ウメサオ タダオ展

梅棹忠夫先生は、2010年に90才で亡くなられました。
Tamayamが学生時代、最も憧れ、大きな影響を受けた方
です。
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Blog仲間から展覧会のことを教えていただいたので、
寒いある日の午後、お台場にある日本科学未来館に出かけて
きました。関東では、あまり知られていないと案内の方が
おっしゃっていました。それは、残念!
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カタカタ表記にしたのは、えっ? その人だれ?と
思わせるように意外性を狙ったとのお話でしたが、梅棹先生
は、若いころ、カナモジ論者で、ローマ字で論文を書かれたり、
しました。漢字仮名混じり文の日本語の表記が、コンピュー
タ時代に国際的な情報交換のネックになると思っておられた
フシがありました。
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確かに、海外で仕事をするとき、アルファベット表記でないと、
不便なことも多かったですが、日本は、表記の煩雑さのゆえに
世界に後れをとるということはなかったようです。
表記の問題よりも、内容の問題ですから。
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先生のご専門は、民族学ということになっていますが、一つの
肩書だけではくくりきれないほどの多面的なお仕事をされました。
パンフレットには「知の巨人」と書いてありましたが、まさに
その名にふさわしい方でしょう。晩年力を尽くされたお仕事は、
大阪千里にある国立民族学博物館の館長職でした。
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しかし、66歳のとき、この方に不幸が襲います。
一晩にして、視力が失われたのです。

売店で、『夜はまだあけぬか』講談社文庫Y524という晩年
のエッセイ集を求めて読みました。先生が生涯かかって
蓄積された知的生産物を、弟子や職員の協力を得て、口述筆記で
まとめ上げられた過程が書かれていました。

いろいろな条件がそろわなくても、伝えたい意志と深い内容が
あれば、なんとかなるものだ、とうなずいたことです。
ウメサオタダオ展は、2月20日まで。HPはここ
by tamayam2 | 2012-02-02 14:12 | 日々のできごと | Comments(8)
Commented by ミッチ at 2012-02-02 20:14 x
おお、懐かしいお名前!梅棹忠夫先生は「知的生産の技術」を読んだときから深く尊敬の念を抱きました。先生がまだ50代になられる前69年のご著書ですから、書かれている情報はさておき、その内容は今でも教えられることが多いです。それと、京大グループのお仲間との共同作業のすばらしさから、他の先生の本も読ませていただきました。
Commented by ふく at 2012-02-03 10:17 x
ご子息のエリオさんの気球のお話を
懐かしく思い出しました。
Commented by vicolos at 2012-02-03 14:28
↑コメ、さすがTamayamさんのお仲間ですね・・・
この分で行くとこの記事からまた、未来館へ足を運ぶ方がお出になるかもしれませんね。
関東ではなのか、一定の年代以下ではなのか、梅棹先生はたしかに知られていないようですね。残念です。学生時代に存知あげていたら、私もきっとあこがれて影響を受けた一人になったと思います。
私は美術史専攻ですが、皆さまの梅棹先生は、私の時代・専攻で言うと高階秀爾先生みたいな存在だったのでは、と思いました。

Commented by tamayam2 at 2012-02-03 20:41
♪ ミッチさん、
ミッチさんと私は、きっと同世代なのでしょう。「知的生産の
技術」は一躍有名になりました。そのころは、まだ一般の人
がコンピュータなど触ったこともない時代です。偉い学者先生
が調査方法など、何もかもばらしてしまっていいのかな?
随分大らかな方だと思いました。自分が得たデーターを他人
と共有してだれでもどこからでも検索できるようにする・・・
そういう考え方が今のコンピュータ時代以前にあったと
いうことは、画期的なことでした。飾り気のない京都弁丸出し
の方でした。
Commented by tamayam2 at 2012-02-03 20:46
♪ ふくさん、
東京はスポッと氷室の中に入ってしまったような冷え込み
です。その後いかが?たしか冒険好きの息子さんがおられ
ましたね。でも父上の膨大な資料をまとめる仕事はなさらな
かったみたい。家族ってそんなものですねぇ。
Commented by tamayam2 at 2012-02-03 20:50
♪ vicolosさん、
お宅は、実術史がご専門でしたか。いいですね。西洋の
聖堂など見て回っておりますと、少し、そういう方面の知識
があれば、もっと楽しめるだろうに、と思ってしまいます。
私は、旅の後で、その場所でもらったパンフなどを読んで、
更に書物などに当たることが多いです。旅は、行く前も楽しい
ですが、行った後も反芻する楽しみがありますね。
Commented by dojou7 at 2012-02-08 23:43 x
ご無沙汰しております。
情報ありがとうございました。会期中足を運んでみます。
会いたかった先生の一人です。
Commented by tamayam2 at 2012-02-11 07:25
♪ dojou7さん、
もうご新居に落ち着かれましたか。情報ということばは、今は
氾濫していますが、この先生が初めて、情報産業という言葉
を使われたそうです。先見の明ですね。
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