が行鼻濁音

東京の真ん中を走るJR環状線、山手線で、
近ごろ、おや? と感じたことがあった。

停車駅の案内で、日本語の巣鴨(すがも)に続き、
外国人向け放送が流れるのだが、su-GA-mo
言っている。アクセントが語末から数えて2音節目にくるのは、
西洋人が日本語を発音するときの原則だがら、しかたがない。
アクセントの問題ではなくて、強調された[ ga ]の音の響きが、
きたないと感じたのだ。別の言い方で言うと、が行鼻濁音[ ng]
ではなかった。
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テレビを見ていても、若い人が、
「思ったんですがぁ、・・・」
などと、助詞の「が」を硬い音[ ga ]で話す人が多くなった。
が行鼻濁音についてあまり意識されなくなったのだろう。

2003年ごろ、東急目黒線だったか、日本語のアナウンス
をする人が、目黒の語中の「ぐ」を、が行鼻濁音[ ng] でソフトに言うもの
だから、私の耳には、何度聞いても「めんろ」のように
聞こえた。これは、が行鼻濁音の過剰な用法。

が行鼻濁音の原則は、簡単に言えば、語頭では鼻濁音になっても、
語中では鼻濁音にしないのだ。


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がっこうは、
語頭の [が]
だから[ga]、

しょうがっこうは、
語中だから、
鼻濁音の[nga]。

















ある人のエッセイを読んでいたら、「西大井」という駅名アナウンス
がどう聴いても 「にちようび」と聞こえるというのがあって、
笑ってしまった。二つの単語は、アクセントの型がまったく
同じだから、どうしても耳慣れた単語に引きずられるの
だろう。

東京の電車に乗っていると、日英両方の案内放送があるが、
なじみない地名を聞いたときには、日本人でさえ、
よく聞き取れないことが多い。

いろいろの国で、耳を澄ませてアナウンスを聴こうとしたもの
だが、土地勘の無いところの地名は、どの部分が駅名なのか
判断できるまでに時間がかかる。
だから、あまり、ごたごた言わず、単に 「 次、巣鴨です。」 
とだけ言ってくれれば十分だと思う。

ご親切な情報が多ければ多いほど、
異邦人や耳の悪い者には、迷いが多くなる。

写真上:  デイゴ (マメ科 Erythrona crista-galli) 夢の島公園
写真下:  アプティニア(ツルナ科 Aptinia cordifilia 南アフリカ原産) 
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by tamayam2 | 2008-11-02 17:13 | 日々のできごと | Comments(10)
Commented by namiheiii at 2008-11-02 23:26
なるほど、鼻濁音ねえ。長く生きて来て今まで意識したこともなかった^^;
Commented by kanmyougama at 2008-11-03 08:38
きれいに鼻濁音が入りますときれいな日本語になるのですが、
外国の方の発生ではいろんな課題が出てきますね。
都道府県の中でもっとも「鼻濁音が」が表現できない県にすんでいますので「入りますときれいな日本語」からしますと・・・・・・一番無骨に野暮ったく聞こえる代表みたいな物です・・・・。
Commented by 寧夢 at 2008-11-03 09:27 x
現在の国語教育の中では発音はほとんど正確に取り扱っていないので、最近の若い人は(私も含めて・・・笑)よほど意識しなければ、鼻濁音が出来ないと思います。たとえば、梅の花も「う」ではなく「ん」ですが、それはもう全く無理で・・・。

「わいうえを」が何のために表に載っているか、恐らくきちんと習わないまま来ていると思います。現在の国語教育は古典を軽視していますし。
パソコンは幸いにもwキーを使えば、ゐヰゑヱの変換を行ってくれますが、鼻濁音については表記のしようもありません。残念なことです。
Commented by credenza at 2008-11-04 00:06
そういえば、日本語だけですね。ちゃんと発音を教えてもらわなかったのは。
沖縄のうちなーぐちは教えてもらいましたが。
Commented by あんず at 2008-11-04 02:40 x
コナクリへ戻ってきました。

「鼻濁音」。これができていない人と話していると、指摘したい思いにかられるのを押さえるのに苦労します(笑)
それと合わせて「無声音」こちらもちゃんとしてほしい と常々思っています。
わたしは「馬」も「んま」と言ってしまうのですが、これは今や、「んま」の方が間違いと言われてしまうのでしょうね(笑)
Commented by tamayam2 at 2008-11-04 07:41
♪ namiheiiiさん、
私もnamiheiiiさんのBlogで、植物の不思議をたくさん知りました。
専門が違うからでしょう。自分がかつて外国語が聞き取れない立場に
ありましたので、日本の公共アナウンスについて無関心ではおれ
ません。ただ英語で流せばいいというものでもなく、外国人や日本人
に本当に役立っているか・・・気にして聴いております。ふふふ
Commented by tamayam2 at 2008-11-04 07:47
 ♪ kanmyougamaさん、
薩摩弁では、が行鼻濁音はどうなっているのか関心がありますよ。
九州では、くぁんこう(観光)のように[ka]と[qua]の区別がある
ようです。昔の音です。いま、関東の田舎では、もう聞分けられる
耳を失いました(笑)
Commented by tamayam2 at 2008-11-04 07:54
♪ 寧夢さん、
ほんとうは、小学校の国語で、もっと発音やスピーチを教えると
いいのかもしれませんね。詩の暗誦とか、美しい言葉のリズムなど
知ってほしいわね。が行鼻濁音は、じつは、表記法があって、かきくけこ
に点々ではなく、小さなマル(半濁音の記号)を書く専門家もいます。
一寸見ると、えっ?と思うような表記法ですが。どなたかが、吉永
小百合さんの発音が非常に美しいのは、が行鼻濁音のおかげだ
というようなことをおっしゃっていました。今度よく聴いてみようっと。
Commented by tamayam2 at 2008-11-04 08:34
♪ credenzaさん、
うちなーぐちって、沖縄の言葉ですね。タンチャメ節など聴いても
意味がよくわかりませんので、知りたいわね。母音が違うみたい
ですね。日本語にも美学があるのですから、ガイジンぽい変な
音を垂流さないでほしいのですよ。
Commented by tamayam2 at 2008-11-04 08:40
♪あんずさん、お帰りなさい。
無声化があいまいな地方がありますよね。それも味があって、
面白いと思いますが、無関心なのは困りますね。あんずさんは
関西人ですよね。関西の人が、一音節の言葉、歯をはぁが、目を
めぇが・・・という風に発音するのはとてもステキだと感じます。
第一わかりやすいし・・・ネ。



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