【576】雪の朝、ちび死す

暮れから具合が悪かった猫を医者に連れて行かねばと思って
いたのだけれども、人間の年末のわずらい事にかまけ、結果的には
年始明けの4日になってしまった。病院での診断は、腎不全で、
末期ということだった。
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家には猫が2匹いるのだが、この猫は、フラリと舞い込んできた
もと野良。元からいる飼い猫とたまたま毛の模様が似ているので、
受け入れてやることにしたのだ。やせこけて、寒さでこごえる恐れ
がある2000年11月末のことだった。

小さく痩せていたから、名はちびになった。

ちびは、自分の分をわきまえており、決して飼い猫の領分をおかす
ことはなかった。が、いつまで経っても飼い主に甘えたりすることも
なく、私が抱こうとしてもすばやく逃げてしまうのだった。
だから、この12年間、だれもこの猫を抱いたことはない。
家に入れてしばらくして、去勢手術をしたとき以外、この猫を捕獲
し病院に連れていくには、怪我を負う覚悟が必要だった。
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非常に野生的な面をもっていたが、家族の一員であることに
変わりなく、食事時になれば、台所入口の敷物にちょこんと座って、
しっかり人を目を凝視して餌を要求した。よく食べ、まるまると太り、
病気一つしなかった。野生動物の強さがあった。
だから、私もちょっと油断していた。食が進まず寝ているちび
ことを知りつつ、元は“野生猫”だし、とさして深刻に考えなかった。

人間なら、腎臓移植という手があるが・・・動物ではねぇ~と
獣医師が言った。

昼間は点滴をし、夜は、家に連れ帰って檻の中で看病した。
弱ってからは、人が(猫が)変わったように素直になり、
人の好意を素直に受け入れた。小さい湯たんぽに身を寄せて、
寝ていた。私の用意したすり餌のような餌をなめたが、10日すぎから
水も餌も受け付けなくなって、雪の朝、亡くなった。
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在りし日のちび。左のほうが、元からいる飼い猫。
二匹は、二階のベランダから、屋根へ出てトタンの上でよく
日向ぼっこをしていた。特に仲がよいということはなかったが、
ちびは、ガードマンのようにいつも兄貴分の猫のそばを離れなかった。
いわゆる愛玩動物にはなり得なかったが、彼の好む生き方を野武士の
ように貫き通した。 もと野良ながらあっぱれな人生(猫生)だった。

PS. お祈り、お花をいただいたBlogの友人に感謝します。

by tamayam2 | 2013-01-16 16:58 | 特別なできごと | Comments(21)
Commented by yutorie at 2013-01-16 17:46
今日の記事にはイイネは押せません。
いい飼い主にめぐり合えチビくんもいい猫生でしたね。
tamayam2ありがとう・・・と言ってるよ。
きっと。
Commented by kimiko_shibata1 at 2013-01-16 18:31
精一杯、チビちゃんはチビちゃんらしく生きて天寿を全うしたのですね。
いいところで出会えて幸せでした。
分を守るということ改めて肝に命じます。
Commented by school-t3 at 2013-01-16 19:50
人も猫も産まれるときと死ぬときはひとり、一匹。
厳粛に受け止めます。

