【548】小学校で教えること

先日、信州に行ったとき、松本の開智学校を見てきた。
明治9年に建てられた尋常小学校の内部が保存されている。
明治政府が初めて学制を敷いたのが明治5年、教育県と言われる長野県は、
それから4年目にこんな立派な校舎を建てている。
県の予算だけではなく、民間の寄付もたくさんあったのだろう。
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校舎のファサードに、竜の彫り物があり、瑞雲がただよい、驚くべし、天使まで
舞っている。めでたいものは、東洋のものであれ、西洋のものであれ、あまねく
取り容れるのが日本の文化なのだから。
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懐かしい小学校の木製の机、石版や綿を丸めたロウセキを消すもの。
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だるまストーヴや謄写版。(私の世代は使っていました!)
オルガンの横にある台は、燭台(ろうそくを置く台)だそうだ。
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二階には、各時代の小学校の教科書が。
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寺子屋時代の百姓往来。 手習い帳。毛筆で、「以」という字から平仮名の「い」、
「伊」という字から片仮名の「イ」を教えたものだろうか。
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これは、ちょっと時代が違うようだが、「ヨキネコ、ワロキイヌ」って、価値観の
押し付けだわね。(笑)
「ユキ、シロシ、カラス クロシ」こういう紋切型は、覚えやすいけれども、
発想が貧困になりそう。
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また、廊下に展示されていた木版画は、当時の教育風景を描いているが、
子供には、まず、絵を見せてその名を教えていくのが基本のようです。
私が植物を見て名を覚えている様子とまったく同じ方法なので、思わず、にんまり
してしまいました。

閑話休題
最近週刊誌で知って驚いたことですが、広島県野間川にできたダム湖の名を公募したところ、
「栗(マロン)湖」という名が採用されたそうです。県の名称検討委員会が
選考に当たり、「耳に心地よく、若い世代に受け入れやすい」名称として、栗湖と書いて
(「クリコ」と読ませるのではなく)「マロンコ」と読ませるそうです。

栗の砂糖漬けをマロングラッセと言いますが、栗=マロンではなく、ちょっと無理が
あるなぁ~(>_<)

地名に、こういう一見外国語風、片仮名語の命名はいかがなものだろうか??
漢字の本来の音でも訓でもないモノを読ませて、洒落たつもりになっているとは!

今、この地方は、栗が実り紅葉が美しい季節を迎えているでしょうに、こんな
変テコな名前をつけて、若い世代におもねて・・・県の役人の貧困な発想は
代々に記憶されるべし。

教師をしている友人が言っていましたが、この頃の子供の名前が判じ物のようで
読めない、覚えられない・・・で、困ってしまうそうです。

月と書いて、ルナちゃん、澄海と書いて、スカイちゃん、海と書いてマーレちゃん、
心愛は、ココアちゃん、留樹は、ルージュちゃん・・・この頃の若い親は、いったい
何を考えているのでしょう。この子たちが大きくなるまで、人生の様々な場面で
いちいち説明を要するような名をつけなくても、わが日本語にたくさんいい名前が
あるでしょうに!
 
外国かぶれを通り越して、日本語を忌避しているようにさえ感じます。

小学校では、日本語の読み書きと同時に、日本語の美しさを十分味うことができる
能力を涵養してほしいですね。

by tamayam2 | 2012-10-17 13:03 | 日々のできごと | Comments(10)
Commented by ikutoissyo at 2012-10-17 16:35
学校を造った関係者の意気込みを感じます。
希望に満ち溢れていたのでしょうね。
木の机が懐かしいです。

「マロン湖」の話、地方の役人のの貧困な発想にも愕然としましたが
最近の子供の名前の乱れようには呆れるどころか情けなくて・・・。
外国語かぶれの名前をつけることで、世界に通用する人間になるとでも思っているのでしょうか。
低俗な発想に身震いしそうです。
Commented by kimiko_shibata1 at 2012-10-17 18:46
懐かしいダルマストーブに謄写版・・・私も使いましたよ!
まわりにお弁当を置いて温めるのですが、タクアンが入っていると教室中が臭くて・・・・

