オオヤマレンゲ

2007年6月、私は、オランダ、ライデン大学植物園
(Hortus botanicus)を訪ねた。
この植物園は、江戸時代にオランダ商館に滞在していたシーボルト
(1796-1866)ゆかりの場所だ。
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彼が日本に滞在中収集した多くの日本の植物の標本、苗、種子など
がこの植物園に集められている。180年後のいま、私たちはその植物の
生きた標本を、見ることができる。
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後に「シーボルト事件」(1828年)として幕府の嫌疑がかかるほど、
西洋は東洋の博物の収集に並々ならぬ関心を抱いていた。

私は、この植物園のシーボルトを記念する日本庭園に一部で、
偶然、オオヤマレンゲを見た。低い潅木で、通りすぎるときに
上品な香りがしたので振り向くと、うつむき加減の白い、美しい
花が見えた。
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オオヤマレンゲ(モクレン科Magnolia sieboldii)
学名からシーボルトが命名者であることがわかる。
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日本では、どこで見られるのか。調べてみたら、奈良県、大峯山の
八経ガ岳(はっきょうがだけ)に自生しているらしい。
奈良県の天然記念物という。

それより東では、長野県の木曾、上松宿(あげまつじゅく)に
自生地がある。13日、上高地の帰途、上松町、赤沢自然休養林
行ってきた。木曾谷の奥深くに広大な林があり、かつて檜を運んだ
森林鉄道が観光客を乗せて走っていた。
上松町では、オオヤマレンゲを町の花として育種に力をいれている
ようだった。                       上松町観光協会

オオヤマ(大山)とは、奈良県 大峯山の別称。レンゲ(蓮華)と
いうのは、蓮の花のこと。蓮の花のような姿ということか。

シーボルトはこの花を見て、東洋的なたおやかな美を感じたの
だろう。が、この花が日本の固有種であるかどうかわからない。
朝鮮半島や中国にもあるということだ。
私は、6月になれば、この深山に咲く珍しい花を見に行きたく
なって、あちこち訪ね歩くことになる。
by tamayam2 | 2009-06-17 09:25 | たび | Comments(14)
Commented by wakorisa at 2009-06-17 16:59
純白の花びらが美しいですね。
奈良県の天然記念物・・・全く知りませんでした(^^;)
Commented by tamayam2 at 2009-06-17 19:48
◆ wakorisaさん、
はじめWeb上でどこにオオヤマレンゲが咲いているか調べたら、
奈良県、岐阜県、九州・・・・ああ、ダメだ、遠すぎる・・・・と諦め
かけたら、木曾が見つかりました。木曾なら、長野県だから、なんとか
なりそうだ、と車を走らせたのですが、すごい山奥でした。ふぅ~。
意外と地元の人がご存知ないということはよくある話。もし、見る
チャンスがあったら、ぜひUpしてくださいね。奈良県の深山には
確かにあるようなのですが、最近は鹿の被害に遭うこともあるそう
ですよ。
Commented by kimiko_shibata1 at 2009-06-18 06:28
おはようございます。
異国で日本ゆかりの花をみるのは、また一層の感動でしたでしょうね。
そして、日本でまた・・・・
木曽町の花ですね。
中山道を歩いた折知りました。

ぽったりと品良く咲く花ですね。
Commented by tamayam2 at 2009-06-18 07:29
◆ kimiko_shibata1さん、
三毳山(みかもやま)の植物、関心をもって拝見しております。
東北自動車道にはあまり行かないのですが、いいですねえ。
西洋の植物園も時間が許すかぎり訪れるようにしていますが、
どこにも日本のコーナーがありまして、植わっているのは、
ツツジ、ギボウシ、南天、アオキ、ヤツデ・・・我々にとっては、
見慣れたものばかりです(笑)いま日本でお若い人がイングリシュ
ガーデンとか、オールドローズとかに夢中のように、西洋の植物
好きは、斑入りのツワブキがほしいとか、ツツジに夢中だったり
します。人は、身近にないものを欲しがるんですね(笑)
私も中仙道を歩いてみたいなあ。いいところですね。
Commented by kanmyougama at 2009-06-18 09:02
江戸時代にオランダ商館に滞在していたシーボルト
(1796-1866)ゆかりの場所デ日本の植物にに触れるには感慨深いことですね。
話は変わりますがパリ・セーブルの焼き物を見ますとサツマがルーツにあるようです。
今でもとても大事にされています。