チビちゃんは幸せでしたね。
Commented by ikutoissyo at 2013-01-16 21:06
とてもいいお話を伺いました。
分をわきまえた生き方、ちびちゃんの美学だったのでしょう。
寂しくなりましたね。
Commented at 2013-01-17 01:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-01-17 01:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-01-17 03:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tabikiti at 2013-01-17 10:28
分をわきまえた
ちびちゃん、ご苦労さま。
tamayam2さん、心温まる素敵なお話をありがとう。
Commented by kanmyougam at 2013-01-17 11:37
チビちゃん・・・・野生を失わずそれでいて家族としての自覚があった。
ご苦労さんでした。
tamayam さんの気持ちをしっかり受け止めていたのですね。
我が家には警察犬訓練を受けたセパードがいましたが17年活きて雪の朝体に雪をかぶってなくなっていました。
雪の畑でいたずらしているのかと思いましたがこちらを向いて静になっていました。
僕によくなつき従順でしたので思い出しました。
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:04
♡ yutorieさん、
やさしいお言葉ありがとうございます。
本当に>いい猫生でした・・・・
face bookの イイネ! マークも考え物ですね。
イイネばかりの人生ではありませんから。
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:08
♡ kimiko_shibata1 さん、
縁があって家に来たものは、受け入れたからには、最期まで
と考えておりましたが、やはり、終末介護は、いろいろ考えさせ
らることが多かったです。力づけてくださりありがとうございます。
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:11
♡ school-t3さん、
人も動物も同じですね。このネコとは12年あまり一緒に
過ごしました。我々の年を考えると、もう新しいペットは
飼えませんね。最後までに見守ってあげる自信がないから・・・
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:14
♡ ikutoissyo さん、
そう、元野良でもちゃんと自分なりの美学があったのですよ。
元気なとき一度も抱けませんでしたが、こういうネコもいること
を初めて知りました。
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:19
♡ cimarron さん、
天使が何か影響を与えたということはありません。神様が
もう、苦しまなくてもよいとお思いになったのだと思います。
あの絵は、米国にいる娘から来たpost card。顔の表情が
とてもちびに似ていたので、壁に貼ってありました。ランは、
数年前に衝動買いしたものです。忘れていたころに、急に
shootが伸びて開花したので、驚いたのです。お祈りいただき
感謝!
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:26
♡ 寧夢さん、
多くのネコは、死期が近づくと軒下などに身を隠すと、聞いた
ことがあります。都会では身を隠すところが少ないですが・・・
ちびも具合が悪くなると、ふいと数日どこかに消え、そのうちに
ふらりと帰ってくるということが、盛夏にありました。でもこの厳寒期
ではね。獣医は、檻から絶対に出さないようにと言っていました。
逃げたら、もう野垂れ死にしかないので・・・最後のほうは、檻の
中がくつろげるらしくおとなしかったです。動物も人もちゃんと死を
全うするのは大変だと・・・
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:29
♡ tabikiti さん、
ハート猫の絵をありがとうございます。印刷してちびの写真と
飾っておきます。どこまでも野武士の魂とハートを持ったネコでした。
Commented by tamayam2 at 2013-01-18 10:33
♡ kanmyougam さん、
kanmyougam さんの犬も雪の朝、亡くなったのですね。
17年間、kanmyougam さんと一緒にすごし、立派な死に方、
というか、生き方です。この1月は新年早々いろいろなことが
ありますが、頑張ってまいります。



Commented by bella8 at 2013-01-18 18:04
家族の一員であったチビちゃんがいなくなって、ポッカリ穴が空いたようでしょう。
私も飼い犬を失った後、ふと、気配を感じて振り返ったものです。

大雪が降るとチビのことを思い出しますね。

お写真を見ると本当の兄弟のよう。
彼もきっと淋しく感じていることでしょう。


Commented by tamayam2 at 2013-01-19 20:04
♡  bella8さん、
やさしいお言葉をありがとうございます。どんな場合でも週末医療、
介護などは大変と思いました。火曜の朝はそんなわけで、この
件にかかり切りでした。早く寒さが緩むといいですね。
Commented by nenemu8921 at 2013-01-27 22:03
遅ればせながら、
チビちゃんのご冥福をお祈りします。
辛かったでしょう。
私の友人の老猫も4日前になくなりました。
そのあとがたいへんでしたが……。
ようやく落ち着きました。
私はペットを飼う生活は、大人になってからはしていませんが、
このところ、考えさせられる事が多かったです。

Commented by tamayam2 at 2013-06-22 16:11
♡  nenemu8921さん、
コメントを見るのが遅れました。ごめんなさい。
6月22日。ほんと、もうペットは飼えない年齢に
なりました。どっちが先か??
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