【525】イチビという植物

8月15日を前に、帰省ラッシュが始まった。
病院も商店も今週は休みのところが多い。都内は、なんとなく
静かになった。

Tamayam2の日常は、ふだんと変わりがないのだが、ここ数日、
一つの物事が解決しないので、胸がつかえていた。
他人様にはつまらないことなのだが、近所の空き地に生えている雑草の
名前がわからなくて・・・気になってしかたがなかった。

はじめは、ワルナスビ等、ナス科の雑草かと思っていたのだが、
実がナス科のものではない。この暑い中を誰も水やりしない乾燥しきった
大地に、すくっと立ち、ますます勢力を広げている生命力は、ただものではない。
高さ1mほど、花は黄色、実の形がユニークで、乾くと黒色になる。
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いろいろ調べている内に名がわかった。
アオイ科のイチビという雑草。インド原産で、もともと繊維を取るために
導入されたものが、今では、全く嫌われ者、最強の侵略的外来種という
ことだ。
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何が迷惑かというと、もちろん、農地に侵入して作物を駆逐
する。また、牧草地に入りこむと、この葉を食べた牛、羊の乳の香りに
悪影響を及ぼすということだ。インド原産なら、暑さはものともしないの
だろう。

種が地面に休眠しているのをseed  bankというそうだが、この植物は
土中に20年間休眠していても、条件が整えば、再び発芽できるという。
そんな種がなぜ、Yamyam町一丁目の地面に眠っていたのか知らないが、
更地になったのを幸い、息を吹き返し、乾燥した大地に伸び伸びと成長
を続けているというわけだ。
イチビ【アオイ科 Abutilon avicennae 】

学名を見て驚いたのだが、園芸種にアブチロンという可愛い釣鐘型の
花がある。その親戚筋だったのだ。驚き!
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ご近所に、人の顔ぐらいの大きさの巨大な芙蓉を植えておられるお家
があって、通るたびにびっくりする。これは、アメリカフヨウという
外来種らしい。
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その他、最近植物園で見たアオイ科の植物たち。ハマボウは、日本固有種。
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今、日本は、世界中から園芸植物を輸入しているが、その種が地面に
落ち、何年も何十年も先、突然、息を吹き返すかもしれない。
そのとき、好意的に迎えられるか、疎まれるか・・・どうでしょうね?

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昨日、家のブッドレヤ―にチョウが止まっていました。小さ目ですが、
ヒメアカタテハのようです。

by tamayam2 | 2012-08-12 14:30 | 日々のできごと | Comments(14)
Commented by echaloter at 2012-08-12 23:14
tamayamさん、残暑お見舞い申し上げます♪

まあ、ユニークなイチビ!日本にいた頃には一度も見たことのない花です。見ただけで外来だってわかりますね。5年くらい前に、東京で以前は咲かなかった沖縄辺りの花が咲くようになったと聞きました。子どもの頃に外来ということばを始めて聞いたのは、確か西洋タンポポのことだったかなぁ。フランスにも外来のものがたくさんあります。シーボルトが日本からヨーロッパに持ち帰ったものもいろいろありますね。植物に国境なしの時代になったのかな。

ブッドレアは、この夏に初めて名前を知りましたが、こちらでは空き地にたくさん生えていることに気がつきました。日本では珍しいのかしら。蝶が寄ってくる花、いい花ですね♪
Commented by kimiko_shibata1 at 2012-08-13 09:23
イチビ・・・20年も休眠するのですか!
厄介な種が来ましたね。
あまりにも強い植物は日本古来の種が淘汰されてしまいます。
それも大きな流れなんでしょうか?
Commented by tamayam2 at 2012-08-13 19:36
♪ echaloterさん、
そちらのマレの収穫のご様子、ミラベルのタルト・・・よだれを
垂らしながら、見ております。ジャムを作ったり、果物も貯蔵
すればいつでも味わえますね。ブッドレアは、ドイツでも
空き地、線路際、イヤになるほど繁茂していました。だれにも
顧みられない雑草でした。日本では、園芸植物扱いかな。
どこかそんなに魅惑的なのか、蝶が集まる木と言われており、
たしかにその通り!太陽をたくさん吸収して野菜をたっぶり
召し上がれ!かっちゃんによろしく。
Commented by tamayam2 at 2012-08-13 19:41
♪ kimiko_shibata1 さん、
家の近くは庶民的な家が密集しているところですが、時々
世代交代なのか、更地が出現。この陽気ですから、あれよあれよ
という間に、雑草の原になってしまいます。私は、どんな雑草が
出てくるのかちょっと関心があります。いろんな種が地面の奥深く
で再生の機会をうかがっているようです。20年はちょっと長過ぎ
ますが・・・昔幅をきかせていた植物が日の目を見たり・・・
Commented by ikutoissyo at 2012-08-13 21:10
イチビ、我慢強いのか執念深いのか、20年は凄いですね。
アブチロンと親戚すじとは、またびっくり。
強い外来種(花でも魚でも)は、日本の生態系に大きな影響を与えますね。