白い花清楚に見ててきれいですね。
そのうち日本で絶滅してよその国で大事にされていたり・・・・。
Commented by asako at 2009-06-18 12:35 x
花の一番美しい姿を撮ってらっしゃいますね~~。愛が感じられる~。
Commented by ふく at 2009-06-18 13:08 x
マグノリアのつく映画もあったような。それにしても調べて探し行っちゃうところが真骨頂ですね。
Commented by tamayam2 at 2009-06-18 16:31
◆kanmyougamaさん、
そうですね、薩摩焼がルーツではないかと思われる焼き物を
西洋で見たことがあります。有田などもありますね。東洋のスパイス、
陶磁器、植物・・・・彼らがどんなに欲しがったがわかるような気が
しますね。
日本では、洋風の園芸種をどんどん取り入れていますから、
東洋的な植物は、西洋の日本庭園でしか見られなくなったりして・・・・
いやいや、戯言を言っているのではありません。そうなる可能性が
ありますよ。
Commented by tamayam2 at 2009-06-18 16:33
◆asakoさん、
>愛が感じられる・・・て? うれしいなあ。この花に関しては、
何年越しかの恋なんです =*^-^*=♪
Commented by tamayam2 at 2009-06-18 16:38
◆ふくさん、
今は、Web上でどこで、どんな花が咲いているか・・・かなりの確率
で調べることが可能です。人が殺到したり、悪い人が盗掘したり
するのは、イヤなことですが・・・。木曾に行ったときには、ちょうど
土曜でしたので、初めて週末、高速料金1000円ぽっきりの恩恵
に与ることができました。かなり長距離でしたので、感動してしまい
ました。いつもは週末には車は使わないのですが・・・・。
本当は、高速料金をタダにしてほしいですねえ。
Commented by sidu-haha at 2009-06-19 04:54
おはようございます。
はじめまして~^
初めて拝見する花です。
大きめの花でしょうか~
とてもきれいな花ですね。
Commented by tamayam2 at 2009-06-19 09:03
◆ sidu-hahaさん、初めまして!
山形県の登山のお写真拝見しました。いいなあ。私は、東北の
山にはまだ一度も登ったことがありません。都会の写真も感性が
若々しく素敵ですね。このオオヤマレンゲは、中部地方以南に
自生するようで、多分東北地方にはないと思います。(植物園には
あるかも)大きさは直径10Cm-12Cmぐらいです。香りがなんとも
言えずいいのよ。つぼみも清らかで素敵です。モクレン科ですから
やはりモクレンのような感じです。ホウの木の花とかタイザンボクとか
上に向いて咲くのではなく、顔を下に垂らしているので、覗き込まない
とお顔を拝見することができないのです。ふふふ よろしくお願い
します。
Commented by nenemu8921 at 2009-06-21 10:11
オオヤマレンゲも宮沢賢治が愛したマグノリア属ですね。
自生地があるのは知りませんでした。
どちらかといえば、関東以西に多い花でしょうか?
朴の花よりややソフィストケートされていますね(*^_^*)
Commented by tamayam2 at 2009-06-22 15:58
◆ nenemu8921さん、
マグノリア属・・・賢治も好きだったのですね。この類は、花が
しおれると黄色っぽくなり、やがて茶色になってしまうという
特徴がありますが、香りがいいのと、玉のような清らかさが
身上ですねえ。朴の木の花の雄大さはないわね。直径が
10cmぐらいなので、かわいらしさ・・・ですね。一度見たら
忘れられません。
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