東京薬科大学にて

先週、八王子市にある東京薬科大学の薬草園におじゃましました。
41,000㎡の敷地内には、小高い丘あり、谷あり、
大変こころ満ちた午後を過ごすことができました。

出会った学生さんたちは、きりっとして、さわやかなこと!
医療に関わる研究をして、将来は新薬の開発に当たられるの
でしょうか、まぶしい思いで眺めました。

興味深い植物がたくさんありました。名札には、薬効や
漢方での呼び方なども記載されており、思わず立ち止まって
しげしげ眺めました。
日本の民間薬の膨大な知識は、現代の薬学にも引き継がれて、
薬学の基礎になっていることを知りました。

私は、このBlogでは、出来る限り、ラテン語の学名と日本語の科名、
和名には、漢字を記載するようにしていますが、この薬草園では、
和名のめずらしいものに出会えてとてもうれしかったです。

ラテン語、英語、和名であれ、それぞれの命名者の観察眼、
センスを知ることができ、私にとっては、とても面白いのです。
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一番おもしろかったものは、これ。↑
セキヤノアキチョウジ【関屋の秋丁子 シソ科ヤマハッカ属 
           Isodon effuses (Maxim.) H.Hara 】
関守(今のガードマン)の小屋あたりに咲いている丁子の形をした花
という意味です。H.Haraというのは、日本の植物学者のお名前
でしょう。

追記:訂正します。
名札を見てセキヤノアキチョウジと思い込んだものは、
じつはアキギリの間違いでした!
ごめんなさい。下にキバナアキギリがありますが、その親類です。
Blog仲間のNさんからご指摘がありました。
ありがとうございました。
ぜひ、本物のセキヤノアキチョウジを見たいものです!
(穴があったら入りたいTamayam2)
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同じ、植物学者の命名、
カメバヒキオコシ【亀葉引き起こし シソ科ヤマハッカ属
          Isodon umbrosus (Maxim) H.Hara 】

残念ながら、本当の亀の形の葉を観察できなかったのですが、以前に
見たことがあります。この葉は、非常に苦く、これを食した病人が
起死回生した例があるそうです。心臓の薬なのでしょうか。
ヒキオコシ(引き起こし)という植物もあり、別名は、延命草と
なっています。気つけ薬のような役割でしょうか。


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キバナアキギリ【黄花秋桐
シソ科
Salvia Nipponica Miq.】





学名にNipponicaがついているので、ちょっとうれしい。
葉が桐の葉に似ているからということです。

シソ科の植物は山のようにあり、覚えにくいものですが、
今日の3つは、すべて日本人の植物学者の命名のようですから、
取り挙げてみました。
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いま、よく見かける所謂ホトトギスという地味なお茶花は、
タイワンホトトギス【台湾杜鵑 ユリ科  Trichrthis formosana】
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私が薬草園の藪に中で見たものは、
ヤマジノホトトギス【山路の杜鵑 Trichrthis offinis Makino】
突出したオシベ3枚、柱頭が分かれたもの3枚と・・たいそう精巧な作り
です。牧野富太郎先生の命名ですね。
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ホトトギスは、もともと鳥の名です。これらの花々には
たしかに、野鳥の羽のような華やぎがありますね。
by tamayam2 | 2010-10-12 19:06 | 日々のできごと | Comments(19)
Commented by あさこ at 2010-10-12 19:16 x
毒になる植物、薬になる植物、紙一重のような気がします。昔の人たちは、よく見つけたものですね。民間療法には、とても興味があります。
ところで、神戸の学会で、チェコから帰ってきたM先生にお会いしましたよ~~。
Commented by tamayam2 at 2010-10-12 19:45
◆あさこさん、
昨日NHKで見たドキュメントで西洋がアフリカの
民間薬の原料を買い取るものだから、乱獲のせいで
資源が枯渇しているようすを映し出していました。
南北問題なのですね。日本の野草がどんどん園芸種に
駆逐されかねない勢いで増えてきています。
M先生、帰国されたのですね。懐かしいです!
Commented by kanmyougama at 2010-10-12 21:00
 >この葉は、非常に苦く、これを食した病人が
起死回生した例があるそうです。心臓の薬なのでしょうか。
ヒキオコシ(引き起こし)という植物もあり、別名は、延命草と
なっています・・・・・・・・ぼくが散歩するコースの漁師がヒキオコシを庭に沢山栽培しています。
彼はその前心臓の病で倒れました。
工房の周りを奥さんに引かれてよたよた散歩していました・・・頼りない様子でした。
今は元気です・・・。彼を見るとこの植物を思い出します。
この種の野草を栽培しています。
僕のホトトギスは花芽です・・・今紫色をしています・・・どんな色の花にになるのでしょう・・。
Commented by tamayam2 at 2010-10-12 21:53
◆ kanmyougama さん、
>奥さんに引かれてよたよた散歩していました・・・
はらはらして読みましたが、今はお元気になられた
と聞き、ほっとしました。病人を引き起こす力があった
のでしょう。こういう生薬の場合、うまく体に合えば
すばらしいことです。きっと奥さんが薬草を栽培し
煎じて飲ませているのでしょう。ウチにも古い煎じ薬
を作る土瓶があります。先祖が使っていたのだと思い
ますが・・・。西洋人もバーブ・ティーをいろいろ
飲んでいますし、薬局には、煎じ薬がいっぱいです。
そういう民間薬のようなものにとても興味があります。
まだ飲んだことはありませんが。
Commented by school-t3 at 2010-10-12 22:49
今度、娘Kの教室に
今年東京薬科に進学することになっているお嬢さんが
来ることになりました。
東京薬科は良い大学のようですね^^