↓の銀杯草は、数年前、奈良のお寺の境内を真っ白に染めているのを見ました。
我が家でも、もっと以前から咲かせていますが、最近では雑草に占領されて、花数が少なくなりました。
Commented by tamayam2 at 2012-08-13 21:52
♪ ikutoissyo さん、
お宅にギンパイソウがあったのでしたね。ヒメイワダレソウも!
地覆いになるようなこういう小さな花に関心がありますが、園芸
種なのか雑草なのか???京都のお庭の境内なら似合うような
感じですが、草取りのテマを省く知恵かも・・・(笑)。どんな空き地
にも、必ず忍び寄ってくるのがヨウシュヤマゴボウです。割に大きい
株ですね。この種も土中に何年も眠っているのかもしれません。
あるいは、鳥が運んでくるのかなぁ~
Commented by rumikoh at 2012-08-14 06:33 x
tamayamさん
釧路でまだ気になる植物のもやもやが 私もまだ解決していないのです。
16日から29日までまた 札幌に行くので 札幌在住の女学校の同窓生と連絡は取ったので会えると良いなあ。
札幌から帰ったら 図書館で tamayamさんお勧めの牧野植物図鑑で調べてみようかなあ。
釧路駅周辺の植え込みには すずらんもあったので感激しました。
市街地の空き地には 釧路湿原で見た 花々が見事に咲いていて
ここも元は 湿原だったからかしら と思ったり 誰かが湿原から移植したのかしら とも思っていましたが tamayamさんが 書かれているように眠っていた種が 目を覚ましたのかもしれません。
植物のことで 熱中できることが ひとつ増えてとても嬉しいです。
Commented by tamayam2 at 2012-08-14 07:18
♪ rumikohさん、
また北海道に行かれるのですね。北海道の植物について
私の愛読書は、「北海道の花」「北海道の樹木」梅沢俊、辻井
達一監修のものがピカ一です。北大出版局から出ています。
牧野先生の本は、ちょっと古典的すぎて・・・現代にそぐわない
点があります。この2冊は、北大で買いましたが、非常に役に
立っています。北海道の植物は、よくエゾ~という接頭語が
付きます。エゾ~を取ると全国的に使えます。(笑)
Commented by school-t3 at 2012-08-14 20:46
イチビ要注意ですね(汗
今まで見たことないような気がしますが
気がつかないだけかもしれません。
明日から塾がお休みなので草取りに精を出します。
イチビを探しながら!
Commented by tamayam2 at 2012-08-14 22:38
♪ school-t3 さん、
草取りは重労働ですね。お宅のローゼルの花はとても
きれいですが、あれもアオイ科ですね。今年のローゼルの
生育はいかがですか?イチビが被害を与えるのは、主に
トウモロコシの畑のようですよ。イチビは、造形的には、種の
形が美しいので、私は、2個取って飾ってあります。地面に
落とさないように注意して保管します。(笑)
Commented by kanmyougama at 2012-08-15 10:25
イチビのこと興味をもってみました。
PCで検索したりして。
帰化植物・外来植物が入ってくるいきさつはいろいろあったのことですが、いったん入り込むと半所苦して在来の植物にいろんな影響を及ぼしますね。
イチビはここでは見かけませんが、見落としが多いのでしょうが、
・・・。
僕の菜園は一時期牧草地として年中緑の草で覆われていました。
牧草地ですから在来外来いろんな種が混在しています。
自然体で自然農を心がけようとしますが見かけない植物が次々出て野菜を覆い尽くします。
大変な戦いに成りました。
農薬をかけず、化学肥料を使わない農作業は専業でないと大変です。
Commented by school-t3 at 2012-08-15 21:06
こんばんは^^
ローゼルは訳あって今年は1本きり。
そのうち記事で情けない事情をご説明します。
Commented by tamayam2 at 2012-08-16 07:37
♪ kanmyougama さん、
>農薬をかけず、化学肥料を使わない農法・・・・一口に自然
農法とか言いますけど、それば大変な覚悟が要ることですね。
地面の下には、あらゆる種のseed bank!何が息を吹き返して
来るかわからないですからね。イチビは、家畜の飼料の中に
混在していて家畜の糞を未成熟のまま肥料として使った結果
広がったという説もあります。そちらは、近年、アメリカからの
飼料のようです。混入経路もいろいろです。(嘆)
Commented by tamayam2 at 2012-08-16 07:38
♪ school-t3 さん、
ローゼルについてはお宅のBlogで初めて知ったのでした。
そうですか。後日談をうかがいましょう。
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