったのであります。
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日ごろ、若い人々と接触のないTamayam2ですが、礼儀正しく、真摯な眼差しの
若者に接して、非常に清々しいものを感じました。
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いいなぁ~、彼らの人生はまだまだ先があるのです。
つい、「春秋(しゅんじゅう)に富む」という言葉が出てきてしまいました。
こんな難しい言葉を彼らに理解できないと思い、話しの中で、説明しました。
「あなた方には、来年春が来て、そして、秋が来て、また春が来て、秋が来てと・・・
幾度も春、秋が繰り返されるでしょう・・・」と。
「春秋に富む」とはそういう意味です。

彼らは、一時間の講演に、足を組んだり、頭を動かしたり、まして居眠りする人
は皆無で、真剣に話を聞いてくれました。
いまどきのスマホに没頭して電車の戸口に立ちはだかる若者と、同じ年代の人なのか・・・と
いぶかしく思うほどでした。

翌日、講演の依頼主から発泡スチロールの大きな箱が届きました。
目の下35cmの鯛?!
普通の人なら、巨大な鯛を目にして、うろたえるでしょうね。
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幸い、私は世界どこに行こうとも、出刃包丁、刺身包丁、骨抜きの毛抜き、鱗落としなど、
・・・胴の晒しに巻いて渡世してきた者と・・・言うと変ですが・・・、
特技が魚をさばくことなのです。
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海外引っ越し荷物には、木屋の刃物を紛れこませ、どの地にあっても、刺身を作って
きた実績がありますので、なんとか処理することができました・・・いやぁ~
こんなところで特技が生きるとは! (写真の手は、助手の手です・・・)
このような形のお礼のしかたは、今ふうではありませんが、「物くるる友」
悪くないなぁと思ったものです。

巨大な鯛は、近所の方々にもお裾わけして、喜ばれたことは言うまでもありません。
アラの煮つけのおコボレにあずかった猫も狂喜したことを付け加えておきます。

世界のいろいろな国でいろいろな調理用ナイフを試しましたが、
やはり、日本の刃物は一番切れ味がよかったです。刀鍛冶の伝統があるから
でしょう。そして、日本の、荒物屋で売っているフツーの砥石が、日本の刃物を
研ぐのに一番適しているのです。

丸い実は、沖縄スズメウリ。伊豆半島で見かけました。
実は有毒ということですが、育ててみたいですね。
オキナワスズメウリ【沖縄雀瓜 ウリ科 Bryonopsis laciniosa】

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by tamayam2 | 2013-11-19 09:04 | 日々のできごと | Comments(10)
Commented by tabikiti at 2013-11-19 12:37
立派な鯛

家で一匹さばける人は少なくなってますね!
魚くるる友が居ないからでしょうね。

漁師の息子たるもの、ボウズの日は多かれど
我が家にも出刃、柳刃、鱗落しは必需品です。~^^
Commented by tamayam2 at 2013-11-19 13:39
♡ tabikitiさん、
そう、こんな立派な”魚くるる友”は、いまどき、そうざらには
いないでしょうね。太っ腹な”魚くるる友”・・・・貴重な存在です。
私の年になると、これから友情を築く機会は少ないもの。
うむむ。。。有り難いことでござります。
Commented by weloveai at 2013-11-19 17:17
魚をさばくことが特技でしたら
外国でも魚をさばいてご馳走を振る舞われたでしょう。
包丁さばきをご披露・・・http://aomeumi.exblog.jp/
ポルトガル便り~ヨーロッパ偏見(ひんがら)日記さんが
包丁さばきをご披露の記事が掲載ております。
おもしろい記事ですのでお読みください。
日本人の器用さは、よほどでない限り真似は難しいのでしょう。
それで、この鯛はどのように食卓に上ったのでしょう
ご披露して欲しかったです。

