【554】手触り

だいぶ寒くなったので、庭の火鉢池のメダカは、室内の水槽に移してやった。
ねぐらを探してうろうろするネコどもには、冬用のねぐらにヒーターを入れて
やった。ネコは、12歳の老猫だけれどもなでてやるとゴロゴロと喉を鳴らす。

下の植物の名は、ラムズイヤー(Lamb’s  ear)子羊の耳という意味。
子羊の耳をなでたことはないが、ネコの耳なら触ったことがある。
この葉をさわると、ちょうど、ネコの耳をなでてやったときの感覚と同じような、
手触りなのだ。少し厚みがありやわらかい毛が表面を覆っていて、しっとりと
している。ネコも幸せ、ヒトも幸せなひととき・・・。
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ラムズイヤー【Lamb’s ear シソ科 Stachys byzantina】
トルコ、アルメニア、イラン原産というから地中海地方の乾燥した大地が好きな
植物なのだろう。やや肉厚な葉には、水分を蓄える働きがあるに違いない。
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目立たないうす紫色の花には、いつもハチが群がっている。よい香りもするので、
乾燥してハーブとして扱われることもある。私は、この植物に会えば、ちょっと
葉を触りたくなる誘惑を抑えなければならない。
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こちらは、この夏、長野県、栂池高原の湿原地帯で撮ったもの。
有名なモウセンゴケ。まわりの突起からねばねば液を出し、(おそらく虫が
好む香りで誘惑し)寄ってくる虫をねばねば液で動けなくした上で、
じっくり体を溶かしてしまう。恐ろしいたくらみをもつ植物だ。
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植物というより、動物に近い働きをする食虫植物。下の葉は、ねばねば液を
もっていて虫を捕えるが、長く伸びた花に寄ってくる虫は、受粉のため花粉を
運んでもらわなければならない。だから、花はねばねば液に触れる気遣いのない
高い位置についている。うまく使いわけている点も心憎い。この写真では花が終わって
いるが、白やピンクのかわいい花。
モウセンゴケ【毛氈苔 モウセンゴケ科 Dorosena rotundifolia】
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こちらも8月にご紹介したことのある食虫植物、ムシトリスミレ。
八方尾根、標高2000mの山道で。

かわいい顔をしているけれども、油断がならない。ロゼッタ状の葉の表面に
ねばねば液がついていて寄ってくる虫を溶かす。そばには、食べ残した
虫の固い部分だけが散らばっているという。
ムシトリスミレ【虫捕菫 タヌキモ科 Pinguicula vulgaris】