>ヨキネコ、ワロキイヌ・・・・まったく変な文ですね。
生物の名前の漢字は難しいですね。
そして、今の子供たちの名前の件、まったくです!
親御さんとしてはいいと思っているのでしょうが、
いちいち訂正や説明する本人には相当な負荷がかかります。
教員も4月初めの一歩が、担任から読み方を教わりルビをふる作業です。
こんな当て字でいいのかな~と思う毎年でした。
日本人が日本を捨てて行くように思えてなりません。マロン湖にはがっかりですね。
Commented by namiheiii at 2012-10-18 09:36
謄写版、若い頃の組合活動を思い出すなあ。丸いオルガンの台、子供の頃家のオルガンにも付いていたなあ…
Commented by tamayam2 at 2012-10-18 21:11
♡ ikutoissyo さん、
明治の文明開化のころは、何もかも新しい制度で、希望が
満ち満ちていたのでしょうね。ちょっとやり過ぎな建物にも
その意気込みが感じられますね。

小刀などで傷がついた木製の机、懐かしいですね。
鉛筆も小刀で削っていました。

和製英語だけではなく、このごろはフランス語も多い
です。でも外国人には通じませんね。(笑)
Commented by tamayam2 at 2012-10-18 21:15
♡ kimiko_shibata1 さん、
だるまストーヴ懐かしいです。今の小学校は、冷暖房完備
ですか。いいですね。
学校の先生は、生徒の名前を覚えるのが大事なお仕事です
から大変ですね。外国人の名前をフルネームで覚えるのも
大変です。私は、書いたものを見ないとなかなか覚えられない
視覚人間です。
Commented by tamayam2 at 2012-10-18 21:20
♡ namiheiii 先生、
このタイプのオルガンは、松本オルガンという和製のオルガン
だそうです。松本には松本家具、松本オルガン、そういうものを
製造する昔からの老舗があるようです。ストップは8つでした。
♪~どんな音がでるのかなぁ・・・
Commented by 寧夢 at 2012-10-18 23:32 x
年々人の名前が覚えられなくなります。
余りにも画数の多い当て字の読みの名前が多いので。
一生の間何回も名前を書くのに、「名前負けしちゃうだろうな」
と思わざるを得ない、物凄く凝った名前に唖然とします。
親は満足して付けているのかも知れないけれど、いや、大変。
画数や占いで付ける前に、別のことを考えても良いのでは?
いつも名前には苦労させられています。

だるまストーブに石炭入れて、給食のパンを焼いて・・・。
印刷は勿論謄写版印刷だった小中時代、懐かしいな。
Commented by tamayam2 at 2012-10-19 18:05
♡ 寧夢さん、
>親は満足して付けているのかも知れないけれど・・・
子どもは迷惑かも。同感です。ペットの名じゃないのでネ。
私の孫は米国在住のhalfですが、英語名とともに、日本名も
つけるというので、祖母(=私)にも命名権が与えられました。
女の子は子が付く名前でいろいろ候補を出したところ、米国人
の婿がその音は、英語の〇〇を連想させ変だとか、インディアンの
名のようだ・・・とか日本語では、けっこう耳に快い名なのですが、
別の文化では別の受け取りかたがあって難しいものだと思いました。
結局、女の子には子の付く平凡な名が採用されて、やれやれと
思ったことです。ふっふ
Commented by asako at 2012-10-22 22:03 x
名前は、一生変えられない(ふつーは)から、子どもが一生それを、誇りを持って背負っていけるようなものがいいですよね。名前でいじめられたりすることも多いし、、、、。
Commented by tamayam2 at 2012-10-23 07:49
♡ asako さん、
そうですとも!私はやや変わった名なので、ちょっとイヤでした。
今は、時代が変って私の名よりもっと変わった名がたくさん出て
きたので、目立たなくなりましたが。漢字は一字でも意味が伝え
られるからいいです。そう、最近は、いじめという問題もありますね。
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