漢字を記載していただけると名前にとっても親しみがもてます。
面白く読ませていただきました^^
Commented by tamayam2 at 2010-10-13 06:07
◆ school-t3 さん、
私は文系で薬科大学のことは、全然存知ませんでしたが、
東京には、いくつかの大学があり薬草園が一般公開されて
いることがわかってうれしくなりました。女の人にとって
向いていそう。school-t3さんも山野草を栽培されている
とか、薬効を考えると面白いでしょうね。ここ数日、
私もプランターの土の入れ替えなどして、土の匂いを
かぎました(^^♪
Commented by bella8 at 2010-10-13 09:06
このところ毎週のようにお会いできるチャンスがあって嬉しいです。
東京薬科大学の薬草園は行ったことがありませんが、機会があったら行ってみたいです。
そういえば、奥多摩にご一緒した帰り、電車から見えるも森を指して、
ここが東京薬科大学の薬草園よ!と教えてくださいましたね。

奥多摩の秋もまた行ってみたいけど、今年は無理みたい。

ブログのお陰で行けないところの秋を楽しませて頂けて幸せです。



Commented by ふく at 2010-10-13 11:29 x
声に出して言ってます。
楽しいね花の名前。
うちのほととぎすは花を咲かせるまで
連れ合いのこれ抜いていい?攻撃に遭ってます。
地味ですが味のある花なのに。
今度形もよく見ましょう。
台湾ほどではなくてもきっとおもしろいはずね。
Commented by tamayam2 at 2010-10-13 15:23
◆ bella8 さん、
私こそ bella8 さんのおかげで世界が広がる思いが
しております。東京には、いろいろ薬科大学があり、
だいたい郊外にあります。東京薬科大は、先日下見をして
早春ごろが良いなぁ~と思いました。ぜひご一緒しま
しょう。昔と違って今の学食はピッカピカ!学生時代
に戻ったような気持ちでしたよ(*^v^*)♪
Commented by tamayam2 at 2010-10-13 15:33
◆ふくさん、
関屋の秋丁子・・・と聞くと、万葉集の
「あかねさす紫野行き標野行き 野守りは見ずや君が
袖振る」の野守を思い出しました。ご料地の番人
でしょうかね。そういう人の小屋が関屋でしょうか。
なんだか、古典的な名前でうれしくなります。
お連れ合いはコンピュータを友とされている方でしたね。
ホトトギスの味を理解していただくには、ちーと時間
がかかるかも・・・ね。
Commented by sumiko33m at 2010-10-13 19:29
こんばんは!
ここでは珍しいお花に出会え、又詳しく説明されていますので
とても勉強になります。
ヤマジノホトトギスも初めて見せて頂きました。

蝶もこちらで見るの事の出来ない蝶ばかりです。
Commented at 2010-10-13 23:12
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tamayam2 at 2010-10-14 07:26
◆ sumiko33m さん、
いつもきれいな写真を楽しませていただいています。
やはり北のお花は空気がいいのでしょうか、のびのび
と輝いているように見えます。 sumiko33m さんの
散歩圏に森があるのかしら。
私が紹介したチョウは、ほとんど亜熱帯、熱帯地方
のものです。生態園の中でしか見られないものです。
Commented by tamayam2 at 2010-10-14 07:27
◆鍵コメさま、
ご指摘いただきありがとうございました。
早速調べ直し、追記をくわえます。感謝!
Commented by nenemu8921 at 2010-10-14 10:11
tamayamさん。おはようございます。
珍しいお花が並びましたね。
どれも地味だけれど、味わいの深い植物ばかり。
我が家の下ノ畑のホトトギスは、今年夏の暑さで枯れ枯れになって
全部切り捨てました。
かわいそうだったけれど。(涙)


Commented by tamayam2 at 2010-10-14 14:06
◆ nenemu8921さん、
初見の野草を見つけたとうきうきしていましたら、一つ勘違いが
あり、訂正を加えました。Blog仲間の友人が指摘してくれました。
ありがたいことです。 nenemu8921のBlogで見かけたと
思うのですが、訂正の二重線は、どうやって引くのかしら??
私が定点撮影をしているところでも、街路樹や植え込みの植物
が枯れたり弱っています。一雨あると、植物のためにほっとします。
お宅のような下の畑はないのですが、ベランダのプランター、植木
鉢の土の入れ替え、施肥などやっています。土のにおいをかぎ、
汗をかくのは気持ちいい。(*^_^*)
Commented by nenemu8921 at 2010-10-14 21:49
tamayamさん。
友人に助けられますね。私もいつもです。
訂正したい部分をドラッグして編集の内容の欄の5番目のマークです。
2重線でなくて、一本線での訂正ですが。
Commented by tamayam2 at 2010-10-16 10:48
◆ nenemu8921 さん、
本当に助かります。一本線の訂正、ありがとう
ございました。やってみます。感謝!
Commented by aamui at 2010-10-16 20:00
山路の杜鵑素敵ですね 初めてホトトギスを見たときはなんて地味な面白くない花と思いましたが この頃はなかなか味わいがあるなぁト思うようになりました
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