沖縄スズメウリが可愛い実沢山つけました。
リースにいいと収穫しました。
周りの雑草、落とした枝は緑のリサイクルに
大きな手の付いた袋に入れてリサイクル場に運びました。
道具も片づけて、芝生の上に置いたスズメウリを仕舞おうと
したらどこに片づけてくれたのか見つかりません。
知らないかと尋ねたら、リサイクルごみに入れて運んでしまったと言うのです。
それがゴミだと思うだなんて、まったく興味ない夫にショックで
こちらの写真見て益々残念です。
Commented by tamayam2 at 2013-11-19 20:20
♡  weloveaiさん、
ポルトガルの方のBlog拝見しました。おもしろかったです。
あの国では、イワシの塩焼きを街で食べられるって聞いて以来
いつか行ってみたいなぁ~と思っていますが・・・。実は、ドイツ人も
オクトーバーフェストというビール祭りのときに、サバの塩焼きを
売る屋台が出ます。付け合せは蛇腹に切った大根の薄切りです。
この鯛は、お刺身にして、翌日は、漬け、兜煮、アラはアラ煮に
しましたが、お見せするようなきれいな盛りつけにはならず、
あっと言う間に胃の中に・・・。(笑)スズメウリをクリスマス
デコレーションに、という考えは、素敵ですのに、殿方は、そういう
感性は乏しいのでしょう。我が家も大同小異です。(嘆)
Commented by kanmyougam at 2013-11-19 21:10
こんばんは。
tamayamu2さん・・魚をさばくこと、それにその種のハモノを世界の各地の持参すること、、このことを聞いてtamayam 2 さんも見方を大きき変えました。大きく大きく見てて来ました。

魚くれるとも・・・ここでは20年もいて、自分で言うのもおかしいが、我妻など、魚の出荷の加勢から、さばきの手伝いと・・・いつの間にか魚さばきが得意になりましたよ。

tamayam2 さん、相変わらず元気に活躍ですね。
Commented at 2013-11-20 08:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tamayam2 at 2013-11-20 10:01
♡  kanmyougamさん、
お宅のほうでは、鰤王が捕れるのでしたね。おく様の包丁さばき、
拝見しましたよ!フィリッピンでは、red Snapperという鯛の
ような魚、カナダでは何と言っても鮭です。ドイツでは、魚をさばく
ことは稀でしたが、大きなタラをいただいて、fish & chippsを
つくったり、アンコウの吊るし切りもしたことがあります。アンコウは
けっこう手に入りやすかったです。日本人はやはり魚好きですね。(笑)
Commented by tamayam2 at 2013-11-20 10:07
♡ cimarronさん、
鶏の骨は固いので、魚とは違うのでしょう。この鯛の頭もとても
固かったのです。包丁、ハサミなど駆使し、最後は、出刃を
立て、割るようにして頭を半分にしました。目玉のところが
おいしいので、そこを傷つけないように・・・して。イワシの塩焼き
などは、レストランでは出てこないでしょう。街の屋台のような
ところで食べさせるらしいです。日本人は、小魚が食べたいのね。
レストランでも小魚はなかなかメニューに無いのが残念(笑)
Commented by neimu at 2013-11-23 15:04 x
特技は語学と写真、ご趣味は旅行と思っておりましたら、
「魚を捌くこと」とは恐れ入りました。
さすが、年季の入った方はたしなみが違います。
(そういえば、この間、朝ドラも鯛で溢れかえっている場面が・・・。)
鰺程度ならいざ知らず、大物を捌いた経験は数えるほどしか。
娘にはどうやって教えたらいいものか、親がこれでは。

講演はお聞き出来なくても、こちらでいつもいつも、
様々なことを学ばせて頂けるのは有り難いことです。
Commented by tamayam2 at 2013-11-23 22:29
♡ neimuさん、
へへへ、お恥ずかしいことでございます。
若いとき、大きな鯛の皮が剥けなくて、ぐちゃぐちゃにして、
肉団子スープなどにしたりして、失敗に失敗を重ねて覚えたの
ですよ。たくさんの授業料を支払ったことになります。(苦笑)
今の若い人は、まな板、包丁を持たないで、何でもハサミや
ペティナイフで済ます人もいます。魚を捌く機会がないから
仕方がありませんね。きれいに切った刺身も売っていますし・・・
日本の刺身は、本当にartです(*^。^*)
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