富山の薬売り

先日の夕刻のことでした。

夕飯の支度をしていましたら、勝手口でベル。
中年の男が立っていて、「もう帰りがけなのです
が、ひとつお宅に置いてください・・・」と
プラスティック製の薬箱を置いていくのです。
じつは、家の前は薬屋なんですけど・・・。

まあ、お金を要求することもなかったし、
「半年後にまた、来ま~す!」とにぎやかに
話す男は悪気があるようにも見えなかったので、
受け取りました。

江戸時代からある 富山の薬売り ですね。
正規の薬売りであることを証明するように、
お決まりの紙風船を置いていきました。
富山県八尾産の和紙でできた折り紙の紙風船。 ↓
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風船の6面には、
  どうき息切れに、永春丸、
  下痢、腹くだしに、赤玉小粒 腹薬(はらぐすり)、
  食べすぎ、飲みすぎに、立山胃腸薬A・・・など等

だいたいが漢方薬のようですが、消毒液や傷薬
などもありました。立山は富山県でしたね。
c0128628_23322737.jpg

江戸時代には、柳行李(やなぎごうり)に薬を
詰めて、大人には、版画(役者のブロマイドのような
もの HPのイラストのような絵 ↑ )、子供には
紙風船をおまけに配ったそうです。
そのころから、おまけがあったんですね。

今のようにTV、ケータイ、コンピュータがない時代
には、薬売りのおじさんが、文化の伝播役を荷なった
ことでしょう。

あっちに適齢期の娘さんがいて、こっちに年ごろの
跡取り息子がいれば、match maker(仲人)の
役割もしたんでしょ。
今風に言えば、婚活をサポートしてくれる大人が
いたんですね。

私、最近は地元の信用金庫にお金を預けたりして
います。そのほうが大銀行よりご相談しやすいし、
ときどき抽選があって、お米が当たったりするので(笑)。
・・・・・・・( 花より団子)
じつは、信用金庫の起こりは、富山の薬売りから
なのですって。やはり、顔と顔を合わせるコミュニケ
ーションが、信用できるのですよ!

富山のくすりHPを読んでみますと、けっこう面白い
です。庶民の生活感覚は、昔も今もあまり変わっていない
のだなぁ~と思います。
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by tamayam2 | 2010-01-28 23:45 | 日々のできごと | Comments(16)
Commented by kimiko_shibata1 at 2010-01-29 07:45
おはようございます。
懐かしい話題です。小さい頃、紙風船で遊んだものですから・・・
今もあのシステムがあるのですか!

顔と顔を合わせて会話のある生活が大切ですね。
スーパーでは無言で買い物ができますが、
邪魔にならない会話をするようにしています・・・
(相手は面倒なおばさん・・って思っているかも)
機械的なレジの方のほっとする笑顔に出会ったりするとこちらも元気をもらいます。
先日も予定のない電車の旅・・・あちこちで会話が生まれてそれが嬉しいものでした。
行って帰ってくるには車の方が便利ですが・・・
不便を楽しむのもいいものです。
Commented by bt9 at 2010-01-29 08:41 x
旅・音楽・読書・くるま・・ときどき店づくり のbt9です。
コメントありがとうございます。
これからも、よろしく。
Commented by tabikiti at 2010-01-29 09:39
赤球
お世話になってます^^
Commented by kanmyougama at 2010-01-29 12:44
懐かしいお話ですね。入れつけ薬・・重宝していたのですね。
田舎だと特に・・・。
竪山レンpの絵を頼まれて富山に旅しました。越中富山の薬屋の歴史資料館も訪ねました。
クスリのことも、風船も版画のことも・・・・文化の伝播役であったことなども見てきました。すばらしい文化ですね。
雪深い地方の知恵ですね。
信用金庫の働きなども・・・・これは初耳でした・・・(笑い)
Commented by echalotes at 2010-01-29 20:10
今日は薬箱を開けたときの匂いがぷ~んとしてきましたよ。
tamayamさんの「勝手口」「柳行李」、そういうことばから、あちこちの時代へ、日本へ旅してしまいます。
“婚活”ということばを少し前に知りましたが、いまひとつ意味がよくわかっていない仏国の田舎者です。薬売りの人がここにも来て、「東の方へ行くと広い庭のある犬にやさしいこういう人がいるよ」とか「西の方には、お魚の美味しい港のそばにこんな粋なお兄さんがいるよ」ってサポートしてくれないかしら・・・ふふふ。
父が、東京ですが農協を利用していたときに、お芋堀りの券を農協からもらって、お芋堀りもし、美味しい旬のじゃがいもをいただいたというよい思い出があります。信用金庫の起こりは富山の薬売りなんですね~。“直の”コミュニケーション、お豆腐屋さんにボウルを渡して「一丁くださいな」なんて言ってた時期もありましたね♪
Commented by 寧夢 at 2010-01-29 21:21 x
名前は知っていても、富山の薬売りどんなものか知らないのです。
道修町の神農祭に行った時に、薬の博物館でその流通についてちょっとかじり、販促グッズに色んなおまけが付いていた事も知っていましたが・・・。信用金庫の起こりは富山の薬売りとは。
やっぱり健康とお金は大事ですものねえ・・・。
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 08:23
♪kimiko_shibata1さん、
東北地方へのご旅行は車じゃなかったのですね。
土地の人との何気ない会話が楽しいですね。
外国人として海外で暮らしていたとき、下手な言葉
で話すのはわずらわしいし、できることなら透明人間
でいたいこともありますが、思い切って話してうまく
お返事をいただけたときには、天に昇るような心地。
>不便を楽しむのもいいものです・・・ほんとうに!
  年配だから言えるヨユーある心境ですね!(*^.^*)
  