花と虫がどういう関係になっているのか、表面をさらっと見ただけではわからないわね。

by tamayam2 | 2012-11-03 12:38 | 日々のできごと | Comments(16)
Commented by tabikiti at 2012-11-03 12:49
モウセンゴケ 小学生の時以来、久しぶりに見ました。
これだけ群生している場所は、虫もたくさん居るのでしょうね~^^
Commented by tamayam2 at 2012-11-03 19:28
♡ tabikitiさん、
子どものころご覧になったのですね。触ってみられた?
私が触らなかったけれども、ねばねば、「べとべとしている
感じがしました。残念ながら、虫の姿はみかけませんでした。
高地で、標高1800mぐらいのところです。チョウやトンボは
いました。どんな虫を食べるのでしょうね。調査しておき
ます。(ペコリ)
Commented by kimiko_shibata1 at 2012-11-04 08:29
ラムズイヤー・・・手触りを思い出し、懐かしんでいます。
なかなかいい感触です。
花は珍しいですね。
ムシトリスミレ・・・きれいな花に会いましたね。やはり八方尾根ですね。
世の中のいろいろは一見してわからない関係を含んでいますね。
知ることは楽しい・・・です。
Commented by 寧夢 at 2012-11-04 10:19 x
植物と虫との関係は一筋縄ではいかない・・・なるほど、
きれいな花には棘があるのたとえ通り、
見た目の共生とは別の相克もありと。
自然は厳しいものですね。
Commented by aamui at 2012-11-04 15:51
こんにちは 毛氈ごけの花がちょっと解りにくいのですが 3番目の写真の左に赤い茎が伸びているのが花ですか?自然界の仕組み益々唸ってしまいます
Commented by アンデレ at 2012-11-04 16:31 x
ラムズイヤー、初めて見る花です。日本も見られる花でしょうか。日本ならどんなとこに咲いてるのでしょうか。いつもtamayamさんのブログを拝見していますが、植物のみならずその博学多才ぶりに驚くばかりです。どんなお仕事をなさっていらっしゃるのかと興味深々です。
Commented by KawazuKiyoshi at 2012-11-04 17:19
<ネコも幸せ、ヒトも幸せなひととき・・・>
ふふふ
私は猫が苦手ですから
子羊にします。
ひつじうまれですから。
今日もスマイル
Commented by ikutoissyo at 2012-11-04 20:27
ネコの耳?ネコに久しく障っていないので、どんな感触だったかしら?
植物のネーミングの面白さは、世界共通ですね。
モウセンゴケは図鑑でしか見たことがありません。
突起の部分、触ってみたいです。
Commented by nenemu8921 at 2012-11-05 14:29
ラムズイヤーもこれだけ大きな株になって、花もそろそろ終り、、、ということになると、壮観ですね。
羊の大群のようです。(^_-)-☆
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:18
♡ kimiko_shibata1 さん、
本当今の時代は、何か知ろうとすれば、ある程度までInternet
で調べることができます。それと実際に知っていることは別ですが、
本当に便利になったものだと思います。ワムズイヤーも長いこと
未知の植物でしたが、どこかで名を知って急に親しく感じるように
なりました。お宅のさくらちゃんは、ますます可愛いでしょうね
(*^。^*)
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:27
♡ 寧夢さん、
植物とか虫とか、私、仕事をしているときには、ほとんど関心を
はらわず、退職してから、急に親しくなってきました。よく年寄が
庭仕事や盆栽などに熱中したりするでしょう。そんなの、自分とは
関係がないと思っていたのに・・・やはり年をとると自然にそんな
風になるようですわ(笑)人と付き合うのがしんどくなるのかもね。
子どももころやりたかったことに帰るのかもしれません。
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:30
♡ aamui さん、
わかりにくい写真ですみません。花は、もう終わっているらしく
長く伸びた茎とゴマ粒のような種しか見えません。花は、写真
で見るととてもかわいい花で、たまげちゃった。食虫植物とは
思わないほど、可憐な花です。でも食べているものが動物性
なのです。なぜ植物が動物を食べるんかねえ。その逆は普通
に見えるのに・・・ったく、わかりまっしぇん。
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:36
♡ アンデレ さん、
博識だなんで・・・(穴があったら入りたや・・)もし、博識ぶって
いるとしたら、嫌味ですね(笑)Lamb's earは、外国の園芸種
ですが、よく花壇に植わっています。私が見たのも公園の花壇
です。園芸植物は、このごろはたいてい英語名がついていて、
舌を噛みそうです。もし、公園などの花壇をご覧になることが
あれば、夏に見られるでしょう。緑の葉が多い中で、乳白色の
葉ですので、全体がやわらかく見えます。そしてちょっと葉を
さわってみてください。ヒトが幸せに感じる手触りですよ。
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:39
♡ KawazuKiyoshi先生、
あらっ? 先生は、ネコが苦手でしたか?金魚とか鯉など
水に住む魚がお好きですね。羊はいいですね。一匹、二匹、
三匹。。。あぁ、だんだん眠くなるのはなぜだ?
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:42
♡ ikutoissyo さん、
ははは、触ってみたいですか?実は、私も触ってみたいです。
ねばねばした液が指に触れると葉がどう変化するのか見て
みたいです。Youtubeの実験によれば、だんだん葉が巻き込む
ように動きだし、もしそれが虫なら、完全に葉の中に閉じ込め
られてしまいます。怖いけど、観てみたいです。
Commented by tamayam2 at 2012-11-05 20:48
♡ nenemu8921 さん、
ラムズイヤーがこんなに茂っていると、けっこう抜き取るのは
大仕事になりそうです。1m近くありましたから。この乳白色の
やわらかい植物が加わるだけで花壇全体がよくまとまるよう
です。だんだん秋が深くなってきます。植物もそろそろ終わりに
近づいてきたわね。
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