本:『極限に生きる植物』

Blog仲間のnenemuさんが、中央アルプス千畳敷カール
で見たたくさんの花々の画像をUpしてくださった。
その中にムカゴトラノオがある。

普通のトラノオと違う点は、 ムカゴをつけること。


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ムカゴは
ヤマノイモの蔓に
ついているイモの
ようなもので、
地面に落ちれば、
そこから
新しい芽が
出てくる。

(写真は

ヤマノイモ)










千畳敷カール…夏でも雪渓が残っているような環境は
植物にとって非常に厳しい。そんな中で植物は、
花を咲かせ、昆虫に手伝ってもらって受精し種子を作る。
が、同時に保険としてムカゴも作って別の繁殖のルート
も確保している。 (かしこい!)
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ムカゴトラノオ タデ科 零余子虎ノ尾 Bistora vivipara】 ↑
最近読んだ『極限に生きる植物』では、千畳敷カールで
見たばかりのムカゴトラノオ、ミヤマダイコンソウ
取り上げられていて、私は「あっ」と叫んだ。


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『極限に生きる植物』増沢 武弘 中公新書1654

この本では北極圏に近いノールウェイのスピッツベルゲン島
や、オーストリアのアルプスで観察された事例が
語られる。千畳敷カールとよく似た砂礫地だ。

筆者の増沢氏は、若いころ、オーストリアに留学し、
ミヤマダイコンソウが太い根を岩の割れ目に深く
侵入させて美しい花を咲かせている姿に感動したと
言っておられる。

ダイコンソウなんて、無粋な名前・・・と書いて
しまった私の無教養ぶりがはじゅかし(汗)・・・。
文字通り大きい根を張って生き抜く花だったのです。)

日本の植物についても一章分、割かれている。北海道で
見たアッケシソウや、富山県立山に咲くというチョウノ
スケソウの話。世界のいろいろな環境で生きる極限の植物
約50の事例が紹介されている。

ものめずらしい、形が変わっているという理由で、世界
のあらゆる場所の植物に簡単にアクセスできる日本だが、
その植物の本来の場所がどんなところで、どんな生活を
しながら生き延びてきたのか・・・くわしいことはあまり
知られていないのではないだろうか。
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by tamayam2 | 2009-08-12 23:35 | 日々のできごと | Comments(8)
Commented by kimiko_shibata1 at 2009-08-13 08:48
おはようございます。
ムカゴトラノオ、初めて知りました。トラノオの奥が深いことも・・・・
いつも良い刺激を与えて下さいまして感謝!
また面白そうな本の紹介、新書版のようですから読めますね。
楽しみです。
「生物たちの不思議な世界」はわが図書館に無いようで・・・
探してみます。

いつもご紹介頂いてばかりいますので私からも・・・
地質学からの視点で一般向けですので物足りないかもしれませんが・・・
「山歩きの自然学」小泉武栄著 山と渓谷社
Commented by kanmyougama at 2009-08-13 09:03
ムカゴの花が終わっていよいよムカゴです。
ムカゴで種をつなぐのを不思議に思ったころがありました。
ユリの花の葉の付け根のクロっぽい玉も不思議です・・・。
根のリンペン・・・・で増える??のも不思議・・・・・これは勘違いかもしれませんが。
Commented by nenemu8921 at 2009-08-13 16:04
こんにちわ。
ご紹介戴きありがとうございます。
本も面白そう!!
「極限に生きる植物」「山歩きの自然学」も!!
毎月、新刊紹介の原稿に悩むので、とても、とても助かります。
↓珍しい植物、キャッチされるのも名人ですね(^^♪
シェフレラ、食べてみたくなります。


Commented by tamayam2 at 2009-08-13 17:31
◆ kimiko_shibata1さん、
私は、山歩きは初心者ですが、ご紹介いただいた本
読んでみます。植物を見ることに時間を使いたいので、
なるべく体力をつかわないで・・・というわがままなハイカー
です。(笑)8月は暑くてだめですね。秋になったら出かけ
ましょう。
Commented by tamayam2 at 2009-08-13 17:44
◆kanmyougamaさん、
ユリもムカゴをつける仲間ですね。意外なものに、
シュウカイドウや、カラスビシャクもその仲間だそう
です。植物は、何重にも保険をかけて、子孫を残そう
とするようです。お盆ですね。お孫さんたちがこられて
にぎやかなことでしょう。
Commented by tamayam2 at 2009-08-13 17:51
◆nenemu8921さん、
この本は、2002年刊行なので、新刊とは言えない
かもしれませんが、私は大変感銘を受けました。
明日、水元公園にオニバスを見に出かけるつもりです。
初めて出かけます。たのしみ。ふふ
Commented by nick-1 at 2009-08-13 20:19
ムカゴトラノオがあったのですね、私は気が付きませんでした。
撮ってきた写真を再度チェックしましたが、撮ってないので見逃しかも知れません。
ムカゴの意味や目的もわかり勉強になりました。
Commented by tamayam2 at 2009-08-13 20:59
◆nick-1さん、ホテルからちょっと剣が池に下る道
(東遊歩道)のホテルの庭のような場所に群生してい
ました。私は、池から上り坂を上ってほっとしたとき、
ムカゴトラノオが見えたので、撮りました。撮影の最後の
花でした。今度は、心がけよくして晴天の時に行きたい
です!
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