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 08:58
♪ bt9 さん、こちらにコメントありがとうございました。
お宅のBlog拝見しました。とくに都市の建物観察に
興味をもちました。私、路上watchingが趣味ですので。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 09:02
♪tabikitiさん、
ほう?赤球の隠れたるファン?じつは、私も
普段病院からもらう薬以外には、できるだけ
薬は飲みたくないので・・・昔からある○○丸の
ような薬がすきです。
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 09:12
♪ kanmyougamaさん、
富山に薬の博物館があるのですね。廣貫堂資料館
ですね。機会があれば行ってみたいです。
蓮華の花(肥料にする)を届けたり、北海道から
船で運ばれた昆布を九州地方に広める役目もした
とか、いまの流通のはしりですね。重い行李を
担いで移動するのは大変だったでしょうね。
竪山連山の絵は、いまどこの壁を飾っているの
でしょうか。
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 09:21
♪ echalotesさん、
はっは、ちょっと echalotesさんを驚かせようと思って
(それはウソ)婚活という新語を使ってみたの。
帰国して、私にもわからない言葉ばっかりですが、
その中に、就活、婚活・・・がありました。やはり、
仲人やお見合いがなくなると、不便なんじゃない
かしら。私の娘はWeb上のお見合いサイトで
いい男性を見つけましたが・・・私のような年代の
者は心配でしたよ。
>お豆腐屋さんにボウルを渡して一丁くださいね・・・式
の買い方、私いまでも実行しています。昔は、醤油、味噌
なども容器を持っていって買っていました。
家の近くの豆腐屋は、なんだかいつも不機嫌そうで
私がボウルを持って買いにいってもいつも無言です。
がっかりしますよ。 ^^)♪
Commented by tamayam2 at 2010-01-30 10:07
♪寧夢さん、
こういう古いやり方の商売がまだ健在ということ自体
驚いちゃいました。おっしゃるように、>健康とお金
は大事。万一急病になったら。。。という不安感に
つけこんだ保険みたいなものですけど・・・今じゃ
薬屋も24時間営業なんてところもあるし、そんな
心配はないのですが。
富山の薬売りが顧客データーを記しておく帳面を
懸場帖と言うのですが、それはその家の経済状態、
病歴、人脈、趣味などの貴重なデータ。高額で売れ
るデータベースだったんですって。行商人が退職する
ときには、それを売り退職金代わりにしたそうです。
江戸時代の商人の歴史がわかっておもしろかったです。
道修町に薬の博物館があるのね。機会があれば、
行ってみたいです。
Commented by credenza at 2010-01-31 01:55
大都会東京にもしっかり回ってきているのですね。

アパートだとどうなんでしょう。なかなか中に入れてもらえないから大変でしょうね。

薬って本当に必要なときには切れていたりするので、富山の薬売りの置き薬、意外といいシステムだと思うのですけど。
Commented by tamayam2 at 2010-02-01 06:26
♪credenzaさん、おはようございます。
そうね。マンションの8階とかだったら、入りにくい
でしょうね。このごろは、セキュリティーも厳しいし。

富山の薬売りが小売業のある種のビジネスモデル
と言って研究している人もいるらしいです。NEDさん
のご専門かなあ。現代では顔を接し、言葉をかけ
合う第一次的コミュニケーションが貴重になっているの
でしょうね。twitterが流行るのも・・・ね。
音楽のように、練習しないと楽器が歌を奏でて
くれないという原始的対話の努力・・・これは貴重な
経験です。
Commented by namiheiii at 2010-02-01 21:04
驚きましたねえ!今でもこんな話があるのですか。私も薬は無関係ではなくかってムヒで有名な富山のさる製薬会社とご縁があったのですが「越中富山のアンポンタン」は昔語りとばかりと思っていました。それにしても薬箱を受け取ったtamayamさんはさすがです。私だったらどうしたかな?
Commented by tamayam2 at 2010-02-02 09:37
♪ namiheiiiさん、
ははは・・・>「越中富山のアンポンタン」ですね。
私は好奇心が強いのと、これは、もしかしたら、
Blogのネタになるかしらん・・・という下心もあり
まして・・・。 namiheiiiさんは製薬会社にも関係
しておられたのですね!あとから、Webで調べ
ましたら、戯れ歌は、~♪ 越中富山の反魂丹、
鼻くそまるめて万金丹、それを飲む奴ぁ~
アンポンタン・・・有名な薬ですのにずいぶんヒドイ
ことを言っていますね。そうやって蔑みながら、
実は人気を妬んでいるのでしょう!うふふ
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